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日記 2024.4.27(土) わたしの休み方を知る。

4月もまもなく終わる。無職になってから時間の流れが早いとは感じなくなった。働いている時、わたしはいつも何かに追われていたことを思い出す。眠ることだけが自分に優しくできる唯一の時間だった。いつも横になる時間が待ち遠しかった。いまは急いでいないとこんなにも気持ちが楽なのかと思う。

朝は少し雨の音がしていた。天気は曇り。今日はフリマサイトの出品をしてから二駅隣の大型の本屋に行きたい。帰りに自然食品の八百屋さんに寄ってにんじんを買おう。昨日買ったカレースパイスを使って早くカレーを作ってみたくて仕方がない。そのためには大好きなにんじんを買ってこなければ始まらない。

冷蔵庫を開けた時にぬか床の様子が気になった。昨日カブを半分だけ漬けていたのだけれどどうなったかな。ぬか床はやわらかく水っぽくなっていた。取り出してカブを食べてみると舌に刺激がはしる。美味しくないぞ。新しいぬかをたっぷりと塩、昆布を足して丁寧に混ぜて対処する。これで一旦様子をみよう。ぬか床のアクシデントにも慌てず冷静に判断を下せるようになってきた。

高菜が一枚、冷蔵庫の中でしなしなになっている。ごま油で甘辛炒めみたいにしてみたいと思った。レシピを見てみると材料には出汁、酒、みりんとうちにないものばかり。レシピに従うことは諦めて想像でやってみることにする。昨日高菜を炒めたときの感覚を思い出してみる。高菜は結構塩気を吸いやすいような気がしたのでみじん切りにしてごま油で炒め、塩はやや控えめに味噌、唐辛子、アガベシロップ、しょうゆを使って味付けしてみた。味は濃いめだけれど、玄米ご飯にも合いそうなおかずができた。高菜一枚でこんなに楽しいおかずができるなんて嬉しい。
今日のお味噌汁は太めに切ったねぎとスプーンですくって切った豆腐、わかめ、それから実家から送ってもらった切り干し大根を入れた。さっきの刺激的な味のカブも切って放り込む。わたしみたいな神経質なタイプは料理のレシピなんてそんなに見ないで自分の感覚に意識を持っていく作り方をした方がいいのかもしれないと思う。料理はいつだってなんでも受けとめてくれる。特にお味噌汁の心の広さはすごい。特別な料理はできなくてもお味噌汁だけはいつでも緊張しないでリラックスして作ることができる。
切り干し大根だと思っていたものには干しにんじんも入っていた。乾燥してチリチリになった状態では気づくことができなくて驚いた。お味噌汁がぐつぐつと煮えてきて切らしているはずのにんじんがなぜ入っているのだろうと考えてしまった。とはいえ楽しいサプライズ、素直にうれしい。
お母さんは荷物の中に不明なものがあって質問してもだいたい返ってこないか、なんだったっけという。送ってしまった荷物にはもうあんまり興味がないという感じ。きっちりしたいわたしからすると考えられないと思うこともあるけれど、こんなことがあるとわたし間違っているかもしれないと思う。必要ないところに力が入っていませんか、と言われているような気持ちになってはっとする。
お味噌汁の豆腐の切り方がすごく良かった。いつもとおんなじ豆腐入りのお味噌汁も切り方ひとつで新鮮さがでる。こうやって飽きない工夫をすることも面白い。玄米ご飯には高菜の甘辛味噌炒めと梅干しと自家製のごま塩をかけていただく。程よくぽろぽろした玄米の食べ心地も好きだ。そういえばわたしは昔から柔らかいご飯よりも硬めに炊いたご飯が好きだった。だから焼き米も好きなのだよな。よく噛む時間がせっかちなわたしにはほんとう必要なのだと思う。

雨の音がしたりしてどんよりして眠たい。洗い物をしてからフリマサイトの出品を2件済ませて横になる。ブランケットをかけてちょうどよい気温のなか30分ほど昼寝をした。

15時を回って外へ出る。歩いて二駅先の本屋を目指す。連休初日、どの道を歩いても人に出会う。うっかり人通りの多い道を通ってしまったら何かのイベントでいつもより余計に人が多かった。
本屋の検索機械で探している本の在庫を確認していく。いくつか検索したけれど、欲しかった本は1冊しかなかった。ぐるりと気になるコーナーを見て回る。近ごろ大手の古本屋さんは転売ヤーの方が時間をかけて回っていらっしゃるのでなかなかいい本に出会うことができない。フリマサイトでさっと買うのでもいいのだけれど、ちょっと最初の方を読んだりして本当に買うかどうか決めたいとも思う。そこいくとそこそこ栄えた街の大型の本屋さんのほうがいい出会いがあるような気がしてきた。今度からここでも本を探すことにしよう。本棚をじーっと見ていくうちに、気になっていた本を見つけることができて、冒頭何ページか読んで買うのをやめた。

大好きな自然食品の八百屋さんへ寄る。相変わらずここは野菜が安い。にんじん、さつまいも、キャベツを2つ買った。どしっと重くなったエコバッグを肩にかけて満足して帰路につく。帰り道は人通りの少ない道を選んだ。途中で古本屋に立ち寄り雑草の食べ方の本を見つけて買った。カラスノエンドウの豆ご飯というのが載っていてなんだそれはとわくわくしてしまった。雑草の本が気になりすぎて途中で立ち止まりながら読んでみる。あの小さなカラスノエンドウの豆を1〜2分茹でて塩をまぶしてからご飯に混ぜ合わせるのだそうだ。これは楽しいぞ。

家に戻り買った野菜を冷蔵庫へ入れる。なかなかお腹が減らないけれどお味噌汁の残りを食べる。土鍋以外の洗い物を済ませて楽しみにしていた読書の時間。雑草の食べ方の本が面白い。こんなふうに使えるのかと見ていて楽しくなる。外で見かける雑草たちをまた新しい視点で見ることができそうだ。

ああ、今日はなんだかお休み気分になってしまった。お昼寝をしてもまだ眠たい。気温も気持ちが良くていつまでも横になっていたい。生理前というのもあるのだろう、体の動きもなまぬるい。お風呂に入ってストレッチをしたら今日はもう眠ろうと決める。働いていた時は毎週1回の休みをいつもだらりと過ごしていたっけな。布団の中で横になって、お昼過ぎに起き上がり、溜まっていた洗濯物をしたり掃除をしたりして一日が終わる。あの時のわたしはずっと疲れていたのだと思う。自分では体力があると思っていたので気づくことはできなかった。休みの日に体を休めることもできていなかった。ただずっと眠ってもいいよと自分に言ってあげることができなかった。

明日以降やらなきゃいけないことをメモに書き出しておく。休んでもいいと分かり安心し、今日を休みの日とすることに納得することができた。気持ちよく休むためにやるべきことを書き出し目にも見えるようにすることは大事なことだと感じる。
わたしの場合は休んでいいよと分かると安心して思いっきり休む日もあるし、あまのじゃくなところがあるので休んでいいと分かるといや、やっておこうとなる日もある。心と体が疲れているかいないかでどちらを選ぶか決まるようだ。やさしい言葉を自分にかけながら、自分がいまどういう状況なのかを知っていく。素直さを引き出す。
今日は安心して休みたい日の方だった。しっかりと休むことに満足できたら、どうせまた動き出したくなってくることをわたしはわたしを試して知っている。自分の休み方を探っていくと、自分を少し知ることができる。

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