日本古学アカデミー

日本固有の学問である日本古学を清風道人が現代と未来に伝えていきます。日本古学から学ぶ「…

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日本固有の学問である日本古学を清風道人が現代と未来に伝えていきます。日本古学から学ぶ「自然の摂理」と「日本古来の精神」が豊かで健やかな世界を創るヒントになることを願って。

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日本古学とは  日本古学(国学、古道学)は、諸外国の影響を受ける以前の日本独自の文化・思想・精神世界を明らかにしようとする学問です。  本居宣長先生や平田篤胤先生など江戸時代の国学者たちの成果は、日本が近代国家として出発する明治維新の原動力ともなりましたが、明治以降に輸入された西洋の文物に感化された日本人にとって、遠い過去の遺物となり、一般には極めて認知度の低い存在となって今日に至っています。  しかしながらこの学問は、最終的には宮地水位先生や宮地巖夫先生などのいわゆる宮地神仙道によって完成された感があり、その学統は尊貴なる霊宝伝書類と共に今もひっそりと継承されています。  この世界に類を見ない古き良き日本遺産ともいうべき古学が、篤志(とくし)の人々によって未来に伝えられますよう心より祈念申し上げます。 「古(いにしえ)、儒仏の道未だ御国へ渡り来(きた)らざる以前の、純粋なる古の意(こころ)と古の言(ことば)とを以て、天地の初めよりの事実を素直に説き考え、その事実の上に真(まこと)の道の具(そな)はってある事を明らむる学問である故に古道学と申す。」(平田先生)

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天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

#00898 2024.5.16 「こゝに天照大御神、高木神の命(みこと)以て太子(ひつぎのみこ)、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)に詔(の)りたまひて、今、葦原中国(あしはらのなかつくに)を平(ことむ)け訖(お)へぬと白(まお)す。故(かれ)、言依(ことよさ)し賜りし随(まにま)に降り坐して知ろしめせとのりたまひき。」  こゝに挙げたる明文は神代第四期講述の末、建御雷神(たけみかづちのかみ)より葦原中国を言(こと)向け和平(や

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    • 天地組織之原理(138) -大国主大神の御祭- ●

      #00897 2024.5.10 「故(かれ)、白(まお)したまひし随(まにま)に、出雲国の多芸志(たぎし)の小濱に天之御舎(あめのみあらか)を造りて」  この明文は聞こえたる通り始め大国主大神より大宮造りのことを天津大神に乞ひ給ひしを諾(うべな)ひ給ひて、高皇産霊大神の詔以て神等の造り給ひし大宮を云ふなり。今の杵築(きづき)大社の初めて成りし本津(もとつ)大宮これなり。 #0891【天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り-】>>  この次に櫛八玉神(くしやた

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      • 天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

        #00896 2024.5.4  前々より講じ来りたるを以て、大国主大神の御大徳且つ御神業の大なることは御了解ありし事と存す。就てはこれより高皇産霊大神の顕幽の両政を皇孫命(すめみまのみこと)と大国主大神に任じ給へる御神勅によりて、大神の八十隅手(やそくまで)則ち幽界(かくりよ)に隠れ給ひし後は如何なる御神徳たらん。又顕事(あらわごと)幽事(かくりごと)とは如何なることならんと云ふことを講究すべきなり。  然るにこの講究は本居先哲の『古事記伝』に起こりて平田先哲深く考へられ

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        • 天地組織之原理(136) -国平の広矛-

          #00895 2024.4.28 「故(かれ)、更にまた還り来て大国主神に問ひたまはく、汝が子等、事代主神、建御名方神二神は天神(あまつかみ)の御子の命の随(まにま)に違(たが)はじと白(まお)しぬ。汝が心奈何(いか)にと問ひたまひき。こゝに答へまつらく、僕が子等二神の白せる随に僕(あ)も違はじ、この葦原中国(あしはらなかつくに)は命の随に既に献(たてまつ)らむ。」  こゝに挙げたる明文はよく聞こえたことなれば別に解を加へず。大国主大神のかく二柱の御子に問ひ給ふは、事代

