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現地に行く意味

【トビタテ高校8期 壮行会】
 トビタテ高校8期壮行会において、6月17日開催の大阪会場と7月8日開催のオンライン会場で先輩派遣留学生代表としてメッセージを8期生に送らせていただきました。
 目をキラキラと輝かせたたくさんの8期生や支援企業の方々、文部科学大臣政務官を前に緊張しましたが、とても良い経験になりました。
"トビタテ!留学JAPAN"を知らない方は、以下のリンクをご参照ください。
トビタテ!留学JAPAN【公式note】
トビタテ!留学JAPAN 【ホームページ】

 このメッセージの原稿を個人的な記録として残したいと思います。
 当日は、トビタテを通して留学する意味と純粋に私が留学を経て1年たった今思うことを話させていただいたつもりです。けれども、2年、3年と時が経つにつれて、自分の中でのこの留学経験の捉え方も変わるのかなと思い、記録しようと思いました。大人になってから見返したら「偉そうだなぁ」とか思うのかな?(笑)

下記が当日の原稿です。


 さっそくですが、このバッグを見てください。このかばんには「アダルトビデオ」と目立つように印刷されています。どうでしょう、このバッグを持ち歩きたいと思いますか?恥ずかしいですよね?嫌ですよね?


「アダルトビデオ」と大きく印刷されたバック
バンクーバーにある"East West Markets"で購入

 改めまして、こんにちは。トビタテ高校生コース第7期のNickと申します。8期生のみなさん、選考の突破、おめでとうございます。私は去年、カナダのバンクーバーに留学しました。現地では、「オンラインでは学べない脱プラを学ぶ」というテーマで活動しました。

 先ほどのかばんの話について、冒頭で何てことを言い出すんだこの先輩はと思われたかもしれません。この鞄は、カナダのあるスーパーがどうすればレジ袋を削減できるのか考えた結果いきついたものです。提供される袋を持ち歩きたくないものにすれば、お客様自身がマイバッグを持参してくれるだろうという答えになったそうです。これは、実際私がカナダのスーパーに実際出向いて、リアルに体験し、手にして持ち帰ったものです。

 けれどもこれは現地で知りえた情報ではなく、日本でこのような事案があるのを知ったうえで訪問しました。つまり、何が言いたいかと言いますと、このテーマに関して、事前準備で決めていた調査は全て行い、確認することはできましたが、プラスアルファとなる結果を得ることができませんでした。

 そこで問題となってくるのが、わざわざ現地に行って、リアルに体験する意味は何なのか?ということです。近年の感染症拡大によって苦い体験をしてきた私たちは、その答えの大半は理解できると思います。授業だって、会議だって、情報収集だって、スマホやパソコンさえあればできるのだと知りました。

 留学を終えて帰って来た時に「あぁ、楽しかった」もしくは、「海外なんてやっぱり行くもんじゃない、日本が1番」とだけで終わってしまう恐れがあります。旅行で行っているのなら、それもいいでしょう。というか、それでいいのだと思います。

 しかし、この場に来ているみなさんは、ある目的を持って留学しに行くのです。そうかといって私のように、自分の欲しい答えが必ず見つかるわけではありません。目的を掲げて、異国の地で試行錯誤して、もがいた自分に自信を持ってください。失敗してもいいんです。探求テーマ以上の経験をした自負が私にはあります。その過程こそが今後の自分が将来の進路に迷った時の道しるべになっているからです。

 目的を持つ、そのためのプロセスを考える、実行に移すという作業は今後の人生のテンプレートなのではないでしょうか。1人で考えても行き詰まることは多々あります。そんな時こそ、同じコミュニティでつながったトビタテ生に相談してみてください。全国にトビタテ生はいます。トビタテには今まで約1万人の学生が採用されてきました。すなわち、これは8期生のみなさんには、700人の同期と、1万人の先輩がいることを意味しています。事務局や同窓組織とまりぎ等を通して、トビタテからの留学に行く前も、行っている最中も、その後もずっとつながっていられるコミュニティです。

 さらには、それぞれの国で海外の友達もできているのではないですか?楽しいことの共有はもちろん、困ったこと、聞きたいこと、色々とつながっていきましょう。

 そしてこのトビタテの留学は沢山の支援で成り立っていることを忘れてはいけません。どうあっても費用が発生する留学です。トビタテの活動に賛同してくださった支援企業、団体の皆様、個人の方々へは心より感謝申し上げます。

 それでは8期生のみなさん、いってらっしゃい。世界はきっと、想像以上です。

先輩派遣留学生代表
高校7期 Nick


最後までお読みいただきありがとうございました。

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