酷暑日記20230719

「そういえばあの服、どこにやったかな」と思い、早朝、すでに暑くなり始めていたが家の中を探し回る。
しかし、出てこなかった。
「何かに行き詰っていると、探し物をしたくなる」現象だったと思う。今、着たい服でもないので。
コンビニの巻きずしなどを食べ、この頃はまだマシだったが、夕方になってから歯が痛くなってきて、すべてはついえた。

そもそも、前回、歯医者に行って虫歯を治療してから四か月くらいしか経っていないのだ。気分はどん底である。
すでに歯医者に予約する時間も過ぎていた。ロキソニンを飲んで寝たが、悪夢を観た。

昨日、「君たちはどう生きるか」を観に行ったので、自分にとっての宮崎駿、というテキストをまとめようと思ったがまとまらなかった。
なにしろ私は「太陽の王子ホルスの大冒険」をしばらく宮崎駿監督と勘違いしていたような人間である。
いまだに「魔女宅」も「千と千尋」も「紅の豚」も観ていない。

文章をまとめようとして「宮崎駿がどんな作品の何に関わっているか」を調べていてだんだんわけがわからなくなってきた。

「君たちはどう生きるか」は、意外と面白かった。もう一度くらい観に行ってもいい。
内容の考察については、わりとどうでもいい感じだ。

ネット上の「君たちはどう生きるか」の感想をいくつか読んだりレビュー動画を観たりした。「マイナスの意味でつまらなかった」と断じる人の中には、「考察、深読み」自体に否定的な人もいた。
年齢はたぶん三十代くらいだと思う。
なので、この際、「作品の考察、深読み」についての是非について書いておく。

私が見た動画の「考察、深読み」自体に否定的な人」は、「他人の説明で初めてわかったような気になるのはバカバカしい、自分がよくわからなかったなら、それはよくわからない作品であり、エンタメ映画好きなら自分の中で面白い、つまらない、を評価するべきだ」
というようなことを言っていた。

しかしこの動画制作者は、他の映画のレビューの際、無意識に自分の「教養」を記憶から動員してレビューしていることに自分で気づいていない。
インディ・ジョーンズにしろスター・ウォーズにしろ、しっかりレビューしようと思えばその背後にある「教養」には目を向けざるを得ないが、それらへのアクセスは比較的簡単だ。
だが世代的に、私も含めて「君たちはどう生きるか」の背景となる教養を掘り返すのは、けっこう面倒だ。
つまり、「面倒か面倒でないか」という差があるだけで、名探偵コナンや戦隊ものやアメコミ映画のレビューをする際にも、何らかの背景となる教養が動員される場合があるのは「君たちはどう生きるか」とまったく同じである。

ただし、作品が「面白い」、「考察する価値がある」と思えて初めて、面倒な作品の背後にあるもろもろを調べることになる。結局は対象作品に、レビュアーが価値を感じるか否かで、深い考察をする気になるかどうかは決定されるのだ。

「要は映画なんて、面白いかつまらないかだけじゃないか」という物言いは昔からあるのだが、「何がどう面白いか」という、「面白がり方」が言及されることは少ない。

それにしても「君たちはどう生きるか」ってグッズ展開とかするんですかね?
そりゃするだろうけど……。
アオサギのフィギュアとか、あんまりいらないですね。

それと、個人的には宮崎駿の作品は、私が見た中でも「ハウル」、
「ポニョ」あたりはかなり難解だ。あと全然関係ないが、ラジオで「とにかくポニョがかわいくない」と批判していたあるパーソナリティが「カールじいさんの空飛ぶ家」に出て来るガキを「ものすごくかわいい」と言っていたのは解せなかった。
「ポニョ」は2008年、「カールじいさんの空飛ぶ家」は翌年の2009年の作品、今から14年も前の作品となる。

時の流れにイライラしてくる。テレサ・テンでも聞いて寝るしかない。

おしまい



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