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春のごはん

小さなころ、春野菜の代表はタケノコ、但馬の知り合いのおばさんは毎年土筆を束ねてたくさん!それにヨモギたっぷりのお餅を持ってこのころになるとっひょっこりやって来ました。

以前、我が家で若いころお手伝いをしてくれていた人で、農家にお嫁に行っても季節にはその時の野菜や果物それと美味しい手作りのお餅をもってきてくれました。

日に焼けるのも気にしないその顔や手は土の香りがするみたいで柔らかく大好きでした。

祖父母たちも大歓迎で夕方近くまで話が弾んでいました。
フジはご飯をくれる人でしたから、大きく尻尾を振ってぐるぐると回って喜びの舞い!

暗くなる前に帰るのですが駅まで送っていくのが常でした。
「また夏休みには遊びに来て!」とお互いが言って別れます。

春のその夜は決まってたけのこご飯。フキと淡路島のわかめを薄味で炊いたモノ。あと少しだけ残っていたいかなごのくぎ煮。

鰆の塩焼きは身がほっこりと取れて柔らかく当時は魚の中で一番好きでした。

庭には眩しいくらいのフリージアが咲き誇って桜の花を落とした大きな木も若葉が延びて涼やかに揺れていました。

木漏れ日と言う言葉はその時は知りませんでしたがキラキラ光って手に受けたくないくらいきれいでした。

何ともない日常のことを鮮明に覚えているのは不思議なことですが、
毎日の散歩中、小さな花を見ると思い出します。

そんな小さな私の姿が孫娘に変わって公園で桜吹雪を浴びて笑っている写真に繋がります。

幼稚園に通うようになって毎日がエキサイティングにあふれているそうです。

今朝は暑いくらいで山はいつもより高いように見えました。
広い空の水族館で軽快に泳ぐツバメたちは居心地のいい住処を見つけたでしょうか?

私の今夜の春ご飯はホタルイカ、アスパラに芽キャベツ。丸くてかわいいブラウンマッシュルームのパスタの予定です。それとビールかな?

今日もいい日にしましょう!


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