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半年展 -2022 Spring- 3日目

少し寝坊をした。朝起きて、8時だった時計は気付けば9時半になっており、慌てて準備を行った。事前に調べた天気予報では、気温は20℃以上だったが、まだ少し肌寒い。今日も引き続き、温かい紅茶を入れることにする。

特に来客の知らせもない為、庭でお茶を飲めるように準備をした後、早速自分で紅茶を飲む。「今日は何をしようか?」と頭にボンヤリ浮かべるほど、のんびりした時間を過ごした。本当に今日は少し肌寒い。
昨日、発見したメダカの子どもたちの様子を見に鉢を観察する。1日で確実に大きくなった子がチラホラ出てくる。一方でまだまだ小さなメダカもいて、メダカ達の生存競争の激しさを感じる。その後は、昨日株分けしたイチゴの株に水をあげて、畑のイチゴの様子を見る。東京での展示から、まだ間もないせいか、この会期がちょっとしたリハビリ期間のように思えてならない。しかし、こんなに狭い範囲にいくつもの自然の要素があって、ここは本当に豊かな場所である。

お茶を飲みながら、ボーっとしていると一台の車が会場の前で止まった。どうやら、食堂の関係者らしい。会場の場所とは異なる場所に用があったようなので、そこまで案内する事になった。帽子もかぶってないし、何気なく着ていたパーカーのフードを被る。すると、案内する男性がまじまじとこちらの方を見て、「あの、フードにムカデが付いてますよ…」と言ってきた。「え?」と一瞬驚くと、「けっこう大きいです」と男性は続けた。確かにフードの上をシャリシャリと音を立てながら何かが動いている。私自身は、その様子が分からず下手に動けないし、男性も虫が苦手なのかあまり手を出そうとしない。しかし、私が何度も「すみません、取ってください…」と言ったせいか、男性は持っていたバインダーでフードに付いているムカデを取ろうとした。自ずとバインダーで頭を叩くような行為となってしまう為、男性は渋々「すみません…」と言った。
何度か男性がバインダーでムカデを払ったおかげで、無事にムカデは地面に落ちた。その後、男性は私に「これが付いていたんです」と落ちたムカデを教えてくれた。確かにそのムカデは10センチほどのサイズで、銀色の強そうな感じだった。それを見て、私はゾッとしたものの、昨日から急に虫が増えた感覚もあった為、内心もうそんな時期なのか…と考えてしまった。

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