国会の衆議院本会議(2024/4/16)。民法改正案傍聴まとめ。(聞き直して書き直しました)

・共産、立民、維教が演説

●本村伸子議員(共産党)

・DV虐待から逃げられなくなるなどの重大な懸念が浮き彫りになったのに修正項目案に盛り込まれなかったので反対。

・親権という用語をそのままに、離婚後共同親権を導入。

・子供の意見表明権が明記されていない。

・裁判所によって不本意な共同親権が強制され、一方の親、子供の利益が害される懸念。

・家庭裁判所の人的物的体制と総合的な政策が極めて不十分。

・ストップ共同親権の署名は急速に22万人に増えている。この声に応えるべき。


● 道下大樹議員(立憲民主党)

・法制審議会で3年近く議論、意見対立した末、民法改正要綱案を賛成多数で了承した生煮え・玉虫色の法律案。

・海外は共同親権を推進し、親子交流の実施など法改正。その結果、子と同居親の生命身体に深刻な事態に。葛藤的な共同養育は子と同居親に悪影響。諸外国では共同親権→共同監護・共同養育→親責任と改正。日本だけ一週遅れで共同親権を導入しようとしていることを英語訳で説明し、明確化。

・「裁判所の命令のもとで、厳密なスケジュールに従って均等的・強制的に行われる親子交流は子の成長に有益どころか有害である。子供の心身に取り返しのつかないような事態を生じさせる」というのがウォーラースタイン博士の言いたかったこと。

・「法案に反対の姿勢を貫いてほしいという気持ちもよくわかりますし、その方が潔いでしょう。ただ、この原案に反対を貫いたままだったら何が起こるのか。今の政府や一部の政党議員に勝手なことをさせてはならない。我が会派が粘り強く関与し、家族法制度の運用に好影響を与え続けることが不幸になる人を少しでも減らせると判断し、ギリギリの選択をしました。立憲民主党はこの法案が少しでも良くなるよう、参議院審議でも尽力するとともに、立法府としての監視機能を働かせていきます」

・「改正法の問題懸念を完全に払拭するため、今日告示された衆院3補選で勝利し、後に政権交代して法改正をすることを実現することをお約束いたします」


●斎藤アレックス議員(教育無償化を実現する会)

・親の離婚を経験した子どもは、非同居親と関係が希薄化し、喪失感を抱えたり、経済的にも、ひとり親になる事によって、困窮したりする割合が多くなっている。

・4月12日の法務委員会で立民の質疑者が「自民党や維新に好き勝手させないために、苦渋の判断だが、修正案に賛成する」という趣旨の発言があった事は、大変残念。協議を妥結させたにも関わらず、その直後に、交渉を行った相手方である、わが会派など一括りにして、切り捨てるような姿勢には、強い不信感を抱く。

・葛藤が離婚後も納まらず、子に関する親権行使に関して、父母間の意見調整が出来ない場合に備えて、監護に関する計画を定めるような事が重要という意見を我が会派が提供。

・本法の円滑な施行のため国民への周知を政府がはかる旨を規定。

・DVの防止策の強化や、被害の救済、被害者の保護など、更なるDV対策に取り組む。

・本法の施行5年を目途とした制度の再検討を規定。

・内容に関しての懸念や意見対立が収まっているとはとても言えず。参議院の審議を経たとしても、その状況は継続していく。

・特に政府、特に法務省と裁判所には今後も真摯に向き合っていただき、適切な運用の構築に向けて、不断の努力を続けてることを重ねて求める。

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各演説についての印象


・共産の演説――予想通り。

・立民の演説――事実を曲解して主張した印象。賛成理由は負け惜しみにしか聞こえず。

・維教の演説――立民に対し不快感を表明。立民?の議員が着席するあたりから、ヤバいヤジ。

・採決では9割以上が賛成。共産とれいわ。あとで知ったが、自民の野田聖子議員が反対。可決された直後、小泉法務大臣が立ち上がって会釈。


・余談

・その後、参議院会館へ。会議室の使用状況を伝える電光掲示板には「15-19 超党派パパママ議員連盟/伊藤孝恵」。なお、野田聖子議員は2018年3月の設立時の会長。

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