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アフィリエイトブログに手を出したときの話

Webライターをやってみた

二人目の育休中、暇すぎてWebライティングの仕事をちょっとだけしたことがある。
暇すぎるというのは、二人目(娘)がとんでもなくよく寝る子で、家でほったらかそうがスタバに行こうがラーメン食べに行こうがスヤスヤ眠って、目が覚めても騒がずニッコリ微笑んでくれるような、菩薩のような赤ちゃんだったからだと、先に断っておく。

さらに直前まで海外で専業主婦をしていたこともあり、1円でもいいから稼ぎたいという気持ちが強くあった。
文章を書くのは好きだったし、勉強にもなるかなと思って始めた。
当時はまだクラウドワークスが流行り始めていた頃で、登録したらすぐにいくつかの記事執筆を始めることができた。

覚えているのは2つの仕事で、1つ目は比較的自由に書かせてもらえた。1記事100円とか150円で、文字数の目安はあったが、テーマも自由だし書き方も自由。
タイで暮らしていたときのことや、当時はまだ知名度が低かったフリマアプリの話を書いた気がする。
依頼者から「文章が独特で、いい意味でWebブログらしくない。内容も珍しくていい」と高評価をいただいた。

もう1つは対照的で、そもそも「あなたの文章力を格段にUP!Webライターとして独立させてあげます」的なコンセプトだった。
だから単価はすごく低くて10記事で100円くらい。レベルが上ったら単価あげますよ、という、、、今思うとすごくアフィリエイトブログの業者っぽいけど、当時はよくわかっていなかった。

自分が独特の文章を書けることはわかったけど、Webっぽい文章も書けるようになるとつぶしがきくかもなーと思った私は、勉強目的で応募した。

つまらなすぎた

結論から言うと、つまらなすぎてすぐやめた。
10記事書かないと1円ももらえなかったけど、2−3記事でやめた。

つまらなポイント①ありがちなテーマ

書く前に、こちらからテーマの候補をいくつか出す方式だった。
その際あまりマニアックなものでなく、読者が気になるホットな話題であることを求められた。
例えば「副業を始めるときの注意点!」「終活って何すればいいの?」「転職で大切にしたい条件」「30代に似合うメイクって?」みたいなこと。
うわぁ、あるある。

つまらなポイント②露骨な広告

向こうが候補から選んだテーマにそって、例えば副業なら資格スクールや、副業紹介サイトの紹介を入れ込むことを提案される。
もちろん私はそんなサイト知らないし、利用もしてないからオススメなんか全然できない。
「実際に使ったことのあるサイトを紹介してもいいですか?」と聞くと、そことはアフィリエイト契約がないのでダメです、となる。
社会の裏側を見た気持ちになる。

つまらなポイント③全方位に気を使う書き方

ここまで読んでくれた方ならわかると思うけど、私の文章は基本「である」調だし、偏見も多い。(特にnoteは失うものもないから好き放題書いてる)

一方で情報系アフィリエイトブログは文章にすごーーーーく気を使う必要がある。

まず、断定してはいけない。
〇〇です!と言い切らずに、〇〇かもしれませんね、という。
〇〇とも言えます、言えるかもしれません、言えると言えなくもないかもしれません。曖昧極まりない。

主語を特定しすぎてもいけない。
日本人は、高齢者は、女性は、50代になると、最近の子どもは、
こういった書き方はすごくセンシティブに使わなければいけない。
どこで炎上するかわからない時代ですからね。

つまらなポイント④特定のフレーズ使わせる

〇〇する方法3選、〇〇できる5つの方法、〇〇になる7つのルール、
〇〇のための27の法則。多すぎ多すぎ。

【すぐできる】【即実践!】【驚愕】【収益10倍】【おすすめ】
大抵すぐできないし、わかんないし、驚かないやつ。もちろん収益10倍にもならない。

「いかがでしたか?」からのまとめ箇条書き3つ程度。
判を押したように聞かれるの何なん。ショップ店員なん?

これらは強制ではないけど、オススメの書き方としてマニュアルに書いてある。
数字があると目を引くとか、【】でくくると目立つとかいうけど、正直「もう同じようなの見すぎてお腹いっぱいです」と思ってしまう。少なくとも一読者としての私はそう感じる。

有象無象のWeb記事から光るもの

うん。思いっきりアフィリエイトブログの悪口を書いてしまった。

Web広告としての重要性を考えると仕方のないことではあるし、理解できる。
でもその結果、毒にも薬にもならないような、情報があるようでないような、既視感のあるWebブログが大量発生する現状を思うと、げんなりしてしまう。

noteの記事も最近よく読むんだけど、やっぱりこういう記事に出会うことも多い。何の宣伝なのかもわからないけど、テンプレ的な言い回しやキーワードが入っているとそれだけで興ざめしてしまう。

一方で、読みやすいかは別としても「この人は本当に書きたいことを書いているな」と感じる記事は読みごたえがあるし、楽しい。

本音を書いている文章のほうが私は好きだ。
それは、有り体に言えば「人間味を感じるから」。

Webを通していても、出会う文章を大切にしたい。
文章の向こう側にいる人を感じられるものを読みたい。
そして、自分が書くものもそうでありたい。

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