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初めて重力を感じたTVゲーム [サーカス]

 『サーカス(Circus)』(※1)。内輪では「風船割り」「シーソージャンプ」と呼んでいたTVゲームです。

 左右にあるジャンプ台から飛び降りた人間(ピエロ)を下で構えたシーソーで飛ばし、上空に浮かぶ風船を割って得点を競うゲーム──大雑把に解説するとそんな感じです。

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元は白黒映像で画面に色のセロファンを貼ってカラー画面のように見せている

 TVゲームで初めて見る「人型」のキャラクター。スタート時と死亡時、風船を一列全て割った際に鳴る電子音楽(単音)に魅了されました。
 自分の指先一つで人の死が左右される、という怖さも惹かれた理由のひとつかもしれません。

 夢中になってお小遣いを投入して遊んだ最初のTVゲームかも(1プレイ10円でした)。

 幼少期に見たアップライト筐体の『ポン(PONG)』や『ブロック崩し(※2)』は、なぜピンとこなかったのか。
 当時のアップライト筐体はブラウン管を斜めに設置、もしくは上に向けた映像を鏡で反射させ、ゲーム画像を正面に見据えてプレイするものでした。

  もしかしてあの時の私は「画面の下=地面」として捉えていたのでは。

 なにしろ「初めて見た」ものですから。幼児の頭脳では「なんでふわふわ人が浮いるの?」「玉は落ちないの?」と思っていたのかもしれません。。

  そんな「画面の下が地面」という固定概念のあった私が初めてしっくりきたTVゲームが『サーカス(Circus)』でした。


※1 多くのコピー商品があり、当時の私が遊んだものはオリジナルかどうか不明です。「シーソージャンプ」という呼び方をしていたので、遊んだものの一つはセガ製のようです。

※2 並べられたブロックを玉で消していくアタリ社の『ブレイクアウト』。ブロック塀を相手にする一人キャッチボールのTVゲーム版、みたいなもの。『ポン(PONG)』と同じくライセンス品、コピー品も多い。


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