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採用ターゲットに最適なアクションを取れていますか?受託開発 / 制作会社の営業職の採用

「受託開発 / 制作会社の営業職は事業会社の採用と比較して難しいと聞くのですがやはり採用しづらいのでしょうか?」
直近様々なプロダクトが開発される中で、受託会社 / 制作会社の営業職採用において不安視する声をいただくようになりました。
こんにちは、ポテンシャライトの庭田です。


本ブログでは

・受託開発 / 制作会社の最適な採用手法とは?
・具体的にどんなアクションをとっていけばいい?
・エージェント採用における応募を増やすアクションとは?

など受託会社 / 制作会社に特化した採用手法についてお伝えさせていただきます。

※今回は「営業職」の採用に話を寄せています。

1.  採用を始める前に押さえておくべきポイント

受託/制作開発の企業さまが営業職を採用するための「手法」を公開する前に、そもそも採用活動を進める上で事前に把握した方が良いことをお伝えします。

1-1 受託制作開発系企業の採用が難しいと言われている背景
受託開発会社/受託制作の企業様の採用が難しい背景は「事業内容での差別化が難しい」ということ。これに尽きるのでは無いでしょうか。受託制作会社ですと、お客様からご依頼があったものを作成するという流れが一般的です。受託 / 制作企業様ごとに違いがあるとすると、、「企画から携われるかどうか」といった職域の違いでしょうか。

つまり、事業内容「以外」の魅力項目で差別化を測らないといけないということです。

1-2 営業職の求職者様が抱えるインサイトを思い込んでいる?かもしれないということ
仮にデザイナーやエンジニア出身の方が人事を担当されていたり、
採用を兼任されている場合にはもしかするとバイアスがかかっているかもしれません。
デザイナー職やエンジニア職の方は事業会社、自社開発を希望される方が一定数いますが、
営業職も同様に事業会社の方が良い、自社サービスがある方を好むとは限りません。

以下営業職のインサイト(人を動かす隠れた心理)を記載してみました。
※インサイトは求職者様が転職時に抱える理由のようなものです。

●自社の商材ではなく代理店としての販売のため、商材自体の開発/改善ができない
●これまで営業職としてパワー勝負をしてきたが、もう少しクリエイティブな営業がしたい
●周りにほぼ営業職のメンバーしかいないため、個人の視野が広がらずプレーヤーとしてのキャリアが不安
●今トレンドであるWeb/SaaS業界にチャレンジしたい気持ちはあるが、何を基準に選んで良いかはぼんやりしている
 ●LINE/サイバーエージェント/メルカリなどにチャレンジしたい気持ちはあるが、活躍できるイメージが不明瞭
●闇雲に数(コール数)をこなしているだけで意味があるのかがわからない
やらなくてはならないことは理解しているが、いまいち気が進まない
●自社に価値提供をする商材/力が低い
●目標を追うべきことは理解しているが、3年程度経過した今、この数値を追い続けるべきかも悩んでいる
●そもそもミッション/ビジョンを掲げているがよくわからない/共感できない働くことは好きなのだが、就業時間がものすごく長い/無駄も発生している
● SaaS企業に興味はあるが効率重視の「The Model」にやや疑問 
業務を制限(限定)をした職務内容に疑問を持っている(キャリア的にどうなのか?)

インサイトについて


上記をみてみると、営業職のインサイトの中で「商材」に触れているのは2つ(太字の部分)のみ。むしろ提案の幅が広いほど、営業職としてのキャリアを築きやすいのではないかと考えております。

「提案の幅の広さ」でいうと受託開発 / 制作会社の方マッチするかもしれませんし、、営業としてセンスが磨かれるかもしれませんよね。

それでは具体的な話を進めていきます。

2. 魅力設計

前述した通り、受託開発 / 制作会社の魅力設計についてお困りの企業様はとても多いです。
受託開発 / 制作会社の魅力設計方法については当社代表の山根がnoteに記載しておりますので
ぜひこちらご覧ください。

2-1 魅力設計の事例①(受託制作会社様の場合)

