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森の深くからもらった言葉

今回は、オープン朝礼の「社長日記」回ということで、西野の身の上話にお付き合いをいただきます。

(この記事は、2024年2月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えて公開しています)


森の深くからもらった言葉


僕は、学校生活時代にやっていたことがちょっと変わっていて、何か特定のスポーツをやっていたとかの感じではなく、「ボーイスカウト」の活動をしていました。

最近は自分でも少し忘れかけていましたが、たまに僕の話の中でも登場することがあるので、ご存じの方もいるかと思います。

ボーイスカウトといえば、駅で青い服着た少年たちが募金活動やってたりするので、「ああ、あれね」みたいに社会奉仕系の印象が強いかもしれません。

もちろんそういった活動も年に1回くらいはありますが、そのベースは青少年の「野外生活」「集団生活」を通じた育成にありまして、
中学生にもなると、杉の木に覆われた山の斜面で、灯り1つない土の地面にテントを張り、雨の日も風の日も風呂なしトイレなし1週間の自炊生活をするようになります。

高校生にもなると、今度はその運営スタッフとして、テレビ局のADのような下働きが始まります。

元々この運動は、軍隊が起源なのと、うちの隊の母体が地域ではなく私学校という特殊な環境であることから、
中身は超ゴリゴリの縦社会で、まさに青春時代を体育会系どころか軍隊式系にどっぷり捧ぐような過ごし方をしてきました。

そして大学生になり、隊長にもなると、
総勢60人をまとめ上げ、年間予算600万円を握り、
親御さんから子どもたちを預かり、理事会からの承認をもらい、
子どもたちの成長にコミットする 年間20泊のキャンプ + 年30回以上の活動プログラムを企画し運営する総責任者となります。
(※無給っす)

こと「仕事」に関して、僕にとってのルーツになっているのはこのボーイスカウト隊長時代の経験です。
はっきり言ってしまうと、仕事に必要なことは学生時代にすべてここで学んだ、といっても過言ではないほどです。

この話は掘ると長いのですが、、、今日は1つだけ、
そのルーツから今の自分の環境にもつながるような昔話を紹介させてください。


キャンプの最終夜には、必ずキャンプファイヤーがお決まりイベントなんですが。

大人から子どもまでが、山奥の暗闇で同じ火を囲み、歌い、踊り、騒ぎ、語らう会には、なんとも言えないカルトな一体感というか、感受性高い青少年期にはメモラブルなものがありまして。

そのときに歌った歌とか、誰々がやった芸とか、
記憶の脳裏に強く焼き付いていて、けっこう思い出せるもんなんですよね。

そして、キャンプファイヤー終盤のクライマックスを超えたラストの締め括りには、火を落とし、輪になり手を組み、
そこにいる一番偉い長からの「ありがたそうなお話」が静かに響いて終わる展開がお決まりごととなっているのですが、、

これは昔、卒業して20年ぶりくらいに現場に戻ってきた尊敬する先輩が話してくれた言葉で、ルーツ感の強いものなので、
今日はそれをそのままここに拝借します。



ここは、道場だ。と、私は思う。

あるときは、転ぶ練習をし、
あるときは、その受け身の練習をし、
あるときは、自分自身を鍛え、
あるときは、いかに相手に勝るかを考え、
日々稽古に励むからだ。

その時、隣には同じ志を持った仲間がいる。
そうしていずれ、自分自身が前よりも強くなったことに気づき、
今よりさらに強くなるためにまた稽古に励む。

そのための環境が、この道場にはある。

もしみんなが、いつの日か昔よりも強くなった自分に気づくことができれば、
君たちはこの道場に感謝をし、いつでもこの場所に帰ることができるだろう。

そのとき隣には、きっといま隣にいる仲間の顔があるはずだ。

今は白帯、青帯を巻いた君たちが、
いつの日か黒帯を着けて、また一緒に稽古に励むことができる、
そんな日を私は楽しみにしている。

(この記事は、2024年2月に社内向けに発信された内容をもとに編集を加えて公開しています)


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