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海外ヘルシーショップレポート #4

海外視察先 121のショップリストからお届けする「西海岸ヘルシーショップレポート」。

こんにちは。
本格スムージーブランド 「FICO & POMUM (フィコ・アンド・ポムム)」を展開する F&Pジャパン・代表の西野です。
僕自身が、「ヘルシーファストフード」をコンセプトに掲げ、日本にまだない「本格スムージー専門店」という業態を創るまでにどんなお店を見てどんな部分に影響を受けてきたのか、その過程がわかるようにお話しできたらと思います。

今日は、Los Angeles から「Pressed Juicery」(プレスト・ジューサリー) をご紹介します。



Pressed Juicery

それまでざわざわと噂になっていた「コールドプレスジュース」が日本で一気にブームに火がついたのは、ちょうど青山店がオープンした2014年。
(FICO & POMUM JUICE も、青山店オープンに合わせてコールドプレスジュースを発売していました)

コールドプレスジュースとは、低温低圧圧搾方式という、摩擦熱による栄養素の破壊を防いだ特殊製法で搾ったジュースです。
普通のジュースよりも手間がかかる分、野菜や果物が持つ栄養素が最大限生きたままの上質な搾汁が楽しめます。

海外ではそれより少し前、2011年頃からハリウッド界隈でもめちゃくちゃ流行って、パパラッチされるセレブたちがいつも片手に持っているあのグリーンの飲み物はなんだ!?
と日本でも話題になっていて、その正体がこの「Pressed Juicery」のボトルだったんですねえー。

「GOSSIPS」2012年5月号より

Pressed Juicery は、男女3人の共同創業者によってロサンゼルスの小さなトラックで始まり、現在はロサンゼルス市内を中心に全米115店舗以上を展開しています。

さっそくまずエントランスを見ると、シックなブリック調で色数は少なく、これだけでシティ感あふれるファサードですね。・・・かっこいいです。

ポスターデザインもシンプルで、主張しすぎずブランドのトーン&マナーを全く損ねていませんが、訴求内容ははっきり伝わります。

店の中はこじんまりとしていますが、無駄なものが一切ない、このクリーンで潔い感じが抜群にクールです! 徹底しすぎていて何屋なのかわからなくなるくらい、攻めてると思います。

店内を見ていると・・・あれ? オーガニックでフレッシュがウリのジュース屋なのに、、、野菜も果物も全く見当たらないことに気づきます。
この Pressed Juicery は、 そもそも飲食店ではなくオンラインストア + デリバリーを軸にしたビジネスモデルで展開構想をしていたので、センター1箇所で製造をしたら、店側では配達を受けて陳列して販売するだけなんですね。

さてさて、そのジュースですが・・・
商品は、ボトル1本が最低単位なので、500mlあります。
1本に野菜や果物 6種〜8種が使われていて、もちろん100%希釈なしのジュース。ラインナップはジュースだけで15種類以上はあります。

もう1つ、このブランドはジュースの他にもなんと「ビーガンフローズンヨーグルト」を扱っています。硬派な印象のコールドプレスジュースとは対照的な、なんとも写真映えするこのパフェみたいなフローズンのラインナップ。
ロサンゼルスには、「Froyo」と呼ばれるフローズンヨーグルトのお店もたくさんあります。Pressed Juicery では、この Froyo をプラントベース (100%植物性由来) で提供しています。

Instagram より

ちなみにこの Pressed Juicery ですが、現在はリブランディングして「Juicery」が取れて「Pressed.」というブランドでやっています。
2014年に日本ではブームとなったコールドプレスジュース。
僕は「トレンド」と「ブーム」は明確に分別して見ていて、トレンドが長期の傾向であるのに対して、ブームは短期一過性のものとして終わりが来ます。

F&Pとしていったんはコールドプレスジュースのブームの一端を担う役割をしたものの、市場では非常に「一過性の」盛り上がり方をしてしまったために、市場の先行きに不安が現れたこと。そしてやはり青果の管理オペレーションや充填仕様について法規制との葛藤が付き纏っていたことなどから、2016年12月にF&Pとしてはコールドプレスジュースから一時撤退を決めました。
(100%生搾りのジュースは、現在では青山店の FRESH RAW JUICE に引き継がれています)

しかし、本国「Pressed.」はその後も伸び続け今やロサンゼルスだけでは収まらず
10州75都市に進出して全米に増え続けています。
そんな米国の「長期トレンド」は、今後日本からもやはり注目が外せません。

今日のショップレポートは、本場LAでコールドプレスジュースの代名詞的存在となった「Pressed Juicery」をご紹介しました。

それでは、次回もどうかお楽しみに・・・🤞😉


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