まず一つ目の事例としては「福利厚生を全面に押す形」での魅力設計パターンです。

単に「福利厚生が整っているよ」という訴求ではありません。
福利厚生の裏側にある「背景」から企業らしさを訴求するような手法ですね。
福利厚生がなぜ良いのか、どんな方々に入社いただきたいのか。などです。
福利厚生が充実している企業様はあると思うのですが、なぜその福利厚生にしているのか、充実させた裏側にある背景を訴求するケースは稀です。また、福利厚生は「なんとなく」で設計するのではなく採用したいペルソナが好むような福利厚生にしているはずです。そんな制度の背景を伝えることにより企業のカルチャーや価値観も伝わるのでは無いかと思います。

2-2 魅力設計の事例②(受託開発会社の場合)

二つ目の事例としては「会社のカルチャーやバリューにフォーカス」する魅力設計のパターン。
受託開発 / 制作会社だからカルチャー・バリューを打ち出してもなあ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが、世の中に受託開発 / 制作会社は多いからこそ「何を目指しているのか、どんな雰囲気なのか」で差別化することがポイントです。どんな思いで何にこだわりを持って受託開発 / 制作会社を経営しているのか。なぜ会社のカルチャーやバリューは重要なのかを明瞭にして魅力として打ち出す手法です。

自社が魅力に感じていない内容だったとしても、他社様で打ち出していない内容が魅力に変換することができる可能性もあります。その辺りを抽出してみると、魅力は設計しやすくなるでしょう。

さて、魅力設計が終わった後は採用手法の設計です。

3. 採用手法

今回の受託会社 / 制作会社様が営業職採用を行う際のメイン手法はエージェントです。
ターゲットにもよりますが、ダイレクトリクルーティングで費用を安くするには媒体運用も手法として適切かもしれませんが、
採用できるまでの時間と、工数を考えると圧倒的にエージェント採用が効果的です。
今回は媒体運用ではなくエージェントに絞ってお話ししていきます。
また、エージェントと言っても「片面」「両面」ありますが、今回は企業担当と候補者担当が分かれているエージェント(片面)を中心とした内容になります。

3ー1  採用担当→RAへの情報提供

兎にも角にもエージェント様を利用して採用活動を行う場合は「情報提供」をする必要があります。
企業様側がエージェント様に適切に情報提供することが重要です。
企業様がエージェント(RA:リクルーティングアドバイザー)へとるべきアクションは以下です。

・魅力設計をして適切にアウトプットする
・エージェント説明会を実施して100%理解してもらう
・業者扱いせず、丁寧に接する
・書類選考や日々の連絡を早くする

2.魅力設計 にて前述させていただいた通り、自社の魅力設計を実施し、魅力をエージェントさんに伝える場合は、「説明会の実施」が良いと思います。エージェントさんも50社から多い人では100社以上担当するエージェントさんもいるために、自社を理解しやすくしてもらう工夫がキーポイントになります。
そのためには具体的には以下を意識すると良いと思います。

①会社の魅力を補足を加えながら説明すること
②採用要件を丁寧に伝えること
③ご要望事項をお伝えすること

エージェント説明会については以下のブログを参照ください

てもらうことが重要ということです。これは求職者のOX(面接面談の日次連絡)と同様に考えていただければと思います。どれだけ企業に魅力があったとしても、日々の連絡が遅かったり、企業の対応が悪かったりすると辞退者が増えるのと同様で、エージェントさんも企業紹介しづらくなります。
基本的には
やはりエージェントさんも人なので日々の連絡を早くすることや、理解していただくように努力が必要です。

3−2  RA→CAへの情報提供


続いて、エージェント様社内でのRA(リクルーティングアドバイザー)とCA(キャリアアドバイザー)間の情報のやり取りについてです。。
RAとCAが分かれている片面の場合、いくらRAが企業理解ができていたとしてもCAへ正しい情報が伝えられているか、魅力が伝わっていなければ、紹介数は見込めません。
もし仮に紹介数を向上させたい場合に考えておきたい次のポイントは下記です。

・求人票に魅力が書かれているかどうか
・採用HPや採用ピッチ資料はあるかどうか
・企業のことを理解して好きになっているかどうか
・応募要件や書類選考通過率のハードルが高くないかどうか
・日々のやり取りが迅速に行われているかどうか
・そもそもその人事が好きかどうか

