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今日は住宅デー

登場モノ

林檎ちゃん:リンゴの妖精

その他妖精

林檎ちゃんが最後に聞いた言葉は「腐ってるわ」だった。彼女はドサッと暗闇に放り込まれ、

そこで気を失った。そうして次に彼女が目覚めたのはうっそうとした木々に囲まれている場所だった。

その木々に生えている葉っぱはトゲトゲしていたり丸みを帯びていたり、

これまで見たこともない形をしていて大きかった。

けれども空も見えないし、風も吹かないので、そこが外なのか内なのかはっきりしなかった。

何より、自分が寝ているのは木製のベッドの上だったから、部屋なのかもしれないと思った。

もっとあたりを見ようと目を凝らすとミカンのような実がたくさんなっている木があった。

バレーボールほどの大きさのハスの花は水色、黄色、白と色とりどりに咲いていた。

こんな世界あるハズない。私は夢を見ているんだわと林檎ちゃんは思った。

さらに目を凝らしてみるとそこには自分を狙っている巨大なネズミが2匹いたし、

ヌラヌラした触手をこすり合わせているゴキブリのような野獣もいた。

まぁ、恐ろしい、野獣たち!!でも林檎ちゃんは私はけだもの?アッ、果物だから怖くない!!と

自分を勇気付けさらに目を凝らしてみると蛇使いが笛を吹いているのが見えた。

動物たちが襲ってこないでじっとしているのは蛇使いの笛の音に聞き入っているからなのか?

林檎ちゃんも耳を傾けてみたけれど無音。

木々には長い尾をした鳥やカラスのような鳥たちもいたけれど彼らも翼をパサリともせず剥製のように見えた。

ここはジャングル?それとも夢の島?違うわ、ここは野獣派の住む獣宅ねと林檎ちゃんは気が付いた。

けれどもそれも間違っていて、蛇使いはそっと私たちは素朴派ですと笛の音で伝えた。

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