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マーダーミステリーのプレイレビュー

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自分でプレイしたマーダーミステリーについてのプレイレビューです。 1度しかプレイできないので個人的な主観であることはご了承ください。
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記事一覧

霧に眠るは幾つの罪のレビュー:情報の海で推理に忘我する佳作―ベテランプレイヤーの…

マダミスが世に出てから5年が経過し、3000作品以上がリリースされ、プレイヤーも何十、何百と…

にっしー
1か月前
4

あるマーダーミステリーについてのレビュー:緻密にゲーム体験が設計され、独特な没入…

『あるマーダーミステリーについて』は推理を重視した作品でありながら、ユニークな手法で深い…

にっしー
3か月前
22

5DIVEのレビュー:ニューウェーブマダミスの先駆となる傑作

はじめにお断りしますが、『5DIVE』は従来型の分類でいえばマダミスではなくLARPです。 プレイ…

にっしー
4か月前
15

マーダーミステリーパラドクス体験版のレビュー:推理重視のマダミスの形式が体験でき…

『マーダーミステリーパラドックス このひと夏の十五年』でマダミスプレイヤーがもっとも気に…

にっしー
7か月前
10

パッケージマダミスの短評

最近リリースされた作品を中心にしたパッケージマダミスの短評です。 ※初公開時に『金田一少…

にっしー
8か月前
11

Lost/Remembranceのレビュー:極上のミステリ小説のような推理体験が満喫できる傑作

マダミスとは「犯人探し」であり、その3要素は「没入」、「推理」、「競合」ですが、その中で…

にっしー
9か月前
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七色の結婚式のレビュー:体験のリッチさを極限まで推し進めたアトラクション

店舗公演のマダミス作品のトレンドの1つとして「体験のリッチ化」があります。パッケージやオンライン、アプリでは体験できない没入感を提供することで、ほかのプラットフォームとの差別化のポイントです。。 『七色の結婚式』は「超没入型マーダーミステリー」と銘打たれている通り、それにフォーカスした作品です。 それだけにリーズナブルな範囲内ではこれ以上望めないほどのリッチさが実現されています。 物語世界への物理的な没入感はほぼ究極であり、アトラクション的なエンタメ体験としてプレイすべき作品

『アク 星降る島に花束を』のレビュー:過猶不及―方向性の違いは揚棄せず

『アク 星降る島に花束を』は、プレイスペース全体で作品世界を表現し、プレイヤーが五感で作…

にっしー
1年前
6

限界の向こう側のレビュー:博愛主義を感じるやさしい世界、コンセプトとマダミスの競…

『限界の向こう側』は名作『コーヒーカップが割れたとき』の作者すな氏の新作であり、前作に引…

にっしー
1年前
3

『キミと青いヨルの』のレビュー:ジャンプに載る快挙、物語体験型マダミスの名作

日本で最も有名で売れている漫画雑誌といえば週刊少年ジャンプです。発行部数は100万部を超え…

にっしー
1年前
6

2022年の個人的マダミス大賞

にっしーが2022年にプレイしたマダミス作品の中から最優秀作品と優秀作品を選出しました。 各…

にっしー
1年前
13

記憶の奴隷達のレビュー:インスタレーション的な実験作

『記憶の奴隷達』はハンドアウトを全体公開可能、交換可能という事前情報だけでも、ユニークな…

にっしー
1年前
4

蝉散のレビュー:熟考する名作

『蝉散』を一言で表すなら"熟考する"マダミスであるといえます。 これは二重の意味で、作者が…

にっしー
1年前
4

アニクシィとカノケリのレビュー:マダミスではないゲーム―シニフィエの誤認

『アニクシィ』と『カノケリ』は独立した作品ですが、「季節のマーダーミステリー」として世界観やゲーム性を共有しているため、2作品共通の論評を掲載します。 まずお伝えすべきなのは、2作品ともマーダーミステリーではないということです。 これは両作品が面白くないということでは決してありません。むしろゲーム性を理解してプレイすれば、店舗公演ならではの楽しいゲーム体験を味わうことができます。 確かにマーダーミステリーの要素はあります。しかしながら両作品のコンセプトにはなっておらず、かつ