        天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

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          天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

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          #00898 2024.5.16 「こゝに天照大御神、高木神の命(みこと)以て太子(ひつぎのみこ)、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)に詔(の)りたまひて、今、葦原中国(あしはらのなかつくに)を平(ことむ)け訖(お)へぬと白(まお)す。故(かれ)、言依(ことよさ)し賜りし随(まにま)に降り坐して知ろしめせとのりたまひき。」  こゝに挙げたる明文は神代第四期講述の末、建御雷神(たけみかづちのかみ)より葦原中国を言(こと)向け和平(や

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          天地組織之原理(139) -皇孫命は奇霊なる御子神- ●

          天地組織之原理(138) -大国主大神の御祭- ●

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          #00897 2024.5.10 「故(かれ)、白(まお)したまひし随(まにま)に、出雲国の多芸志(たぎし)の小濱に天之御舎(あめのみあらか)を造りて」  この明文は聞こえたる通り始め大国主大神より大宮造りのことを天津大神に乞ひ給ひしを諾(うべな)ひ給ひて、高皇産霊大神の詔以て神等の造り給ひし大宮を云ふなり。今の杵築(きづき)大社の初めて成りし本津(もとつ)大宮これなり。 #0891【天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り-】>>  この次に櫛八玉神(くしやた

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          天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

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          #00896 2024.5.4  前々より講じ来りたるを以て、大国主大神の御大徳且つ御神業の大なることは御了解ありし事と存す。就てはこれより高皇産霊大神の顕幽の両政を皇孫命(すめみまのみこと)と大国主大神に任じ給へる御神勅によりて、大神の八十隅手(やそくまで)則ち幽界(かくりよ)に隠れ給ひし後は如何なる御神徳たらん。又顕事(あらわごと)幽事(かくりごと)とは如何なることならんと云ふことを講究すべきなり。  然るにこの講究は本居先哲の『古事記伝』に起こりて平田先哲深く考へられ

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          天地組織之原理(137) -神教に習ふべし- ●

          天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

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          #00894 2024.4.22 「故(かれ)、こゝにその大国主神に問ひたまはく、今、汝(いまし)が子(みこ)、事代主神かく白(まお)しぬ。亦白すべき子ありやと問ひたまひき。こゝに亦白しつらく、亦我が子、建御名方神(たけみなかたのかみ)有り。これを除(お)きては無し。」  この明文はよく聞こえたる通り前段に事代主神に聞き給ひ、終に国土は挙げて皇孫命(すめみまのみこと)に奉り給ふ事となりしにより、神使二柱神よりこの外にも又申すべき子ありやと大国主大神に聞き給ふなり。こゝに

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          天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

          天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

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          #00893 2024.4.16 「故(かれ)、こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を遣(つか)はして、八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)を微(め)し来て問ひ賜ふ時に、その父の大神に、恐(かしこ)し、この国は天神(あまつかみ)の御子に立て奉りたまへと言ひて、即ちその船を踏み傾けて、天之逆手(あまのさかて)を青柴垣(あおふしがき)に打ち成して隠りましき。」  こゝに挙げたる『古事記』本伝の前に「二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、(中略)大国

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          天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

          天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

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          #00892 2024.4.10 『日本書紀』曰く、「こゝに経津主神(ふつぬしのかみ)、則ち還り昇りて報告(かえりごとまお)したまふ時に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、乃(すなわ)ち二神(ふたはしらのかみ)を還し遣(つか)はして、大己貴神(おおなむちのかみ)に勅(の)りたまはく、今、汝(いまし)が言(まお)すことを聞くに深くその理(いわれ)有り。故(かれ)、更に条々(おぢおぢ)にして勅りたまふ。それ汝が治(し)らせる顕露事(あらわごと)は吾孫(すめみまのみこと)に治らし

