nico.toco.ha

絵を描くのがすきです。人見知りの寂しがり。

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最近の記事

すこし楽しいこと

 最近、楽しいとか、ワクワクすることが減ってきました。前は好きな音楽を聴いたら元気になれましたが、今は淡々と聴いています。これが年をとるということか。何か楽しめることを見つけないと鬱々と干からびてしまいそうです。  日常を過ごすのが精一杯なので、少しいいな!と感じた音楽でも追いかける気がしません。去年の夏、ずっと聴いたルナバケーションくらいです。涼しげな音楽なので、秋になると聴くのをやめました。繰り返し聞きたくなる曲がないのは気力が足りないせいかもしれません。  ラジオはよく

    • 初めての占い

       先日、生まれて初めて占いに行きました。占いはなんか悪いことを言われたら怖いとずっと思っていたしお金を払うのも勿体無い気がしていたので、雑誌の占いは見るけど自分から占い師のところに行くことはありませんでした。しかし体調不良や心労、これから先の生き方などなど、悩みはたくさんあるけど相談する人はいない。その時は自分の中に溜まった澱みたいなものを吐き出したい一心で、前から気になっていた占いの予約サイトを見ると二ヶ月先まで満杯でした。でも、予約しました。うっかり忘れないようにスマホの

      • 本阿弥光悦の大宇宙

         上野の国立博物館の本阿弥光悦の大宇宙展行ってきました。前日から大雪になると予報が出ていたので、無理かな?と思っていたけど当日は晴れていい天気でした。花粉も気にならずお出かけ日和です。  会場は平成館でした。本館が好きなので少しがっかりしつつ、入館。思っていたよりお客は少なめでした。一時期、すごく混雑することがあってゆっくり見られなかったので今くらいのお客さまの人数が丁度いいです。  本阿弥光悦を初めて知ったのは、吉川英治の「宮本武蔵」です。決闘を終えた武蔵が出会った上品

        • 岩崎家のお雛さま

           先日、静嘉堂でお雛様を見てきました。静嘉堂は丸の内のビルの中にある小さな美術館です。初めて行った時は、ビルの中を通り抜けする通路の途中にある入り口に気づかず警備員さんに聞いてようやく着きました。展示室内部には、昔のビルの大理石の柱がそのまま残されていて重厚な趣があります。  最初は、雛道具から。小さくて愛らしい長持や硯箱。爪の先より小さな硯や筆が箱の中にきれいに収まっています。箱には黒地に丁寧に金色の蒔絵が施されています。唐草模様の先まで緩まずに塗り込まれています。小さい

        すこし楽しいこと

          搬送先の病院、深夜

           午前3時の病院では、すぐ帰りたくても介護タクシーや普通のタクシーはつかまりません。  夕方、父が暮らすホームから電話の着信があったのでかけると、父が突然血圧が低くなっているので、具合がよくない。いつも食べるのに食欲がないのは、それが原因かもしれないが良く分からない。本人はもうダメだ、と気弱なことを言っている。明日は医者に診て貰う。病院に行く必要があれば付き添いをお願いしたい。 「急に寒くなってきたせいでしょうか?」 「気候のせいもあるかもしれませんね。とにかく何も食べない

          搬送先の病院、深夜

          時間が もったいない

           バスから降りてビルの2階にある駅へ向かう通路を歩いていたら、誰かがうずくまっていました。黒っぽい服、小柄で痩せた体つきのおばあさんです。手を床についていたので、一人で立てるか、しばらく見ていたけど難しそう。  声をかけて、手すりまで支えて歩きました。かなり足元があやしくて、一人で歩くのが危なっかしいようです。銀行のATMに行くので、一階に降りるエレベーターまで行くと言います。でもこの通路は、足元があやしい老人が歩くにはけっこう長いし、手すりは通路か終わるとなくなります。心

          時間が もったいない

          清水玲子原画展2回目

           また、清水玲子先生の原画展に行きました。一番欲しかった、売り切れのseason 0 8巻の表紙薪さんキーホルダー再販のお知らせ!これは行くしかない。購入を見送った画集も欲しい。何より清水先生の原画をもう一度見たい、と出かけました。    エレベーターの前の通路に「会場内にトイレはありません」と前になかった張り紙があり、お客の多さを実感しました。会場では、清水先生の歴史年表をじっくり見ます。ジャックとエレナ、月の子、輝夜姫、秘密。ジャックとエレナは大好きで、いま読んでもいい

          清水玲子原画展2回目

          マイあさラジオ

           以前よくNHKのAM第一で早朝放送していた、「マイあさラジオ」を聞いていました。眠りが浅く中途覚醒で、はっきりした意識のまま寝床で過ごす辛い時間がこのラジオを聴くと楽になりました。  優しく穏やかなアナウンサーの声。騒がしいCMがないので落ち着いて聴けます。投稿される話は介護の悩み、家族の悩み、心が温まる話など、どれもささやかで身近なものばかり。聞いていると励まされました。番組でかかる音楽も耳に心地よいものばかりで、また聞きたいと思いました。  内容も工夫されていて、サエ

