艶のない (アニメ評論)

十年二十年前の
艶のない
戯画静画動画の絵は
白き骨と皮膚を晒す
時に淀んった色が過ぎ去った後の
澄わたる肉の香りだ、鮮やかな
学生みたいに描く線と足した色
スリムで細身で長い
莫高窟(ばっこうくつ)・千仏洞・敦煌石窟(とんこうせっくつ)
あの様な未解明(かいめい)の晦冥(かいめい)を持つ
光を知らず慎ましやかなくず人
桃花林の洞窟向こうに居る郷
そこを照らす不思議の翳りを持つ銀灰色の太陽の様な
あの大人の歳を偽る艶色と豊満の線を持つ前に
あの完成された蓮華の花弁の先の薄桜色
(AIのせいとか、絵師とアニメーターの専門教育とか、それは確定ではない、でもどちらも責めてべからず事だ。。。)
色鉛筆で書いたマンガ、アニメ、ギャルゲーの帰り場所はないだろうか?
孤独の子供のために生まれし色、形、香り、歌。
童話の神話を語る物語はいませんか?
子供の孤独より生まれし世を探求する冒険物語。
曖昧な感情と無邪気の笑顔と
計算なき、生まれ替えらなくって
前に進む話は存在していまいか?
転がった、立って、再び足で歩む
ドラえもんを知るのび太の強さは?
一人で街の中に歩いていた
いくつかの信号を無視したかもしれない、
その途中だが、突然の物音で目が覚めた。
学校帰りの少女たちが通り過ぎる
太陽が少女の顔を照らす、
眩しすぎて自分は何も見えない。
鮮やかな、綺麗い、けれどそれも一瞬
西の叢雲の到着の共に 光は黄色になった
顔を見える 形と色は忘れた ただひたすら
潤い それは艶を持つ蝋みたいだと 
蝋燭みたいだと 死蝋みたいだと
そして血の赤みに染った元気な笑顔だった
それを見て自分は
翳りを持つ銀灰色の髪と細長い体
赤みを帯びてなく、蒼白な皮膚
鏡の中は異人
それの全部を思い出して 自分が
恥ずかしくて、寂しくて
私は只、下校路で胭脂(くちべに)を塗った騒ぐ少女の群れたちから
恥じた顔を彼女たちの視線より守るために腕を上げた
昔の巡礼者が遠い旅の途中で傘を忘れた事を思い出して
空より五月の強き通り雨、そしてびしょ濡れの運命を知り
ただ静かに上げた手のひらで顔を雨から守ろうとする事の様に


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