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          天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

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          天地組織之原理(135) -建御名方神の帰順- ●

          #00894 2024.4.22 「故(かれ)、こゝにその大国主神に問ひたまはく、今、汝(いまし)が子(みこ)、事代主神かく白(まお)しぬ。亦白すべき子ありやと問ひたまひき。こゝに亦白しつらく、亦我が子、建御名方神(たけみなかたのかみ)有り。これを除(お)きては無し。」  この明文はよく聞こえたる通り前段に事代主神に聞き給ひ、終に国土は挙げて皇孫命(すめみまのみこと)に奉り給ふ事となりしにより、神使二柱神よりこの外にも又申すべき子ありやと大国主大神に聞き給ふなり。こゝに

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          日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集』第四巻

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          日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集』第四巻

          天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

          #00893 2024.4.16 「故(かれ)、こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を遣(つか)はして、八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)を微(め)し来て問ひ賜ふ時に、その父の大神に、恐(かしこ)し、この国は天神(あまつかみ)の御子に立て奉りたまへと言ひて、即ちその船を踏み傾けて、天之逆手(あまのさかて)を青柴垣(あおふしがき)に打ち成して隠りましき。」  こゝに挙げたる『古事記』本伝の前に「二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、(中略)大国

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          天地組織之原理(134) -事代主神の御決心- ●

          天地組織之原理(133) -幽顕分政の神勅- ●

          #00892 2024.4.10 『日本書紀』曰く、「こゝに経津主神(ふつぬしのかみ)、則ち還り昇りて報告(かえりごとまお)したまふ時に高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、乃(すなわ)ち二神(ふたはしらのかみ)を還し遣(つか)はして、大己貴神(おおなむちのかみ)に勅(の)りたまはく、今、汝(いまし)が言(まお)すことを聞くに深くその理(いわれ)有り。故(かれ)、更に条々(おぢおぢ)にして勅りたまふ。それ汝が治(し)らせる顕露事(あらわごと)は吾孫(すめみまのみこと)に治らし

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          天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り- ●

          #00891 2024.4.4 『日本書紀』曰く、「二神(ふたはしらのかみ)、出雲の五十田狭(いたさ)の小汀(おはま)に降り到(つ)きて、大己貴神(おおなむちのかみ)に問ひて曰(のたま)はく、汝(いまし)、将(まさ)にこの国を以て天神(あまつかみ)に奉らむや否(いな)や。対(こた)へて曰はく、疑はし、汝二神はこれ吾(あ)が處(もと)に来たれるには非じ、故(かれ)、順許(うべな)ひまつらず。」  こゝに『日本書紀』の伝を明文に挙げたる所以(ゆえん)は、『古事記』にはこの時

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          天地組織之原理(132) -大国主大神の大宮造り- ●

          天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-

          #00890 2024.3.29 「これを以てこの二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、十掬剣(とつかのつるぎ)を抜きて浪(なみ)の穂に逆さまに刺し立てゝ、その剣の前(さき)に趺(あぐ)み坐して大国主神に問ひたまはく、天照大御神、高木神の命(みこと)以て問ひに使はせり。汝(いまし)がうしはける葦原中国(あしはらのなかつくに)は我(あ)が子(みこ)の知らさむ国と言依(ことよ)さし賜へり。故(かれ)、汝の心奈何(いか)にぞとのりたまひき。」  この『古

          天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-

          天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神- ●

          #00889 2024.3.23 「こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を建御雷神(たけみかづちのかみ)に副(そ)へて遣(つか)はしき。」  この伝に「こゝに天鳥船神を建御雷神に副へて遣はしき」とある天鳥船神は、先哲の論じ置かれたる通り天之穂日命(あめのほひのみこと)の御子・武夷鳥神(たけひなとりのかみ)の御別名にして、この神は特に御功業多き神と窺はれて御別名の多き神なるが、「夷鳥」の「鳥」の字は仮字にて「夷照」と云ふテリとトリと通音なるが故なり。  本居先哲は「鳥船

