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【隔週火曜夕方更新】聴覚障害を持つ人の就労支援や生活支援,社会参加の支援,居場所づくり…

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【隔週火曜夕方更新】聴覚障害を持つ人の就労支援や生活支援,社会参加の支援,居場所づくりを行う,NPO法人にいまーるが運営する公式noteです. HP:https://niimaru.or.jp/

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  • コラム

    にいまーるのスタッフが書くコラムです。耳が聴こえない当事者の想い、聴こえない人と共に時間を過ごした聴者の気づき、などを記していきます。

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    にいまーるが運営している施設や事業の紹介記事をまとめました。

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    にいまーるのスタッフや、にいまーるを応援してくれている関係者のインタビュー記事を掲載しています。

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#65 私たちと一緒に働きませんか

こんにちは。NPO法人にいまーる、理事長の臼井です。 いつもnoteを読んでいただき、ありがとうございます。 にいまーるは、今後10年、20年と持続可能な道を探るべく、事業拡大を考えています。それに伴い、新たにろう難聴者の職員を募集することになりました。 この記事では、にいまーるが求める人物像について書いていきます。「ろう難聴者の就労環境」や「手話を使って働く職場」についての情報も書きましたので、にいまーるで働くことに興味がある方はもちろんのこと、そうでない方も、ぜひご一読

    • #81 理事のコラム─東日本大震災のその後─

       私がにいまーるの理事を仰せつかって5年以上が経ちました。普段は東京で暮らしているので、1年に2回くらいのペースで新潟に足を運んで、にいまーるのお手伝いをしています。前理事長の笠原さんと同年配で、現役時代はユニバーサルデザインや人間工学の研究をしていました。  今回は、今年の3月18日に東日本大震災の地を訪問した時の様子をお伝えします。  そこでは色々な複合した被災の形態がありました。福島第1原発の放射線災害。荒浜では長く広い浜から約13.7mの津波被害。松島は湾の中に島

      • #80 合理的配慮と「わかる環境」作り

        理事長の臼井です。 新年度が始まりました。 能登半島で被災に遭った方々は、まだ新生活が送れていない実態があると伺っていますので、一刻も早い復興を願っています。 新潟市内も一部のエリアで、元旦の被災がそのままの状態になっており、他人事ではないと感じています。 さて、令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました。 これを受け、ろう難聴者の職場における環境に変化が起きるかもしれません。 https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sa

        • #79 手話サロン「ひるかめ」の楽しみ方

          こんにちは。手話サロン「ひるかめ」スタッフの小熊です。 ひるかめは、にいまーるが毎月第4土曜日に亀田駅前地域交流センターで開催している手話の交流イベントです。 今回は、ひるかめの意義と楽しみ方について、ご紹介したいと思います。 ひるかめの活動については、過去の記事でも紹介しているので、詳細を知りたい方は、そちらをご覧ください。 手話カフェ+αの場に 手話で注文や会話ができる「手話カフェ」。 東京や大阪などの都市部では新しいお店がじわじわ増えてきています。私も行ってみたい

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        #65 私たちと一緒に働きませんか

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          #78 手話通訳勉強会を開催しました

          2024年2月23日(金)、東京から講師をお招きして、手話通訳勉強会を開催しましたので、その時の様子を紹介します。 勉強会は、にいまーる内部の「通訳チーム マオリ」のメンバー限定で、開催しました。 マオリは、「手話通訳について勉強したい」「手話通訳の技術を磨きたい」という思いを持ったスタッフが中心となって発足した通訳チームです。普段は、一ヶ月に一回のペースで活動しており、手話通訳全般について広く学習しています。メンバーの中には、通訳の現場に入る機会がある人もそうでない人もい

          #78 手話通訳勉強会を開催しました

          #77 音声認識アプリを使った会話

          にいまーる理事長の臼井です。 先日、出張で部下と一緒に県外に行く機会がありました。 最寄りの空港から出張先まで約160kmあったので、レンタカーを借りて部下に運転してもらいました。 部下(聴者)とは普段は手話で話をしていますが、今回は運転に集中してもらうために、運転中の手話は控えました。 とはいってもずっとお互い黙ったままでは眠くなるし運転も難儀だと思ったので、スマホの音声認識アプリを使って会話をすることにしました。 音声認識アプリには、音声を文字に変換する機能と入力

          #77 音声認識アプリを使った会話

          #76 理事長のコラム─手話ドラマを観て─

          1.手話を始めるきっかけ NPO法人にいまーる 理事長の臼井です。 先月末に、手話通訳士試験の結果が発表されました。 合格された方々おめでとうございます。 残念な結果になった方々、日々の現場での実践を糧にステップアップしていけることを願っています。 ところで手話通訳士の年齢も公表されていますが、50代以上が半数を占めていました。 若手スタッフ(Z世代)からは驚愕の声がありましたが、仕事上、手話通訳者との付き合いが多い私にとっては「まあ、そうだろうな」という予想通りの結果で

          #76 理事長のコラム─手話ドラマを観て─

          #75 「聴覚障がい者のためのからだワークショップ」参加レポート

          2023年10月7日(土)、りゅーとぴあにて「聴覚障がい者のためのからだワークショップ」が開催されました。 その名の通り、聴覚障がい者とその関係者を対象としており、会場には手話通訳と要約筆記が手配されていました。昨年度から始まったこのワークショップは、今回で2回目の開催です。(別日に、視覚障がい者を対象とする回も開かれており、こちらは5回目の開催だそうです。) 当日は、Noismのダンサーの方々約10名、参加者10名弱、合わせて約20名で活動をしました。からだの感覚を起こ

