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いま、いのちがあなたを生きている

僕たちはいつも勘違いしている。


自分の持っているもの、
自分の車、
自分の家、
自分の財布、
自分の家族、

自分の体、
自分の心、
自分の技。


どれをとっても、死ぬときには
何一つ持っていくことはできない。

浄土真宗には
「いま、いのちがあなたを生きている」
という言葉があるが、


全くもってこの肉体は借り物でしかなく、
天命を全うした時にはお返しする必要がある。


借りたものであるならば、

”立つ鳥跡を濁さず”

借りる前よりもより良い状態でお返しすることが道理ではないか。



「自分のもの」は、勘違いでしかない。

僕がこうして文章を書けるのも、
内容も、意見も、

自分のもののようでいて、
自分のものではない。


外から預かった意見や経験などが僕という媒体を介在して、
形になっているだけである。



だとしたら、
「自分は何者か」など追い求める必要はなくなる。

よりももっと、

自分を形作っているものが何かに焦点を当てたほうが、
より「何者か」になることができる。



すると不思議と、「感謝」が湧き上がってこないだろうか。

「自分のもの」だと思っているものは、すべて「借り物」。


自然と、大切にしようと思えるはずである。

この世界に「所有する」ことが出来るものなど何一つない。全てのものは「借りる」ことはできても「所有する」事は出来ない。
この肉体もまた同様である。
この借り物を大切に使うか、いい加減に使うかであなたの品格が決定される。

西山猛郎


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