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作品への意見を求められたら2つの軸で考える

たまに作品への意見を求められることがあると思います。

自分の意見を俯瞰するためにも、2つの軸で考えるといいです。

今回は「作品の意見を求められたら」という話です。


2つの軸

意見は2つの軸でわけると見通しがよくなります。

  1. 良い点を指摘する  ←→ 悪い点を指摘する

  2. 相手が気づいている ←→ 相手が気づいていない


図にするとこうです。

意見の2軸


組み合わせによって、意見の質が違ってきます。

  • 最良の意見   = 相手が気づいていない + 良い点

  • 良い意見    = 相手が気づいている  + 良い点

  • 言わなくていい = 悪い点

それぞれ見ていきましょう。


最良の意見

最良の意見は、「相手が気づいていない良い点を指摘する」ことです。

自分の良い点はわかっているようでわかっていません。

そこを指摘してあげると、相手にとってとても役に立ち、しかも喜ばれます。


だいたいにおいて、自分が良いと思っている要素は、作品の前面に押し出されているものです。

ですので、そこを外して(そこも褒めればいいですが)良い点を探してみるといいです。


最良の意見は、「そこも自分の良い点だったのか!」と相手に新しい気づきを与え、かつ元気づけることができます。

応援する意味でも、意見を言うときは、常に最良の意見になっているか考えてみるといいですね。


良い意見

次に、良い意見は「相手が気づいている良い点を指摘する」ことです。

相手もそのことに気づいているのですが、そこをちゃんと肯定してあげることで、再確認の機会を作ってあげます。


自分では良い点だと思っていても、本当のところは確信が持てないことも多いものです。

そこを指摘することで、「やっぱりそうだったんだ!」と自信をつけさせてあげるといいでしょう。


言わなくていい意見

これは人それぞれだと思いますが、悪い点は、相手が気づいていても、いなくても、言わなくていいのではないかと考えています。

「意見を言って欲しい」と言われると、ここぞとばかりに悪い点を指摘しようとする人がいます。

それもわかるのですが、少なくとも、悪い点を指摘するのは、最良の意見や良い意見を伝えてからにした方がいいと思います。


創作者の心は不安定なものです。

いつも「自分の作品の出来はどうなんだろう?」「あまり良くないのかな」「人に見せられるものだろうか…」と揺れ動いています。

ですから、「意見をもらえない?」と誰かに頼むのは、とても勇気がいるのです。


意見を頼まれたとしたら、あなたはその人に信頼されています。

その信頼に応えましょう。

もちろん「悪い点も教えて欲しい」と頼まれれば言ってもいいと思いますが、言われていないなら、良い点を指摘するだけで充分です。


聞いてはいけない意見

これは創作者側が気をつけないといけないことです。

こういった意見は、まったく聞く必要がありません。

  • 根拠のないダメ出し


「なんとなく好きじゃない」「なんかいまいち」「つまんねー」といった理由も根拠もなくダメ出しされても、聞くことはありません。

ふわっとしたダメ出しは、どこを直せばいいかもわかりませんし、創作者にとってはただの害悪です。


そもそも、こういう意見しか言えない人に頼むのが迂闊すぎます。

自分の作品と心は、自分で守らなければなりません。


中には、創作者に対してやたら攻撃的な人もいます。

そういう人は、何かを作っている人、何かに向かって努力している人に、負い目を感じているものです。

なぜかというと、自分は何もやっていないからですね。

ですから、「ひどい作品だ」「やめた方がいい」「無駄なことをするな」と、自分の位置まで引き下ろそうとするのです。


こういう人とは距離を置きましょう。

仲が良いからといって、決して意見を求めてはいけません。

もっと慎重になるべきです。

何度も同じことを言いますが、自分の作品と心を守れるのは自分だけだからです。


今回のまとめ

「作品の意見を求められたら」でした。

  1. 2つの軸で分けると見通しがいい

    1. 良い点・悪い点

    2. 相手が気づいている・気づいていない

  2. 最良の意見は「相手が気づいていない良い点の指摘」

  3. 良い意見は「相手が気づいている良い点の指摘」

  4. 言わなくていいのは悪い点の指摘
    頼まれたら控えめに指摘する

  5. 根拠のないダメ出しは聞かない
    そもそもそういう人に意見を求めない

  6. 自分の作品と心は自分で守る

実のところ、創作者が欲しいのは、意見よりも肯定のエネルギーだったりします。

ですから、意見を言うというより、相手のエネルギーを上げてあげようと考えるとうまくいきます。

それではまたくまー。


(2023.5.9追記)

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