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常磐津 千代の友鶴

千代、鶴、題名からしておめでたさを感じますね㊗️
どのような曲でしょうか😊


あらすじ


別名「広尾八景」とも言われ、東京、麻布の広尾にある祥雲寺には初代常磐津文字太夫の墓があり常磐津ゆかりの地として広尾付近の景色がうたわれています。

めでたい言葉が並べられていることもあって、のちに素踊りの御祝儀曲として振りがつけられ、上演されるようになりました。

まずはじめに、曲の縁となる祥雲寺をよみこんで寺の鐘の音や明け方のさわやかさを述べ、四季それぞれの風景や詩情などが謳われてゆきます。曲に品があり、四季の変化の面白さを優雅に表現した踊りです。



題名の由来

江戸時代、文久の頃(1861-63年)に発表されたもので、常磐津の名曲の大半を世に出したと言われる四世岸沢古式部が作曲したものです。
前述にもある通り、この「千代の友鶴」は別名「広尾八景」とも言われています。
これは岸沢古式部と共に常磐津の発展に貢献した初代常磐津文字太夫のお墓🪦が麻布の広尾にあり、常磐津ゆかりの地として唄われていることから名付けられました。

もう一つは、二人の千代も変わらぬ友情、という意味を込めて「千代の友鶴」になったんだそうです。

常磐津の歴史にとても深い意味のある曲なんですね✨


日本舞踊ならではの情緒


春夏秋冬の四季を表す舞踊は数限りなくあります。
何故ならば、四季とともに生活をしていて、それが身に染み渡っているからです😄
当たり前なんですけど、最近の日本人は忙しさのあまり季節の移り変わりに鈍感になっていっているような気がしてなりません。

この「千代の友鶴」も変化に富んだ四季の詩情を唄っています。歌詞に耳を傾けながら、ぜひご覧ください😊


歌詞(抜粋)

一部だけですがちょこっと✨

春の鶯にかけた
〽︎いつかほころぶ梅の花 咲くやこの花 色ふかく 変わらぬ春の千代が崎 野辺の遊びをつくしが原に 嫁菜つみつつ芹薺(せり、なずな)夏は夜すがら飛ぶ蛍 おのが思ひに身をこがす 山の端末に入る月の 三日の月かや四日五日 いつか傾く月影を…

目の前に季節ごとの風景が見えるようです。
日本語が美しすぎる…☺️



立方(たちかた)

坂東千絵桃(ばんどう ちえもも)

坂東三千美絵師に師事。
『千代の友鶴』はご祝儀曲ですので、曲にふさわしい品と優雅さが感じられるように踊りたいです。一生懸命つとめます。よろしくお願いいたします。

坂東千絵桃