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今どきの春闘

 2013年3月の日記です。
 
 春闘というと語感はいかにも殺伐としているが、
実際は労使の話し合い、相談であり、
普段からの組合と経営側の意思疎通が物を言う。
 
 当社も所謂春闘の真最中で一般社員、即ち組合員の胸には
中央に春闘と書かれた真っ赤なけばけばしいワッペンが貼られている。
組合の上部団体からの指示だと思うが、
お客様にコーヒーを出すにこやかな女性の胸には
違和感があるが、仕方が無い。
 
 過去の春闘は一時金(ボーナス)と、ベアや定昇を、
組合が会社から幾ら勝ち取るか、文字通り、労使の闘争だったが、
昨今、そんな非生産的な取り合いをやる企業は少ない。
 
 当社では数年前から、一時金は夏冬に定額を支給し、
会社の利益に応じて自動的に算出される増額分を、
翌年まで待たずに、その年の3月末に前払いしている。
会社の業績が倍になれば支払いも倍に、3倍になれば3倍に、
業績がよければ、幾らでも増えるから、
労使の利害は一致し、共に業績向上に励む事になる。
年度末の3月は諸々の出費が嵩む事の多い時期でもあり、
受け取った人は喜んでくれる。
 
 今年は過去最高益だから一時金も過去最高となり、
3月末には社員は大金(?)を手にする。
来年も同じ額が払えるとは限らないから、
飲み屋の支払いや競輪競馬で無くなったなんて事の無いように、
よく考えて使って欲しい。
因みに、残念ながら、私も含めて役員には出ない。
 
 組合が春闘で要求するのは、
多少の諸手当の増額と、作業環境改善など、枝葉であり、
改めて春闘と言うには些か大袈裟だが、
何か要求しないと組合の面子が立たない。
作業環境などは会社も出来る限り改善したいわけで、
先日の会社の回答に組合も満足げだったから、一件落着だろう。
春闘をしても利益を生む訳ではないから、無駄なのである。

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