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りんごとテレビ

10月はnoteを更新できずにいた。
知らないうちに忙しくなっていて、今もなんとなくそれが続いている。

大きな事件としてはテレビに出たこと。
しかも偶然ではなく私を取材したいとのこと。これは人生の中本当に稀な出来事だった。
でも結局は私の母の力が大きいとちょっと思い始めている。

私の母は、食べ物への探究心が尋常ではない人で、特にお菓子やパンへの情熱はすざまじいものだった。どんな食べ物でも作らないといけないと思っているのかもしれない、私は小さい頃少しくらい買ったものを食べたいと思っていた。
そんな人だから、私が食について学び、関わることに憧れをいただいたと思うし、製菓や調理に多くの時間を取れば嬉しいと考えているかもしれない。残念ながらそれには応えられなかった。

母の気持ちに応えられていない後ろめたさと、あんなに頑張って作りためたレシピをどうにか残さないとなんとなく後悔しそうな気持ちがあって、テーマを母のレシピにしたことがメディアの人の目に止まったということだ。
私の一人が考え抜いて生み出したものでは多分こういうことにならなかったと思う。

応えられなかった食に関わる本を作ることで、私の本を作りたいという憧れが叶い今なんとなくありがたい忙しさだ。

そんな母からいつも秋になるとりんごが届く。
別にりんごの産地にいるからではなく、わざわざお取り寄せしてくれる。
りんごは美味しい。新鮮で体にもよく、旦那さんも子供達もよく食べてくれる。
ありがたいけど後ろめたい。母ももう高齢になり、決して裕福ではないのに、私の家族に色々良いものを届けてくれる。断ると悲しい顔をするだろう。

豪華なものではないが、もらってばかりの親孝行もなかなか居心地が悪い。
これのジレンマを抱えながらもうしばらくやっていくことが私の親孝行なのか?と疑いながら過ごしている。

あぁ、オチのない話になってしまった。

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