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【授業報告】「千と千尋の神隠し」聴解?

春休みに九份に行ってから、「千と千尋の神隠し」がもう一度みたいと言っていた長女のリクエストに応えて、昨日のにほんごクラブではDVD鑑賞をした。
あ、でも、公式に九份はモデルではないとジブリが言っているらしいけど。

とはいえ、ただDVDを見るだけでは芸がない、というか遊ぶだけになってしまう。
そこで、一応事前にいくつかのお題を用意した。

まずは、知っている日本語の言葉があったらメモをしましょう、というもの。
日本語音声、ドイツ語字幕で見たので、若干自信がなくても、字幕で確信を得られるはずだと思った。
また、メモはひらがなでなくてもよいとした。

さらに、

だれが いましたか。
なまえは なんですか。
なにを きていましたか。
なにを していましたか。

の4つの質問を事前に確認し、答えを考えながら見るように伝えた。
先々週の「ている」型の復習である。

とはいえ、まだ答えられる語彙が少ないので、行動については私が答えられると思ったものを中心に問うた。

5~10分ほどの長さで場面を区切り、その都度聞き取れた言葉と登場人物、その言動などを尋ねた。
授業で出てきた言葉はみんなかなりおさえられていたし、授業で取り上げていない言葉も知っている人がいたり、聞き取れたけど意味を教えてくれというのがあったり、なかなか面白かった。

場面で区切ってしまうのは、鑑賞という意味では連続できずに申し訳なかったけど、一度言葉を確認した上で続きを見るので、次の場面ではより聞き取れるということもあったので、学習という点では効果はあると思った。

それにしても、この作品は世界観など、やはりとても優れていると思った。
東京書籍の「精選国語総合」という教科書を高校生クラスで使っているが、その中にあった「小説の読み方」に、場所が変わる局面は当たらな展開なので注意して読もうというのがあった。
例として「川を渡る」「トンネルを抜ける」というのは、異なる世界に入っていくことが多いとあったが、まさに「千と千尋の神隠し」ではトンネルや川、また橋が登場する。

読解の授業でも場面転換を取り上げるが、映像は視覚情報によって、一層際立つので、読解が難しい学習者には補助的に絵や映像があるのは望ましいなあと思った。
通常の国語であれば、映像があるものは少ないけど、自由に学習内容を組める日本語なら、もっとDVDなどを授業に取り入れてもいいと思った。

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