登場モノ

自然薯トロロ：トロロの妖精、定年退職後バイト生活

自然薯念子：トロロの妖精、トロロの妻

その他妖精

台所でいつものようにハト麦茶を煮出しているトロロ。

念子はお肌が白くなると言って、飲んでいるが効果が表れているとは

思えない。

公園の方から子らの歌声がしたような気がして、耳を傾ける。

麦茶の　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

そらにギラギラ　お日様だ

みんなバテバテ　汗かいた

夏の　麦茶は　美味しいね

冷えた　麦茶の　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

麦茶で　割るのは　ミルクです　

お腹冷やして　ピーピーだー

麦茶の飲みすぎ気をつけて　

トイレ通いの　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

おそらに　トンボが　宙返り

モミジの葉っぱも　赤くなり

麦茶は　帰る　お茶箱に

そして　眠るよ　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

麦茶の　チャチャチャ

チャチャチャ

麦茶の　チャチャ茶

なんだ、空耳だなとトロロは思った。

それにしてもこのところ暑くなってきたので、バイトには麦茶を水筒に入れていこうと思い立った。

ストック棚の中を探ると去年使用した残りの麦茶パックを見つけた。

嬉しくもあり、心配でもあり念子に声をかける。

あのさ、去年の麦茶パックは飲めるかねぇ。すると念子は

今時は毎年去年の麦茶だけどそんなことも分からないまま、過ごしてたなんて、

本当に御大臣様ね。と嫌みを言った。

トロロは顔を顰めたが麦茶たちは多いに笑っていた。