エージェントさんもKPIを追っており、
自身の数字が上がりやすいところは積極的に動いてくれます。
(追うべき数字は書類選考通過率や、内定承諾率と会社によります)
言い換えると、エージェントさんの社内で紹介してくれるかどうかは企業側の努力にかかっているといえます。

エージェントさんの気質やどんなKPIを追っているのか把握することも一つの手ですね。

またエージェントさん社内でのコミュニケーションは企業情報が人づてで伝わるため、口頭だけでなく会社資料が整っていることも重要です。仮に魅力的な企業があったとしても、採用HPがなく説明がしづらかったり、採用広報がなく魅力について補足できる資料が少ない場合には、採用関連の資料が準備されている会社様と比較して魅力は伝わりづらくなります。

そのためエージェント経由で採用活動を行う場合でも、採用関連の資料(採用HP、採用ピッチ資料、採用広報)を整えることをおすすめしております。

例えば、自社の魅力をまとめたBOOK「Attract Book」も弊社ではお勧めしております!
詳細は以下ブログを参照ください

4. 具体的に応募数が上がったアクション

当社の奥村よりエージェント採用の仕組みづくり一覧を記載しておりますのでご覧ください!

その中でもとても効果があったものを記載していきます。

4−1 応募要件を緩和する、広げる

当然のことですが、まずはご応募いただけないと何も始まりません。
特に「採用ハードルが高い/書類選考の通過率が低い」といった状況が続いている場合、「応募要件を緩和する(経験年数を下げる)/広げる(年齢の幅を広げる)」などのアクションが有効です。

以前とある企業様の支援をする中で、上記のような課題があり、書類選考の通過率が20%以下という状況だったため、応募数を増やしてダイヤの原石を探す施策に変更しました。

4−2 エージェント向け説明会の実施

エージェント説明会は約2ヶ月に1回ほどを目安に実施していただくのが良いかと考えています。
2ヶ月ほど経過すれば採用状況は一変しますし、特にスタートアップ/ベンチャー企業であればなおさら状況が変わりやすいかと思います。
一方で、採用要件が変わりすぎると不信に思ってしまいご紹介しづらいと思うエージェントさんもいらっしゃいます
その為、2ヶ月ほどを目安に、定期的に採用に対する想いや採用の状況を丁寧にお伝えすることを推奨しています。
最後に、日頃ご紹介していただいていることへの感謝もお伝えできると尚良しですね。

4−3 フィーを上げる

皆さまご存知かと思いますが、フィーアップも有効です。

以前支援させていただいた企業様の事例では、紹介料率を35→51%に引き上げました。施策実施当時は、50%以上のフィーをお出ししている企業さまは8.8%ほどしかいらっしゃらなかったので、実施するだけで一定の差別化を図ることができました。

注意点ですが、前提としてエージェントさんと関係構築ができているかが重要な施策です。
その為、4-1 / 4-2の施策と併せてご実施いただくのがおすすめです。

5. 長期的な視野が必要

ただ、上記4に記載させていただいた施策を実施したからと言ってすぐに紹介数が上がるわけではありません。
エージェントさんの動きがすぐに変わるという訳ではないということです。
実はポテンシャライトの自社採用においてもエージェント様に協力いただいたことはありましたが前述した3点の施策を実施してから応募数がUP(=紹介数UP)に至るまで約3ヶ月かかりました

施策以上に関係構築が肝であり、無闇に施策を実行しても施策倒しになってしまう可能性もゼロではありません。
エージェントさんとどのように関係を構築していくか、その中で振り向かせるために何を実行するかを決めていくことが重要だと思います

エージェントさんに対してGOODアクションをするためには
当社より2本ブログを執筆しておりますのでご確認ください!


6. 最後に

いかがでしたか?
ここまで受託開発 / 制作企業の営業職採用に必要な前提情報や魅力設計、採用手法に触れてきました。受託開発 / 制作企業の営業職採用をこれから始めようとしている方や、悩んでいる方に読んでいただけたら嬉しいです。

また、当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

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