見出し画像

#78 手話通訳勉強会を開催しました

2024年2月23日(金)、東京から講師をお招きして、手話通訳勉強会を開催しましたので、その時の様子を紹介します。

勉強会は、にいまーる内部の「通訳チーム マオリ」のメンバー限定で、開催しました。
マオリは、「手話通訳について勉強したい」「手話通訳の技術を磨きたい」という思いを持ったスタッフが中心となって発足した通訳チームです。普段は、一ヶ月に一回のペースで活動しており、手話通訳全般について広く学習しています。メンバーの中には、通訳の現場に入る機会がある人もそうでない人もいますが、全員が向上心を持って意欲的に取り組んでいます。
今回の勉強会は、マオリの活動の一環として実施しました。


冒頭にも書きましたが、今回は東京から講師としてAさん(仮名)をお招きしました。諸事情により、お名前を紹介することはできませんが、手話通訳業界では知らない人はいないほどの著名な方です。
にいまーる理事長の臼井さんとお知り合いということで、講師をお引き受けくださいました。

学習会のメインテーマは、読み取り通訳(手話→日本語の通訳)についてでした。最初に講義形式でお話をお聞きしたあと、演習として翻訳・通訳の練習に取り組みました。

講義パートでは、通訳に必要な能力と読み取り通訳のポイントについて教えていただきました。異言語間のコミュニケーションを成立させる「通訳」という仕事をするうえで、日本語と日本手話、それぞれの言語の特徴と違いを意識しながら、話し手の意図を汲んで、聞き手が分かるよう違和感なく通訳する必要があることを学びました。

手話と日本語の違い(学習会資料より抜粋)

演習パートでは、1、2分程度の動画を使って、手話を日本語に訳す練習をしました。繰り返し動画を見たり、グループで話し合いながら、適切な日本語表現を考える練習をしました。参加者からは「今までは情報を落とさない意識が強すぎて、自然な日本語に変える意識が足りなかった」「講義で習った内容は理解したが、いざやってみると難しい」といった声があがっていました。

学習会は、2時間で終了する予定でしたが、参加者からの質問が止まらず、Aさんに時間を延長していただき、急遽質疑応答の時間を設けました。手話通訳に関することや地域の手話通訳を取り巻く環境について、またAさん自身について、たくさんの質問にお答えいただきました。

学習会の様子


今回の学習会を受けて、参加者からは「手話のプロになるだけではなく、日本語のプロにもならなければならないと思った」「資格を取って満足するのではなく、常に自分の技術を磨く意識が必要だと感じた」といった感想がありました。また、第二回の開催を切望する声も多数ありました。

今後は、マオリ限定の学習会だけではなく、にいまーるの会員の皆様や一般の方々を対象とした学習会や講演会も企画していきたいと考えております。随時、情報を更新しますので、興味のある方は、ぜひにいまーるのnoteやTwitter、Facebookをフォローしてください。よろしくお願いします。



▼ お問合せはこちらから ▼

文:横田大輔

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?