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ホスピタリティ≒品性

どんな関係性にも、マイナスのアプローチが必要な時があります。
日々楽しい事ばかりであれば良いのですが、特にお仕事ですと避けられませんよね。取引先との契約を見直さなければならない、部下を育成する為に注意しなければならない…多くの方にとって気が重い事だと思いますが、こういったシーンでは特にホスピタリティが重要です。

さて、ご自身の経験を思い出していただきたいのですが、マイナスのアプローチを受けた際、理不尽に感じるケースと素直に受け入れる事ができるケースに二分されるのではないでしょうか。両者にはどういった違いがあるのでしょう。

完全に悪意で発信される攻撃は除きますが、不愉快なアプローチの多くは価値観の違いから生じた認識や感情のギャップが原因である事が多いと思われます。要するに発信側は良かれと思っている訳ですね。にも関わらず、残念ながらいきなり全否定で相手に苦情を伝えるタイプの方がいらっしゃいます。今後の良好な関係の為に好悪の別を伝えるべきだとは思いますが、明らかに悪意を持たない相手に対して事情や気持ちを考慮せず一方的に非難するのは関係性を台無しにする効果しかないでしょう。
理不尽なマイナスアプローチの典型として、問題となった事象そのものではなく関係性や人格まで否定する方がいらっしゃいますが、論外ですよね。今後のお付き合いなど考えるまでもないでしょう。

これらは「絶対に自分の意見が正しい」という傲慢な意識が前提の行為ですから、あまりにも視野が狭く、何より下品です。マイナスのアプローチは品性が透けて見える行為とも言えますね。

一方で、素直に受け入れる事のできる否定的な意見もあるかと思います。流石に気分が良くはないでしょうけれども、相手の言い分をもっともだと感じられる状態であり、これこそがホスピタリティを備えたマイナスアプローチなのです。ホスピタリティとは、相手を受け入れる事ですので、まずは自分の感情ではなく相手が発信した背景に目を向けて、理解に努めます。その上で、主目的が相互の建設的な未来を構築する為である事が伝わる様に自身の意見を主張する。少なくともこれで一方的なエゴによるアプローチではないと受け取って貰える可能性は高まります。必ずしも発展的な関係にステップアップするとは限りませんが、修復不可能なほど亀裂が入る事は防げるのではないでしょうか。

両者の違いはアプローチの目的が「自分の正しさを認めさせる為に相手を駆逐する」か、「価値観の相違を理解尊重して共生を模索する」か、という所ですね。

コミュニケーションの丁寧さをどれほどショートカットできるかは内容や親しさのレベルによると言えます。
特に伝え辛い事を関係性が限定されている対象に発信しなければならない時は、ホスピタリティ精神を最大限に発揮して、相手を尊重する姿勢を常に意識し気を抜かない様にしたいですね。品性を欠いた行為が大きく信用を損なう事は某国が証明しています。

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