見出し画像

4品目:極上の厚切り

こんにちは。

厚切りで金沢区20万人の人生を
ワクワク笑顔にしたいタイプの男
肉汁マスター イケタカです(^^)/

2周年記念コースで
お出しするメニューの紹介も
本日からメインディッシュになります。

前菜3品については以下のリンクから
ご確認下さい。

前菜1品目:
https://note.com/nikujirucenter/n/n1ded4c28eb90

前菜2品目:
https://note.com/nikujirucenter/n/neb07985866cd

前菜3品目:
https://note.com/nikujirucenter/n/n2893ca0648b8

それでは、
メインディッシュ1品目を
発表いたします。

『焼肉通の舌を唸らせる
 旨味、肉汁が溢れる厚切り牛タン』

です。

私が、厚切り牛タンを

「看板メニューにしよう!」

と決断したのは
ある事件がきっかけです。

横浜を離れ単身赴任の街で
焼肉屋を営んでいた
もうかれこれ7年ほど前、
ある女性がご来店されました。

注文を伺うと

「3倍の料金を払うから
 牛タンを、、、
 3倍ぶ厚く切って下さい」

と希望されたんです。

私は、瞬間、

「え?厚くですか?」

と聞き返していました。

というのも、
駆け出しの小僧の頃から

「牛タンは薄〜く切ってこそ
 職人の腕の見せどころ」

と師匠から厳しく
指導されてきたからです。

なので、牛タンの厚切りは
初めての経験。

想像したことさえありませんでした。

「は?牛タンを分厚く切る?
 そんなの牛タン様に失礼では?」

という職人気質というか
傲慢な気持ちさえ持っていた。

ですが、お客様のたっての希望です。

私は、師匠から言い渡された禁を破り
牛タンを厚さ1.7センチに
切り出しました。

それをお席にお持ちすると
そのお客様は、

「これ、コレですよ!!」

厚切りを希望されたその目には、
少女漫画の主人公の少女のように
キラキラとまばゆい光が
満ち溢れていたんです。

まさにパラダイムシフト。

私の傲慢な気持ちは、
この事件によって
一切なくなりました。

店が薦める定番の美味しい食べ方は
もちろんあります。

ですが、お客様の好みを
ないがしろにしたら
支持される店にはなれません。

「ひょっとしたら他にも
 厚切り牛タンを希望される方が
 いらっしゃるかもしれない...」

私の固定観念が180度変わり、
厚切り牛タンをメニューに
加えることにしました。

このお客様が厚切りを希望しなければ、
当店のメニューに厚切り牛タンが
並ぶことはなかったと思います。

お客様の希望から始まり、
焼肉業界の固定概念を
一瞬にして打ち砕いた厚切り牛タン。

一本の牛タンから
高い品質の厚切り牛タンを
ご用意できるのは150グラムほど。

看板メニューとするからには
継続して仕入れの量が確保でき、
かつ味わい深い肉質であることが
必須条件です。

しかし、
自分の理想とする牛タンを
いざ探し始めると安定した確保が
難しかった。

「お客様のご要望に応えたい!」

そう思えば思うほど、
時間だけが過ぎ、焦る気持ちが
大きくなっていきました。

このままではいつまで経っても
お客様に心から喜んでもらえる
厚切り牛タンを安定して提供できない。

そんな不安や焦り、苛立ちから
当時のスタッフ、家族にも
辛く当たることがありました。

ここだけの話ですが、
ハナマサの牛タンでも厚切りにして、
それなりに美味しく出すことは
可能です。

妥協すれば普通に営業できる。

ですが、儲けを優先した
プライドのないことは
したくなかった。

納得がいかない牛タンを出しても
お客様に最高の満足を届けることは
できないと思ったんです。

なので、味への追求は
止めませんでした。

そして、長い付き合いのある
肉卸しと一緒に安定した品質かつ、
継続可能な仕入れの確保を
目指すこと7ヶ月。

ついに、理想とする
体勢が整ったのです。

電話一本で、
牛タンが食べ頃の状態を
確保することに成功。

もちろん、チルド(生)で
納品される状態です。

業界のウラ話しで
焼肉の闇をぶっちゃけますと、

一般的な仕入れは
価格を低く抑えるため、
牛タンが100本あるとしたら
ほぼ98本が冷凍で出荷されています。

よく見かけるロードサイドの
食べ放題店にはこうした状態が
必要不可欠です。

