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「われは水陸両用になるのだ」

カピバラの人生には天敵が多い。

  • トコトコ草原を歩いていたらライオンに狩られる

  • ライオンから逃げ切った先で、ハイエナが待ってる

  • 水辺に逃げたらワニにカブリ、大蛇にグルリ

  • 途方に暮れてたらワシにさらわれる

人間が失敗するとき、行動が間違っていたと誤解することがある。行動のみでなく、場所にも注目すると良いんじゃないかと思う。
作ったコンテンツ(製品・サービス)がイケてないと思いきや、「売り場」選びをミスっていたというパターンもあるからだ。


たとえばワニの専用フィールドは湖。水を飲みに来た動物をがぶりといくのが、彼らの生きる術である。じっと待ち、限られたチャンスを逃さない。

一方でワニが陸に出てきたのであれば、話がかわる。水中で強者だったワニにとって全く別のゲームが始まるからだ。地上戦のプロたちと戦り合わなければならない。


閑話休題

ワニは強そうだ。顎でロックオンされて噛まれたら、腕の一本はなくなるだろう。彼らは獲物を噛んだら、体躯を回転させて引きちぎってくる。(効率的だ)

実は地上でもそこそこ足が速い。でも重心が低いから、恐竜みたいに高い打点から顎が降ってくるわけじゃない 。そういう意味ではトカゲの強化版と形容できる。

つまり陸上選手としてのワニには限界がある。ライオンやハイエナは集団で一匹を捕らえるし、チーターは狩り成功率が3割未満だそうだが、そのぶん数を打っている。テリトリーに罠を張るタイプのワニは、チームワークや行動力が必要な陸上を狩場としない方が良い。

ワニの能力は水中でこそ活かされる。たまたま陸上に放り投げられてしまったら、強みを発揮できずに埋もれてしまう。


社会人にも同じことがいえる。
プレイヤーとして優秀な人材は、えてしてマネジメントを任される。
こすられすぎて耳から出血しそうな話だが
「優秀なプレイヤーが、優秀なマネージャーである根拠はない」

この事実を会社はどうやら理解してくれない。日系企業は人より設備投資にコストを割く傾向にあるからだ。三隅二不二のPM理論を学ぶといい。

私たちも本当は水陸両用のワニになれたらいいだろう。場所を選ばず活躍できる人材だ。ただ上述のとおり「強み=場所選び」が重要だ。水陸両用を目指すと結局どっちつかずで、どちらの成果も出せない社会人になる気がしてならない。

二兎を追う者は格好いいが、自分が凡人であることを理解して、足るを知って「まずは一兎」と考えた方が近道かもしれない。

まずは一兎と考えたとき、自分の居場所はここでいいのか?と問いかけていきたい。自分の無力感に打ちひしがれるのは早いかもしれず、場所を変えて花が咲く希望を持って、そそくさと移動したっていいのだ。


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