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          天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神- ●

          天地組織之原理(129) -霊剣の魂神- ●

          #00888 2024.3.17 「こゝに天照大御神詔(の)りたまはく、亦いずれの神を遣はして吉(よ)けむ。こゝに思金神(おもいかねのかみ)また諸(もろもろ)の神白(まお)しけらく、天安河(あめのやすかわ)の河上の天石屋(あめのいわや)に坐す名は伊都之尾羽張神(いつのおわばりのかみ)これ遣はすべし。もし亦この神非ずはその神の子(みこ)、建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)これ遣はすべし。またその天尾羽張神(あめのおわばりのかみ)は天安河の水を逆さまに塞(せ)き上げて道を塞

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          天地組織之原理(129) -霊剣の魂神- ●

          天地組織之原理(128) -天地自然の神罰- ●

          #00887 2024.3.11  或る人又問ふ、前の御弁明によりて大にその意を得たれば尚深く講究も致すべきが、この時阿遅志貴高日子根神(あじしきたかひこねのかみ)の天若日子の喪を弔ひ給ふは朋友の信義と云ふべきことにて然あるべきことなれども、たとへ天若日子が天なる父・妻が死(みうせ)たる天若日子に似たりとして手足に取り懸かり哭き悲しみたりとも、これも偶然なることにて、かく御怒り坐して喪礼を行ふ所の喪屋を切り伏せ蹶(く)へ離ち給ふなど、始めその喪を弔ひ給ひし篤信(とくしん)の

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          天地組織之原理(128) -天地自然の神罰- ●

          天地組織之原理(127) -空中の幽界- ●

          #00886 2024.3.5  或る人又問ふ、只今の御弁明にて下照比売神の哭く声天に到れることは疑団氷解し、これを他に及ぼして大に吾神典を研究すべきものと存す。就てはこの時天降りたる天若日子が父及び妻子は申すまでもなく天津国にての妻子なるべく、又下照比売は無論この国にての妻なるべければ然もありしならんと存すれども、こゝにその父・妻子が天降り来て喪屋を作るとあるを、『日本書紀』正書には「天稚彦が妻・下照姫、哭き泣(いさ)ち悲哀(かなし)みて声、天に達(きこ)ゆ。この時、天国

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          天地組織之原理(127) -空中の幽界- ●

          天地組織之原理(126) -風神の神徳-

          #00885 2024.2.28 「故(かれ)、天若日子が妻、下照比売の哭(な)かせる声、風のむた響きて天(あめ)に到りき。」  この伝は前段に講じたる通り天若日子が死(みうせ)たるによりて、明文の如くその妻・下照比売の哭かせる声、風と共に響きて天に至りたりとのことなり。よく聞こえたることなれば別に語解を加へず。  これ以下、天若日子の父及びその妻子の降り来て哭き悲しみ喪屋を作る云々より、阿遅志貴高日子根神(あじしきたかひこねのかみ)の弔ひ給ふ伝の本文をも明文に加へて講

          天地組織之原理(126) -風神の神徳-

          日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集』第三巻

          単行本(ソフトカバー) 292ページ ¥3,300(税込) Amazonリンク 【日本古学とは】  日本古学(国学、古道学、玄学)は、諸外国の影響を受ける以前の日本独自の文化・思想・精神世界を明らかにしようとする学問で、本居宣長先生や平田篤胤先生など江戸時代の国学者たちの成果は、日本が近代国家として出発する明治維新の原動力ともなりましたが、明治以降に輸入された西洋の文物に感化された日本人にとって、この学問は遠い過去の遺物となり、一般には極めて認知度の低い存在となって今日

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