「冷凍ってワンランク下がる気がします」

そうした声をよく聞きます。

しかし、冷凍を良しとする
理由もあるんです。

というのも、大型チェーン店では
アルバイトスタッフに大量の仕込みを
させる必要があるので。

電動スライサーを使えば、
誰がやっても指先ひとつで
大量薄切り肉が完成します。

もし、大型チェーン店で牛タンを
食べる機会があれば
当店の牛タンの断面と
見比べてみて下さい。

当店の牛タン断面:
https://www.instagram.com/p/CjcfCd9oTyp/

「こ、こんなに違うのか...」

と、切り方の違いを
分かって頂けると思います。

当店の牛タンの美味しさの秘密は、
3倍厚く切っただけではありません。

ひと口に牛タンと言っても、
タン先、中、元、下、と
四つの部位があります。

この四つの部位それぞれに、
もっとも適した旨味を引き出す
味付けがあります。

部位ごとに味付けを変えることで
同じ一本の牛タンであっても
全く異なる味を体験してもらえるんです。

また、適度な厚みの変化を
各部位ごとに持たせることで
味の乗りも良くなります。

単に厚く切るだけ
薄く切るだけなのと比べると
格段に良い噛みごたえ、
食感を創り出しています。

そういうわけで、何の気なしに
ふらっとお店に来られた方でも
他店との違いをすぐに
実感頂けているんですね。

しかし、当店の厚切り牛タンを
堪能して頂くお客様は
まだまだ少ないです。

その原因は私にあります。

積極的なPRができていなかった。

「3倍分厚く!」
の声で始まった厚切り牛タンは
1日に6人前仕込むのが限界。

もちろん、熟成期間など
一切考えず仕込みを簡略化させたら
40人前、50人前も作れます。

しかし、それだと
あなたを満足させる味わいは
出せなくなってしまう。

これでは、本末転倒です。

どこにでもある品質にすれば
安さをうたうだけの店と
変わらなくなってしまう。

なので、
看板メニューでありながら
積極的なPRは避けてきました。

しかし今回の2周年記念で
当店の自慢の味をより深く
知ってもらいたいという思いから、
しっかりと告知をしたいと思います。

厚切り牛タンは、
単に厚く切るだけではないので
多くの時間を要します。

当店の牛タンは、
タンの四つの部位の中でも
肉と脂身のバランスがとても良い
一番根っこを使います。

「タン元」と呼ばれる部位です。

ただ、1本の牛タンから
取れるのは150グラムほど。

大変貴重な部位なんです。

なので、1皿の厚切りには、
牛一頭分のタンの一番根っこを
使う必要がある。

しかも、タンの一番根っこは、
血管や筋が多い部分で、
全て取り除かなければなりません。

そうしないと口に入れた時の
ギュッとした噛みごたえ、
ジュワ〜と溢れる肉汁
同時に二つの幸福体験を
してもらうことが出来ないんです。

他の焼肉の仕込みもあるので
どうしても1日に5〜6人前が限界。

また、厚切り牛タンの
焼き方にもこだわりがあります。

通常の焼肉屋では、
すでにカットされた肉を
お客様が焼くのが一般的。

しかし、これだと
肉汁は外に漏れやすい。

私もそうした店を
利用することがありますが、
隣を見ていると代わりに
焼いてあげたくなります。

では、当店はというと、
私自らお客様の前で
焼き上げるスタイルです。

牛タンの両面にきつね色の焼き色が
こんがりと付いた頃、分厚い牛タンを
3〜4つにハサミでチョキチョキ。

この時点ではまだ断面が
ロゼ色の少し手前なので
ロースターにもう7秒ほど
じゅわ〜とかざして頂くのがおすすめ。

この焼き方をすることで、
肉の周りがコーティングされ、
肉汁が中にとどまるわけです。

そして、溢れる肉汁で
ジュンと潤ったその時、
手間暇かけた厚切り牛タンを
お口に放り込んでみて下さい。

レモンなど付けずに
焼き立て熱々をハフハフと
食べるのが肉汁センター流。

一口食べれば、肉汁が溢れだし、
更に肉のギュッとした食感も
一度に楽しむことができます。

そんな、焼肉通の舌を唸らせる
当店の厚切り牛タン。

ぜひ、2周年記念コースで
溢れる旨味、肉汁をお楽しみ下さい。

次回は、
“女王とも呼ばれる
あのお肉をご紹介します。

ということで、
厚切りには人生を
極上にするパワーがある!

肉汁MAX!!!(謎)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?