          マイあさラジオ

          清水玲子原画展 感想

           はるばるとサンシャイン60まで、清水玲子先生の画業40周年記念原画展に行ってまいりました。駅の出口どこ?サンシャイン60どこ?と確認しながら、珍しく迷わずに到着。入り口には、萩尾望都先生からのお花、キービジュアルの美しい薪さんが大きく飾られていました。入場券を買うと清水玲子先生のメッセージが書かれた素敵なしおりが貰えます。  清水先生はどんな描き方をしているのかを見るのが一番の楽しみです。初期の「.エレナ&ジャック」の原画はエアブラシで濃い青を着彩しているので、ムラがなく

          清水玲子原画展 感想

          秘密 DNA ' ACT1 感想1

           連載再開した清水玲子先生の秘密を、わくわくして読みました。最新号の表紙の薪さんの画像が出てないか探しましたが、ギリギリまでアップされず早く見たい!と悶えていました。慌てていたので26日に本屋へ行き、28日発売日のメロディはまだ店頭になく翌日ようやく買えました。  ※全部のネタバレはしていません。  表紙の薪さん、綺麗で頬がふっくらしてお可愛らしい。後の美青年は青木?違う人みたいですが、薪さんが脳内変換すると青木はこうなるのかもしれません。裏表紙の原画展宣伝の薪さんも麗し

          秘密 DNA ' ACT1 感想1

          最終日

           通っていたデイケアの最後の日。雰囲気が合わないので、別のデイケアへ変わることにしました。スタッフは皆いい方でしが、そこへ通うのに疲れてしまいました。  そのデイケアでは、どうしても周りと馴染めませんでした。無理して行った日に、スタッフから「体調は大丈夫ですか。」と聞かれてその場にいるのが辛いと正直に伝えました。合わないと判断したら、さっと次へ行くのが大人、スタッフの方に愚痴るのは違う、と思いましたが仕方ありません。  新しいデイケアへ連絡後に見学し、お世話になることにしま

          祝 秘密連載再

           しばらく休載していた漫画「秘密」が、この秋に連載が始まるので心待ちにしています。今年の初めに「秘密」を知ったばかりなので、とても嬉しいです。  主人公の薪さんは天才で超美人、小柄な男性。外見が実年齢より異常に若く、ワーカホリックでえらい人にも容赦なく物申す。事件の捜査では私情をはさまず冷静に検証事実に迫る。若いのに警視長、警察のエリートです。性格は弱者に寄り添う優しさをもちながら、異常な犯罪者の邪悪さを理解し共感する危うい面があります。  薪さんが警察で立ち上げた「第九

          祝 秘密連載再

          エマイユと身体

           久しぶりにエルメスのギャラリーに行きました。エマイユはフランス語で釉薬という意味でしょうか。多彩な陶芸作品が展示してあり見応えがありました。  ジャン ジレルの作品は、中心に穴が空いた平たいお皿のような形の陶板や大きな筒のオブジェでした。釉薬が陶板上で溶けて、色彩が混ざり輪郭のない風景画のような広々とした空間を感じ、夕焼けや遠い山並みに見えるものがありました。  フランソワーズ ペトロヴィッチの作品は、空想した生物を具現化する不思議な陶芸のオブジェでした。ここでは、いろい

          エマイユと身体

          マチス展に行きました。

           久しぶりの上野の美術館。家から上野駅までずいぶん時間かかかる、と少しくたびれました。公園の中に入ると、修学旅行の子どもたちが沢山歩いていました。コロナが蔓延してから、なるべく遠出をするのをやめ、人混みを避けています。時々、興味のある展覧会に行きますが、沢山の人が室内にいるので緊張するのか、鑑賞後はかなり疲れます。  目当ての美術館に着いて、ロッカーに荷物を入れたらいよいよマチス展です。スケッチ、油絵、彫塑、切り絵等の中で、一番心惹かれたのはマチスがデザインしたヴァンス礼拝

          マチス展に行きました。

          怪物

           ラストシーンを見た後、なんとも言えない気分になりました。子ども達の周囲の反応がすごく細かく描かれていたので、自分も知らない間に同じことをしていたかもしれないと思いました。  監督のインタビューを読んだら、言葉の表現に気を付けたとありました。だから、直接的な発言は映画では聞かれません。次々と起こる理不尽な出来事を見ていると、息苦しくなりました。相手ときちんと向き合わず、組織の体面を守るために個人の尊厳を無視した謝罪の強要など。「何があったのか。」を探り、関わり方を皆で考えら

          ワーニャ伯父さん

           ドライブマイカーを見て、チェーホフが読みたくなりました。    ずっと働いてばかりで報われなかったと嘆くワー二ャに、一息つける時が来ると、ソーニャが言います。ソーニャもワー二ャと共に働き報われない辛さが分かっているから、その言葉はソーニャ自身にも言い聞かせているようでした。  自分が傷ついていると、話すのは難しいです。相手の反応でさらに傷つくかもしれません。黙って時間が過ぎていくことで耐えることもあるでしょう。私はあまり話せないので、ソーニャの言葉に救われて読み終わりました

          ワーニャ伯父さん