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やりたいことってないといけないのか

就活でもやもやが溜まっていて、いろんな人の「働く」や「就活」に関するnoteを読んだ。
中でも印象に残ったのは、小沢あやさんのnoteとFukiさんのnoteだ。

小沢さんのnoteでは、「したいファッション」から働き方・仕事を選ぶのもいいよ!という提案が、Fukiさんのnoteではご自身が就活に際して感じた違和感が描かれている。

私の勝手な解釈だけれども、2人のnoteから、「”やりたいこと”から仕事を選ばなくてもいいんじゃない/選べない」というメッセージを感じた。
それは私自身ももやもやしていたことで、「それそれそれ!!」と前のめりに共感した。

私は、仕事ってたくさんの時間を使うものだし、自分がどう生きていくかと絡み合っているものだと思っていた。
私の場合はやりたいことは一応あったけれど、それと同じくらい「どう働くか」も大切だと思っていた。
だって、働き方によって生活が変わるんだから。

だけれども就活では、制度や待遇を基準に企業を選んではいけなかった。
条件で選ぶと意欲が無いと思われるから、あくまでもやりたいことをベースに企業を選ばないといけない暗黙のルールがあった。

やりたいことと言っても、単に就活が始まってから興味をもっただけでは足りない。
例えばこんな感じに、その仕事を選ぶ原体験のようなものがあって、それとリンクさせて志望動機を語らないと説得力がないらしかった。

・塾講師をしていて、自分が担当していた子の成績が上がったのが嬉しかった。だから他人の成長に関われる人材業界を志望する。
・親が研究者で、小さい頃から論理的に説明することの大切さを説かれて育った。だから論理的に考えることが何よりも大切だと思っていて、その力が求められるコンサル業界を志望する。

確かに説得力があるのはわかるけれど、これがもう、窮屈で窮屈で。
働いたこともないのに、自分にその仕事が合っているか、能力を活かせるかなんてわからない。

私にはやりたいことがあると書いたけれど、正確には「こんなこと成し遂げたい」という想いだ。
想いが目的だとしたら仕事は手段に過ぎなくて、どんな仕事でもやりようによって目的に繋げられる。

それに、どんな仕事だって価値があるのだし、やってみたら面白いんじゃないかと思っていた。
そうなると余計に何を基準に選べばいいのかわからなかった。

やりたいことについて真剣に考えて、悩んでしまうこともあったけれど、周りにはそんな風に悩む人はあんまりいなくて。
うまいこと切り抜けるというか、器用にそれっぽいことを言って自分も他人も納得させている人が多かった。

言い方は悪いけれど、その程度でも内定が出ちゃうのって、なんなんだろうと思っていた。
結論が出ていたり、きちんと理屈を積み上げて考えたりすることよりも、”わからないなりに一生懸命考えました!”みたいな、ある種の若々しさ、かわいらしさの方が歓迎されるらしかった。

長期インターンもまだまだ少ないようなこの国で就活をしようと思ったら、そんな風に想像で語るしかないのはわかるけれど。
やっぱり私は、”とは言え働いてみないとわかんないじゃん”という反発が消せなかった。

”やりたいこと”ってそんなにないといけないんだろうか。
こういう条件や要素が揃っていればなんでもいいです、やってみてから判断しますじゃだめなんだろうか。
”何をしたいの?”と私たちに聞く面接官は、何をしたいのか明確に語れるんだろうか。
そんなにやりたいことばかり求めあって、しんどくないんだろうか。

ないといけないのかどうかはわからないが、私としては”なくても別にいいじゃん”と思っている。
やりたいことがあるならよし、ないならそれもそれでよし、と言ってくれる、寛容な世の中になればいい。

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