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私の受験体験記

今日、与えられたテーマは受験体験記

普通は大学を受験した話になると思うのだけど、私は、高校卒業と同時に就職し、働きながら大学に通った。

こう聞くと苦学生のような美談になりそうだが、割と昔はよくある話

当時は、一部(昼間)、二部(夜間)のコースがどこの大学にもあった。
貧しい時代だったからだろう。

今は大学全入時代となり、行きたい人は行けるような豊かな社会になったことから、恐らく二部という制度はなくなったんじゃないのかな。

でも、私が大学に入ったのは30歳。
そう、高校を出てから10年以上が経っていた。

何を今更?という感じで会社の上司からも親父からも言われる始末。
それでも、決めたことなので夜間に大学に通い始める。

最初に入学したのが駒沢大学の経済学部。
会社に近かったこともあり、選んだのだけど、どうも、軸となる経済理論にしっくり来ない。

そんな中、非常勤講師で入っていた中央大学の先生の教えるミクロ経済学がめちゃくちゃ面白い。

社会の多くの事象を数式とグラフで説明していく。
その数式がいつも美しい。

衝撃を受けて、その先生に相談をすると、君は青学に行った方がいいとアドバイス。
その先生が経済変動論で青学に入っていたことも影響したようだった。

そこから編入試験の勉強が始まる。

大学3年から他大学へ移る制度が青学にあったのでそれに挑戦することにした。
でも、要綱を見ると合格者は若干名としか書いていない。
要は取るか取らないか分からないと言うことらしかった。

それでも、決めたからには合格したい。
試験科目は、経済原論Ⅰ(国民所得論)、経済原論Ⅱ(価格理論)、英語、論文、口述だったように記憶しているが、当の駒沢大学はマルクス経済学が原論Ⅰだったので、国民所得論(マクロ経済学)が全く分からない。

と言うことで、本屋に行ってマクロ経済学の本や問題集を買い込んで必死に勉強した。

このマクロ経済学の基礎を徹底的に勉強したことが後にものすごく役に立つことになるのだが、とりあえず、若干名の青学への編入試験を通過し、3年からの編入を果たす。

ところが青学のカリキュラムと駒沢のカリキュラムが異なることから、駒沢で取得した単位のうち、かなりカットされ、ギリギリ3年に進級したのと同じ状態に。

普通は3年で楽になり4年は就職活動するスタイルのところ、私は3年、4年とみっちり履修、土曜日の夜まで履修しないとならない状態になり、これまたすごい2年間を過ごすことになるのだが、青学は、ゼミも論文もマスト。

ちょうどヨーロッパ統合の流れもあり、国際金融論のゼミに入り、これまた、よく分からない勉強をすることに。

そんなこともあり、何故か、この4年間は仕事も中堅となりタイトな上に編入試験にゼミで国際金融論を研究する壮絶な時間を過ごす。
でも、今思うとこの時期が一番本や論文を読んでいた気がする。

「時間は作るもの」をここで学んだようだ。

だから、今がある、のかも。

学ぶことの楽しさ、それは10年の実務経験を経た上で大学に入ったからこそ。
変え難い経験。

でも、1番の感謝は、こんな自分のわがままを許してくれた当時の上司と同僚達のフォロー。

今も感謝しています。

これが私の受験体験記です。

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