見出し画像

記憶をめくる人、重ねる人

男女に関係なく遠い記憶をすぐに蘇らせることのできる人と、全く覚えていない人がいます。

二人の間に食い違うことがあってある日 口げんかになった時、どちらかがよく似た遠~い昔の記憶を持ち出すことがあります。

あの時もあなたはこう言ったとか,あんなひどいことをしたのに懲りずにまた同じ!
これは夫婦間で多い風景ですが親子でもあります。

大体が女性の記憶力のすごさに男性が震え上がる!場合があり「よくそんな古いこと覚えているねぇ」と感心していると、はぐらかされたと思ってますます火に油を注いだ状態となります。

何年振りかの同窓会。
何十年も前の事や同級生の名前に始まって○○君の体育祭での活躍ぶりや
物理の先生が言ったダジャレ、仲良し三人組で二時間目の早弁を担任に見つかったことなど…。昨日のことのように話すクラスメートが一人や二人は居るはずです。

みんながすっかり忘れていることも「覚えてないのーなんでー?」とあんなに面白かったこと⁈を忘れていることの方が不思議と言わんばかりです。機関銃トークはすっかりおばちゃんになっていますが、気持ちはJKなんでしょう。

私なんかは昨日のことも忘れる昨今、只々その記憶力に感服するばかりです。

きっと出来事を一冊のノートにしたためているようなものでいつでもめくって開くことが出来る人なんでしょう。

私は整理が下手な方なので、その時のことを例えばレポート用紙に書いたとしてもホイホイと重ねていくので、その楽しかったことや悲しい思いをしたこと、腹が立ったことなどその積み上げられた中のどこかに潜んでいるのは確かなのですがあまりにも分厚過ぎて「まあいいやー」となってしまいます。

一つずつ思い出せなくてもその時の感情はかすかながら頭の中に残っています。が、相手の一挙手一投足は全くと言っていいほど覚えていません。

どちらが生きやすいかというとどうでしょう。
あまりにいろんなことを覚えていると人を許すことが出来なくなるかもしれません。忘れるから仲良くできるのかもしれません。

しかし忘れることで不義理をしていることがあったとしたら申し訳ないことです。
あの時言ったのにちっとも覚えていないとなると相手をがっかりさせていることがあるかもしれません。

かと言ってこれも性格、考え癖を直そうと思ってもこの年になると変わるものでもありません。

グループに一人そんな人がいると助かることも多いでしょう。ところがもう半世紀もの長い付き合いの友だちはしっかり覚えている方ですが、小学生の時の虐められた記憶が鮮明で未だその時のクラスメートに言われたことを許すことが出来ず長い間悩んでましたが、時間薬のお陰と年齢からくる感情の手放しで、楽になったと言っていました。

覚えていることも忘れていることもちょうどいい割合でいれば!生きるのが楽になるかもしれません。

私はもう少し人に興味を持った方がいいような…。
人に対してあまり関心がありませんが、まあこれも私です。

今日もいい日にしましょう!







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?