魔芋凍粉 大根魚皮 山芋三策線

『魔芋凍粉、大根魚皮、山芋三策線』

虎に追われ両界洞に逃げ込む一人の僧、その洞で僧が見たのは、圧搾幽閉された仲間を救おうと無茶な油命を帯びた調理士たちの末裔の生き残りで、彼らが帯びた四百八十八の油命と生き別れた青麻椒油童と桃森狐油童と如意石榴潰油童
 碧の戦士たちが召喚
 彼らを呼び出しているものが引き起こした轟雪爆で埋まった村では夕霧の咀嚼料理が発達した
 轟雪爆で埋まった村にはその轟爆のあとに大きな湖ができ、そこの湖底には他の湖ではみかけぬ鱗や牙を持つ魚が増えていったのだが、その魚を獲って食していたせいか、その硬鱗に人の歯が負け続けたせいか、その地に流れこむ水にまぎれた鉱物の成分なのかいずれの原因かはわからないがこの地に住む者はみな歯が弱く、そうしてその霧深い湖迷信の合掌落土でぬかるみ続けるその地では咀嚼料理があきれるほど発達した
 今回召還されたのはその地出身の湖底合掌料理人と炭撃棒を頼みにする点震炭撃棒点心料理人である
 湖底合掌料理人は禁漁池の鯉粥、吉雪浮袋粥からピラニアのバンフェイチャンまで幾種もの粥修業を経て
 炭撃棒を無駄に振り踊ってはなにかの電磁糸のもつれをほぐしてるかのようなかまし素振りに忙しい点震炭撃点心の料理人は舌がかじかむ炭点心、痺点心の修業中

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