私が料理で失敗する理由(カレーを作るにあたって)
残念ながら私は料理が苦手だ。
学生時代の飲食のアルバイトも含めると、なんだかんだ10年くらいは食に携わる業界にいるにも関わらず、だ。
一方、昨年から料理をする人、いわゆる作り手の方と向き合う機会が格段に増えた。なんならその人達の研究をしようとしている。で、ようやく気付いた。
料理をつくって人に提供するうえで、作り手の感じることが分からない。分からないから、作り手に関して何か書こうとしても薄っぺらい表現しか出来ない。
というわけで、今月はカレーを作ることを目標にした。
そしてその前に。
カレーを作るにあたって、そもそも何故自分はこれほどまでに料理に対して苦手意識を持っているかを考えてみた。
その結果、だいたいにおいて料理に挑戦しても、失敗に終わることが主な理由である、ところに行き着いた。(ここでいう失敗とは、レシピ通りにならない、そして美味しくないを意味する)以下、その原因として考えられる自分の性質を3つ挙げてみた。
料理で失敗する理由 その1
その通りにしようとしない
これは、自分本位なところが起因していると思う。
思えば、料理に限らず、小さい頃から説明書が嫌いだった。特に苦手だったのは折り紙の手順書。
まず二つ折りをするのに端と端を合わせる必要性が感じられなかった。
また、図解を用いた手順書で、手順1〜5まではイメージできるが、手順6で見たこともない折り目をつけて、手順7になった瞬間、とんでもない形になるお題目がある。自分の空間認知力を超えた範疇になると、もうどうしようも出来ない。
結局、小学校時代は「鶴」が折れず、当面「パックンチョ」か「やっこさんの上半身」しか作ってこなかった。
料理で失敗する理由 その2
実験が始まる
周りが当たり前に出来ることが、自分には中々出来ないので、いっそのこと誰もやってなさそうな事をやろう、と画策する。
だけども、結局基礎がないので、やってみることは大体失敗するうえにセンスもない。
小さい頃、家で留守番をしている間、スクランブルエッグにアレンジを加えようとしたことがあった。工程は忘れたけども、最終的にフライパンからピンク色の泡が吹きこぼれてコンロから火を吹いて以来、実家のキッチンに立たせてもらえなかった。
料理で失敗する理由 その3
融通がきかない
あんまり誰にもいえなかったけど、実は、インドカレーを一年半前くらいに作ったことがある。
インド東部のオディシャ料理で、ジャガイモがゴロゴロ入っているレシピだった。
多分ジャガイモのサイズを間違えた。おそらく一回り大きくて、結局中まで芯が通っていないモノができた。
今から思えば、さらに煮込むなり、切ってレンチンするなり、何なり出来たと思うけど、あの時は泣く泣くガチガチのジャガイモを頬張った。
料理とは(多分)完成形があって、そこに向かって(多分)何通りもあるプロセスを軽やかに組み合わせるものなんだと思う(多分)。
だけど、あの時の自分は完成形が分からなかったので、ジャガイモのサイズという前提条件を間違えたまま、自分は正しいプロセスを踏んだので、結果ジャガイモが硬くてもこれは正しいオディシャ料理だ!と思っちゃったような気がする。
と、ここまで書いたことを振り返ると、立ち直れなくなりそうなので。まずは前を向いて、ここから料理をつくってみようと思う。
まずは新大久保でスパイスを買う所から。ブラックペッパー、クミンシード、カルダモン、グローブ、フェンネルシード、シナモン、カシミリチリ(ひぇっ)。うーん。無事につくれますよーに。
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