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9. 日本人は英文法穴埋めテストに慣れている

2018/12/7 Dublin

朝起きると、胸の痛みは和らいでいた。そのかわり痛みが右肩の裏辺りに移動している。しかもかなり痛い。肩というのは可動する部分なので、生活全般が一層困難になってしまった。セーターを着るのも一苦労である。

学校を休もうかと悩んだが、やはり行くことにした。今日はグラマーのテストがある予定で、テストの日に休むのは逃げるみたいでなんとなく嫌だった。

冷たい風の中を学校までたっぷり30分かけて歩いていった。幸いに天気は晴れ。気温は低いが雨が降るより幾分ましだ。

教室に入ると、ほぼすべての生徒がすでに揃っていた。やはりテストということで少し空気がピリッとしている。

9時過ぎに講師が入ってきて、テストについての説明があった。テストは二種類。1つ目はいわゆる穴埋めテスト。問題は3種類で、全25問ある。

もうひとつは英作文で、お題は「自分の国の好きな地域」か「自分の国の有名なひと」について。

まずは空欄穴埋めテストやった。それほど難しくないと感じ、早々にできあがってしまった。終わったら講師へ提出することになっているのだが、まだ誰も席を立たない。しばし様子をうかがっていると、もうひとりの日本人である女性生徒が席を立って講師へ答案を差し出した。

それに続いて、ぼくも解答用紙を講師へ渡す。提出時間に限れば、日本人のふたりが1・2フィニッシュとなった。日本人は英文法穴埋めテストに慣れているのかな、と少し思う。

それが終わると、今度は英作文に取り掛かる。Aが「自分の国の好きな地域」、Bが「自分の国の有名人」。ここは迷わずにBを選んだ。村上春樹について書こうと思ったのだ。

英作文の書き方は、Q&A方式。自分で質問を書き(そのひとはなぜ有名なのですか?)、それについての答えを書く(小説家として有名です)。

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