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Vol. 87 『金融METER(R)』結果速報

                             2023年12月

金融ソリューションチームコラムの第87弾をお届けいたします。

今回のコラムメールでは、2023年11月14日にリリースした弊社自主調査の金融機関顧客評価調査『金融METER』※1について、最新の調査結果から一部ご紹介いたします。

今回で7回目となるこの調査は、全国17万人の消費者を対象に自分の利用する金融機関のCS(顧客満足度)やNPS(R)※2(推奨意向)、CES(顧客努力指標)などを評価した調査です。
聴取している金融機関は、都市銀行、地方銀行、証券会社、生命保険会社、損害保険会社など全151機関となっており、競合との比較も可能となりました。

金融METER※1では、顧客評価指標とともに金融機関利用者の金融リテラシーや金融意識も測定しており、その実態について結果を分析しました。

金融リテラシーについて、金融知識を問う設問10問の回答結果を得点化(※3)して年代の違いをみたところ、20代の平均点が4.2点で最も低く、さらに年代が下がるにつれて金融リテラシーの平均点も低くなることがわかりました。

この傾向は例年どおりですが、今回新たに「金融知識は豊富ですか」という
利用者自身が思う金融知識レベルを聴取したところ、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した割合が最も高かったのは、金融リテラシー平均点が最も低い20代(15.8%)という結果になりました。

このことから、利用者自身が思う自分の金融知識レベルと、実際に測定した金融リテラシーレベルは必ずしもマッチしていない可能性があります。

「貯蓄から投資へ」の流れを後押しするためには、あらゆる世代の金融リテラシーの底上げが不可欠です。
そして金融リテラシー向上の第一歩として、まずは自身の現在の金融知識レベルを正しく把握することが重要ではないでしょうか。

今回の調査では、金融に対する学びたい意欲も聴取しております。
金融教育の重要性が叫ばれる昨今、利用者の学習意欲の実態に関する分析結果を弊社ホームページにコラム掲載予定です。あわせてご覧いただけますと幸いです。

※1:金融METER(R)は、日経リサーチの登録商標です。
※2:Net Promoter(R)およびNPS(R)は、ベイン・アンド・カンパニー、
フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。

※3:金融リテラシーの測定方法:「正しい」「たぶん正しい」「たぶん正しくない」「正しくない」「わからない」の5つの選択肢で設問に回答いただき、正解選択肢Top1「正しい」または「正しくない」=2点、正解選択肢Top2「たぶん正しい」または「たぶん正しくない」=1点、それ以外は0点として、合計得点を計算している

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■今週の執筆者■
田坂 英恵(ソリューション本部 アカウント第1部)

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日経リサーチ 金融ソリューションチーム finsol@nikkei-r.co.jp
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