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【スローフード発祥の地で生サルシッチャを食べたい】イタリア一人旅🇮🇹2023/10/9 スクラップ日記

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スローフード発祥の町「ブラ」

今回トリノを拠点にしたきっかけは、
数年前に放送していたNHKの「旅するイタリア語」を見たことだったのだが、
番組を見ていてここは絶対に行く!と決めていたのがクーネオ県のブラという町だ。

ここは、地域の伝統的な食文化の継承や、良質な食材を作る生産者の保護を消費者に呼びかけるスローフード運動の発祥の地。

トリノからはトレニイタリアに乗って50分程で着く小さな町だ。

駅から出てすぐになんとなくいい雰囲気を感じる。楽しみだ。


生サルシッチャ(Salsiccia di Bra)

ブラでの目的は、生サルシッチャを食べること。

「サルシッチャ」とは、イタリアのソーセージのことなのだが、通常豚肉を使うはずのソーセージをなぜ生で食べられるのか?

19世紀半ば、この町の周辺にはユダヤ人のコミュニティがあり、ブラの市場に食材を買いに来ていたのだが、宗教上豚肉を食べられない彼らのために、100%牛肉のソーセージが作られたのがはじまり。とのこと。

さらに、ピエモンテ州は昔から牛肉の食文化があり、牛の飼育は厳しく管理されているので安心して食べられるよ、ということなのだ。

品質管理の観点から、基本的にはブラでなければ食べられないとのことで、(トリノのレストランのメニューにもあったけれど、やはり本場で食べたい。)

生肉好きの私としてはこの情報を手にしてしまった以上、ブラに行かない理由は無い。

早い時間に着いたので、町をうろうろした後に番組で訪れていたこちらのレストランへ。

ここは、スローフード協会が運営するレストラン。

オープンしてすぐに行ったのでテーブルは空いていたが、しばらくするとどんどんお客さんがやって来て大人気だった。

広い庭みたいで気持ち良い。
私も牛みたいに胃袋が4つあればいいのに。

私が注文したのは、
お目当てである生サルシッチャが食べられる前菜のLanrdo,Salsiccia di Bra e Carne Crudaと、
プリモピアットからは、おすすめされたGnocchi di patate al Rascheraのふたつ。

時期的に、白トリュフのタヤリンもいいな〜。なんて思っていたけれど、値段を見てびっくり。40€(約6500円)は出せない…と思って諦めた。

食べかけのグリッシーニが気になる…。

奥から左回りに、生サルシッチャ、牛肉のタルタル、ラルド(背脂の生ハム)

生サルシッチャは塩味とハーブの香りで結構しっかり目の味付けでお酒が進む味。
勝手に味はついていないものだと思っていたので、なるほど!こういう感じなのね!と予想外の味に驚いた。

一方、タルタルは味付けはなくシンプルな肉の味。
そのままでもおいしかったし、オリーブオイルや塩胡椒で自分好みの味にもできる。
マグロを食べているようなさっぱり感もありつつ、荒く刻んであるので歯応えもある。
サルシッチャ目当てで頼んだけど、味はこっちの方が好みだった。

ラルドは以前食べた時からお気に入りの生ハムなのだが、これもおいしかった。
個人的には軽く焼いたバゲットにラルドを乗せて、少し脂が柔らかい状態で食べるのが大好き。
脂と塩気のバランスが最高。ワインは白でも赤でもどちらでも合う。

あまり馴染みのない生ハムかもしれないが、
日本でもちょっと良いスーパーやデパ地下だと売っている店もあるので、興味がある方はぜひ食べてみてほしい。

Gnocchi di patate al Raschera

プリモピアットは、
じゃがいもニョッキのラスケーラソース。
ラスケーラとは、クーネオ県で作られるセミハードタイプのチーズだ。

実は私、ニョッキもクリーム系のパスタもそんなに好んで食べない。

おすすめを聞くと、どれもおいしいんだけど…これはどうかな?とこのニョッキを勧めてくれた。

色々説明してくれていたが、半分くらいは聞き取れないまま、ラスケーラがなんなのかもわからずOK!と言ってしまったので、チーズソースが運ばれて来た時は、なるほど…!と一瞬頭を抱えた。

とは言え、せっかくイタリアに来たのだから、
普段自分で選ばないものを食べるのもいいじゃないかと思って食べてみると、とてもおいしかった!

ラスケーラは塩味がしっかりしていたので、
もう少しまろやかだといいなとは思ったが、ニョッキがむちむちしていておいしかった。

濃厚なソースだったので、チーズ好きにはたまらない一皿だと思うのだが、私には少し量が多すぎた。

今度は友達と一緒に来て、他の料理もたくさん頼んでシェアしたい。


ブラの町を散策

食事の後にここでデザートでも食べたかったのだが、定休日だったので行くことができなかったので次の機会に行ってみたい。

乾麺のタヤリンとヘーゼルナッツをおみやげ用に購入した。
他にも、リゾット用のお米や、果物の加工品、チーズや生ハムも売っている。

レストランの営業時間ばかり気にしすぎて他は何も考えずにブラに来てしまったが、
イタリアは日・月定休の店が多いので要注意だ。

観光案内所の女性にも「月曜だから休みが多いのよ〜。」と言われて、今日見ることのできる場所をマップにチェックしてもらったが、大体が既に見て周った場所だった。

変なタイミングで来てしまったのは少し残念だったが、こじんまりしていてカラフルな家が多くかわいい雰囲気に癒された。

小道好きにおすすめすぎる町
Parrocchia Sant'Andrea Apostolo

歩いているだけでも楽しめる町だったので、のんびり散策しておいしいご飯も食べて大満足な1日だった。

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