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「重力ピエロ」を読んだ

「重力ピエロ」 伊坂幸太郎 新潮社 を読んだ。

ルールは越えられる。世界だって変えられる。読書界を圧倒した記念碑的名作。文庫化にあたり改稿。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。

新潮社

末娘が学校の図書館で借りてきてくれたうちの一冊。ちなみに、後2冊伊坂幸太郎がある。

ぶっちゃけ「読書界を圧倒した記念碑的名作」「溢れくる未知の感動」とかの言葉には、はてなマーク。
とりあえず、設定がつらい。
泉水が見る悪夢が、ほんとそのまま読者である私の心象。
カッコウの話のところなんて、こちらの方が居心地悪い。

でも、その辺、つまり善悪の観念やらを取っ払ってしまえば、十分に伊坂ワールドを堪能できる。
軽妙洒脱。
最後の方の黒澤との会話や、父の言葉とか、心くすぐるよね。

そう考えると「重力ピエロ」って、ものすごく良い題名だ。
伊坂ワールドにはまれば、その中では重力から自由になれる。

恐縮です