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【感想】★★★「残り全部バケーション」伊坂幸太郎

評価 ★★★

内容紹介

■当り屋、強請りはお手のもの。あくどい仕事で成形を立てる岡田と溝口。ある日、岡田が先輩の溝口に足を洗いたいと打ち明けたところ、条件として”適当な電話番号の相手と友達になること”を提示される。デタラメな番号で繋がった相手は離婚寸前の男。かくして岡田は解散間際の一家とドライブすることに。
その出会いは偶然か、必然か。裏切りと友情で結ばれる裏稼業コンビの物語。
5編からなる小さな奇跡の物語。

感想

違法稼業のコンビ溝口と岡田。ある日、岡田は辞めたいと溝口に伝える。それを聞いた溝口は、条件として適当な電話番号にメールで連絡して友達を作れたら認める、と。
適当に送ったメール先は離婚が決定している男に。その後、岡田はその男の家族たちとドライブに行くが、その道中で裏稼業のボスに始末されてしまう。
身勝手で自己中で頭の悪い溝口はボスへの復讐を計画するが・・・。
プロットは時間と視点がクロスオーバーし、伊坂らしく様々な伏線が散りばめられていく。溝口が復讐を計画していたという事は最後の最後に判明するが、ラストはやはり伊坂らしい「どうなるの?」という余韻が残る。
設定自体はとても魅力的だが、他の伊坂作品と比べるとパンチが全然足りない印象。


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