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「暗殺の森」 1970 バルト11 2023/11/12

「暗殺の森」 1970
イタリア•フランス•西ドイツ合作 ベルナルドベルトルッチ監督
ラストエンペラーで世に名を馳せる巨匠、ベルトリッチの出世作
4年前に男と女で主演を務めたジャンルイ•トランティニャンを迎え、第二次世界大戦前夜を描く。
同じイタリアなのもあってプロフォンドロッソと同じフォント。
悩みを抱えるジャンルイが電話に出るシーンから物語が始まる。後部座席で考え事をしながら回想シーンが始まるのオシャレ
1938年のイタリア•ローマ🇮🇹が舞台。現在のイタリア共和国がの前身のムッソリーニ内閣期のイタリア王国。国旗に十字が入ってるの初知り✝️
ファシストになる経緯が練ってあって面白い。少年時代に軍人の同性愛者に襲われたことをキッカケに特別ではなく、人並みの人生を歩みたいと考え出すマルチェロ。長いものには巻かれろではないが大勢が賛同するものを支持する性格になってしまう。盲目の友人の誘いによって優柔不断なファシストになる。(イタリア人ってなにかと盲人を出すな🧑‍🦯
同性愛者の青年が蝶々夫人を引き合いに出したり、アルベリは日本語で木の意だよなどなど日本の話題が出てくることが多くて嬉しかった。
思い入れのない嫁と結婚するのも、安定性を手に入れるためのツールとしてしか捉えていない。
ファシストとしての任務でマルチェロが大学時代に講義を受けていたフランス•パリ🇫🇷の教授の元へ向かう。しかし、教授夫人を一目見て恋に落ちてしまう。
ファシズムのマルチェロと反ファシズムの教授。
賢い教授は偽りのファシズムだと見抜いてしまう。
結局、上からの命により教授を殺すファシストたち。マルチェロの願いも虚しく、巻き込まれて教授夫人も死んでしまう。
それから時が経ち、子供にも恵まれ不自由ない生活を送っていたマルチェロ。
当時イタリアはムッソリーニの時代も終焉を迎え、バドリオ元帥が任命されていた。
ファシズムが音を立てて崩れていく中、マルチェロは盲の友人を売り、世相に流されていき、物語は幕を下ろす。
自分の芯を持てというのが本作にて学んだ教訓である。

#誰でも人生から脱走したくなる
#国でも祖先でもなく自分自身を裏切るのか
#殺らなきゃ殺られる

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