第3回矢倉沢往還の参加レポート

2024年4月6日〜7日にかけて、第3回 矢倉沢往還
「大山街道、足柄古道をへて駿河国へ」というウルトラマラソンのフル(160km)の部に参加してきました。まだ第3回(160kmは2回目)ということでまだまだ参加レポートが少ないので、今後参加される方の参考になると幸いです。


大会概要

江戸時代に整備された街道を、東京の日比谷公園から静岡の沼津にある温泉までワンウェイで160km走るウルトラマラソン。小江戸大江戸トレニックワールドが主催。

矢倉沢往還(やぐらざわおうかん)は、江戸時代に整備された街道で、江戸城の赤坂門(赤坂見附)から相模国、足柄峠を経て駿河国沼津宿を結び、東海道の脇往還としても機能していた。

江戸から大山への参詣道として使われ「大山街道」、「大山道」、厚木街道などとも呼ばれた。

現在は、ほぼこの旧往還に沿って青山通り・国道246号が通っている。

wikipedia

詳細は大会ページをご確認下さい。

特徴

私はウルトラマラソンはまだ4回目で、トレニックワールドの大会は今回が初めてなのですが、そんな私目線での今大会の特徴です。

総距離160.3km

ウルトラマラソンと聞くと僕は60kや100kがパッと思い浮かぶのですが、今大会のフルの部は160km、いわゆる100マイルの距離です。小江戸大江戸に参加されるような方々からすると長くない距離だと思いますが、後述する累積標高も鑑みると、なかなかハードな距離だと思いました。

東京から静岡までのロングジャーニー

なお大会公式の距離は160.3kmなのですが、Garminでの計測では166kmありました。

獲得標高2319m

去年長崎で参加した壱岐ウルトラマラソン100k(Garmin計測で累積1527m)でも結構アップダウンが大きかったのですが、今回は配布gpxで2319m、Garmin計測で2724mありました。まずは序盤、溝の口くらいから割と細かなアップダウンが続き、大山(阿夫利神社下社)と足柄峠で一気に登ります。僕は大山と足柄峠の登りはほぼ全歩きでした。

序盤は細かいアップダウン、中盤と終盤で一気に登る
大山は石段が多い
こんな石段がずっと続く
大山中腹、阿夫利神社下社からの景色。標高700mほど。

なお大山は上り下りがピストンで、コース上で唯一他の選手とすれ違う区間です。

セルフナビゲーション

誘導はないので、事前に配布される紙地図、PDFデータ、gpxデータを見ながらセルフナビゲーションをします。一部トレニックワールドの旗が立っていたり目印がありますが、ほとんどの分岐は自らナビゲーションする必要があります。僕はGarminにgpxを取り込んでコース設定し全てgpx頼りでした。結構分かりづらい箇所があり、気づいたら分岐を間違っていて戻ったというのが10回くらいありました。トレイルと違い町中は分岐が多いので、小まめにナビゲーションチェックしましょう。

また、本大会はエイドとは別にチェックポイントがいくつかありそれらは歴史的名所で、紙地図やPDFに写真付きで掲載されていますが、gpx通りに進めば自然とチェックポイントも通過できます。

トレイル区間も結構ある

足柄では舗装された道路以外に足柄古道も走るのですが、この古道を通るのが夜間かつガレ場なので足元は要注意です。木の枝や根っこや石などゴロゴロしているので、普通のランニングシューズよりは、ロードもトレイルも両方カバーできるようなシューズのほうが安心かと思います。フラットなトレイルだけでなくアップダウンも割とあり、足柄終盤は1キロほどトレイルを下ります。

夜間のトレイル

レースというよりはジャーニーラン、時間は気にしない

本大会は一応ウルトラマラソンというカテゴリにはなっているのですが、大会のコンセプト的に、歴史的名所をめぐりながら江戸時代の街道に思いを馳せるジャーニーランの要素が強いです。ゴール地点で順位は出ますが、表彰などはありません。参加者の年齢層は比較的高く、順位や時間は気にせずに旅を楽しむ方々が多数かと思います。そのためレース感覚で参加すると思いのほか好順位になったりします。僕は20時間43分でなんと3位でしたが、「競っている」という感覚は薄いですし速い選手が多く参加する大会ではないので決して「すごい」とは思わないです。また、信号も多いので、タイムを気にしてしまうとイライラしてしまうかもです。信号待ちでの停止時間は合計1時間ほどあったようです。

ワンウェイ、帰りは各々で

沼津の温泉がゴールで現地解散なため、帰りは各々です。温泉から7-800mのところに電車の駅があり、僕はそこから熱海まで行って新幹線に乗り換えて東京まで戻りました。今回大会中にアキレス腱を痛めてしまい(アキレス腱炎)、走りきったあとの駅までの歩きが一番辛かったです。静岡にお住まいの方にも何名かお会いし、帰りが楽で羨ましかったです。

なおゴール地点の温泉は通常9時-26時オープンなのですが、僕がゴールしたのは早朝04:50ころで、お店の方のご厚意で5時までシャワーを使わせてもらうことができゴール後に汗を流すことができました。休憩室を大会側で押さえてくれていて、入浴できるまでそこで寛ぐこともできるのですが、すでに電車が動いてる時間になったので、休憩室は利用せずにそのまま帰りました。

最後に

以上、矢倉沢往還フルの部160kmの参加レポートでした。僕は途中で脚を痛めてしまい我慢しながらなんとか完走できたので結構ツラかったのですが、大会としては旧街道を走る楽しみだけでなくエイドのサポーターの方々もとても温かく出迎えてくれ(おしゃべりしてつい長居してしまいました)、とても良い大会だと感じました。ただ、それなりに獲得標高ありますし決して楽なジャーニーではないので覚悟して下さい😂

ナイトの100km部もあるのですが、せっかく名所や旧道古道を走るので、フルで日中に走るほうがより存分に楽しめるのかなと思いました。

興味の湧いた方は来年ぜひ参加してみて下さい。


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