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滞在制作 3日目

朝は上演、昼はメダカとウーパールーパー、夜は歓迎会と情報過多で目まぐるしい1日だった。

昨日、色々準備したお陰か、今日は朝から外で上演を行うことが出来た。
さらに、初日から通りががりの人たちの反応があり、嬉しかった。

ゴミ収集車のお兄さんが車から降りるやいなや「何やってるんですか?」と声を掛けて来て、少し作品の事を説明すると「ヤッベー!」と笑っていた。どこに面白さを感じたのは、もう少し突っ込んで聞いてみたかったが、彼らも仕事中なので、あまり話し込むことは出来なかった。

昨日も少し話したおじいちゃんは「また来るね」と言った。
誰も、お茶を飲むことは無かったけど、初日でこの反応は上出来だろう。

お茶を一緒に飲むという事は、行動としては簡単な事だが、ふらとじゃあ呼ばれよう、みたいになることはやはり難しい。
そういう事も含めて循環に入り込む、ということなのだろうか?

昼ごはんは近くのショッピングモールに行くついでに、行きしにオススメの食堂として教えてもらった所で食べた。濃い色合いのラーメン、肉厚なチャーシューが美味しかった。

ショッピングモールには、今晩の歓迎会で出すおでんの追加の具を買いに行った。しかし、到着して早々、足を運んだのは食品売り場ではなくペットコーナーだった。
昨日、ペットコーナーでメダカを発見した私は、今日はどんな様子か知りたくなったのだ。さらに、そこにはメダカだけでなくウーパールーパーもいることが分かった。

つい楽しくなって、容器やフィルター、カルキ抜きなんかを色々見てしまう。餌コーナーにいたおじさんは電話で外国語を話している。誰とでもどこでも繋がるという事は、ここにいるようで、いない。という現象が発生するという事でもあるのだろうか?よくよく考えるとそれは二元論的な考え方だな、と思いながら、ウーパールーパーの餌をまじまじと見る。うーむ。

館内放送で想像以上に長い時間、ペットコーナーにいたことを知る。慌てて食品コーナーで食材を買って、家に戻る。大変嬉しいことに、昨日沢山迷ったお陰で今日は地図を見ずにショッピングモールにたどり着く事が出来た。

「やれば!出来る!」なんて少年漫画に出てきそうなよくある台詞が頭の中を浮遊する。ダサいなぁ、と思いつつも心は「勇気・元気・やる気」的なテンションだった。

帰宅後、歓迎会の準備をしつつ、アルバイトのリモート作業を行う。
今までは出勤しないとお金が稼げなかったが、こうやって違う土地にいても仕事が出来るのは、かなり有り難い。

歓迎会の30分ほど前からお客さんが続々やって来た。私も含めて10名ほどでの歓迎会。10名それぞれがこの場所に来るべくして来た感じがあり、緊張と嬉しさが混じり合う。ひとまず茶粥を出す為に、せかせかほうじ茶を煮出した。

お客さんからお酒やお菓子、お料理などを頂いた。ガレージの管理人のご両親の方も来て頂けて、お母さまには例のくまのプーさんキーホルダーのお礼を言うことが出来た。
さらに、唐揚げ、きのこ軍団?(笑)、わかめのバター炒めなど、バライティに溢れるお料理もご馳走になる。大学院の教授は私に「料理が出来たら面白いかもよ」と言った理由がここに来て痛感する。料理研究家の土井善晴さんではないが、作る側と食べる側それぞれのクリエイティビティがそこには存在する。

歓迎会に来てもらったお客さんには作品をお渡しした。
あの後、彼らはどうなったのかなぁ?また後日談が聞きたい所だ。

私がお話する時間があり、そこではそれぞれの人がそれぞれの中で解釈している感触があった。傍から見れば、それぞれが好きなように喋っている、とも言えるが、それは彼らの中に私が入り込んだ証なのかもしれない。

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久しぶりにお酒を飲んだため、頂いたワイン一杯で終盤には眠たくなっていた。お客さんもそれぞれのタイミングで帰宅され、ゆるく始まってゆるく終わる感じが何だかささやかでいい感じ。

時間とは早いもので、もう明日には滞在制作の折返し地点だ。
本当は最後にカッコよく締めたいのに、いい言葉が思い浮かばない。

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