【毎週ショートショートnote】「反論出来ない詭弁術(生き写しバトル)」
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反論出来ない詭弁術
俺は、討論バトルの絶対的王者。
あらゆる強敵を、詭弁の限りを尽くし華麗に論破し続け、何年もこの座を死守している。
しかし、時の流れとは恐ろしいものだ。
AIとクローン技術の進化により、俺の生き写しとも言える相手が登場した。
試しに、無難な討論を持ちかけてみたが、やはり想定内の詭弁が返って来る。
それは絶対的王者の詭弁だから、論破する術がない。
論点ずらしで交わすのが精一杯だ。
俺が苦労しているように、生き写し野郎も俺を論破できずに行き詰まっている。
そりゃそうさ、生き写しだからな。
この状態を打開する策はないか。
絶対にあるはずだ、よく考えろ。
反論できない、いい詭弁はないか──。
ん、
そうか、違うぞ。真正面から討論を持ちかけては駄目だ。
むしろ、相手が反論出来ない状態、うろたえ、正気を失って精神的に反論できないことを言えばいい!
これは、先手必勝だ、相手に先に言われたら、反論できずにコチラの負けだ。
相手、つまり俺が言われてうろたえること、
それは………
「クマのヌイグルミがないと眠れないオヤジを、どう思うか!」
し、しまった、先に言われてしまったー
反論せねば、反論せねば、
「えーと、えーと………く、クマ太郎は、と、特別なんだーい!」
────。
………無念。
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