          #75 「聴覚障がい者のためのからだワークショップ」参加レポート

          #74 新年の挨拶

          新年になりました。今年もよろしくお願いいたします。 お正月早々、令和6年能登半島地震や羽田空港の事故など衝撃的なことが続いていますが、現時点で利用者様もスタッフたちも無事でございます。この度は、ご心配の連絡をいただき誠にありがとうございました。 ろう難聴者の支援を中心に行う当法人として、近隣の石川県が甚大な被害を受けているにもかかわらず、情報を周知することでしか力になれないことに心を痛めています。これ以上、被害が大きくならないことを願っています。 石川県聴覚障害者情報セン

          #73 令和5年を振り返って

          こんにちは,NPO法人にいまーるの吉井です. 今年の更新は今回が最後になります.今年も一年間,にいまーるへの温かいご支援・ご協力いただき誠にありがとうございます. このnoteに関しましては,今年の1月に一度更新を休止しておりましたが,今年の5月から再開し,月2回の定期更新を今日まで続けてまいりました. 多くの方々に支えられ,今年も一年走り切ることができました. 年末のこの機会に,心より感謝申し上げます. ということで,今年投稿した記事を振り返り,年末のご挨拶とさせてい

          #73 令和5年を振り返って

          #72 4つの言語が飛び交う結婚式に参加して気付いたこと(後編)

          ー複数の言語を使って交流する中で、苦労したことや気づきなどはありましたか。 日本語・韓国語・日本手話・韓国手話の4つを使い分けることに苦労しました。普段は、日本語と日本手話の2つを使っています。今回参加した結婚式では、そこにプラスして韓国語と韓国手話が入ったため、混乱する場面がありました。 私とシヒョンは10年の付き合いなので、韓国語+日本手話、日本語+韓国手話というあべこべの組み合わせも使いながら、4つの言語を駆使して話すことに慣れています。 しかし、今回初めてお会いし

          #72 4つの言語が飛び交う結婚式に参加して気付いたこと(後編)

          #71 4つの言語が飛び交う結婚式に参加して気付いたこと(前編)

          ーどのような経緯で韓国へ行き、何をしたかを大まかに伺いたいです。 今回は釜山(プサン)に3泊4日で行ってきました。目的は、韓国人のろうの友達、シヒョンの結婚式に出席するためです。私より15歳年下のシヒョンから「언니(オンニ)、結婚式に来てほしい」と連絡をもらいました。 シヒョンとは10年以上の付き合いです。日本が大好きな彼女は、コロナ禍前までは、毎年来日して必ず我が家に数日間滞在していました。子供たちも含め「日本の家族」と呼んでくれるほどの仲なので、今回は娘と息子と一緒に

          #71 4つの言語が飛び交う結婚式に参加して気付いたこと(前編)

          #70 ろう者と聴者が一緒に働く職場で気をつけていること(聴者編)

          今回、聾者も聴者も共に働く場所で私が気をつけていることをお話します。 手楽来家は、国が定める障害福祉サービスを提供する公的な就労施設です。 施設を利用する方々は、聴覚障害をベースに様々な障害をお持ちです。また、施設の運営に携わる職員の中にも聴覚障害をお持ちの方々がいます。 この仕事で私が気をつけていることは「見ること、見せること」です。より厳密に言えば、「見るようにすること、見てもらうようにすること」というほうが正しいかもしれません。 生活していく上で聴覚、視覚、嗅覚、

          #70 ろう者と聴者が一緒に働く職場で気をつけていること(聴者編)

          #69 ろう者と聴者が一緒に働く職場で気をつけていること(ろう者編)

          1. ろう者と聴者の割合(パワーバランス)にいまーるでは、アルバイトも含めるとろう者3割:聴者7割くらいの割合でスタッフが働いています。 最近、にいまーるはろう者のスタッフを募集しています(2023年10月24日現在)。上司である私が現場にいつまでも立ち続けるのはよろしくないし、ここ数年の間に若い世代(Z世代も含む)のスタッフが増えてきている中で、彼らと同世代のろうスタッフはまだいないということで、募集を始めました。 ろう者と聴者、それぞれが手話を使って意見を交わし仕事を進

          #69 ろう者と聴者が一緒に働く職場で気をつけていること(ろう者編)

          #68 ろう者と手話通訳

          こんにちは。にいまーるの臼井です。 いつもnoteを読んでくださってありがとうございます。 先日、NHKで紹介されていました。厚労省の調査によると手話通訳士は、ろう者85人に1人の割合で存在しているそうです。 今回は、手話通訳について書いていきます。 1)手話通訳とは以前、YouTubeで手話通訳は単に言葉を訳せばいいという発言があって炎上していましたが、通訳というのは、言語間のコミュニケーションを円滑に行うための専門的なスキルであって、異文化どうしお互いに理解し合えるよ

          #68 ろう者と手話通訳

          #67 手楽来家が行っている「就労支援」

          ろう難聴者の困りごと 音声言語が中心の現代社会の中で、日本語は避けて通れない言語なのでどうしても目に触れる機会が出てきます。 ろう難聴者の場合は、耳で聞くよりも目に入る感覚の方が多く、電車に乗る時も、街を歩いている時も必ず日本語に遭遇します。 スマホやSNSの普及で、日本語はより身近な言語になっています。 しかしながら世代を超えて共通している課題点の一つとして、日本語で書かれたものが理解できないというのがあります。 単語一つであれば理解できることもあるけれど、文章単位にな

          #67 手楽来家が行っている「就労支援」