第12回 相続の準備がしたい

相続の準備

 「お盆に子どもが帰ってくるから、相続の準備がしたいから来てくれ」とお客様から連絡が来ます。
まず、お盆前にお客様宅に訪問し話を聞きます。
基本的にこの2つのどちらかですね。
① 子どもに株を譲りたい
② どうすれば節税や得になる?

子どもに株を譲りたい

説明していきますと、① 子どもに株を譲りたい は簡単そうに見えますけど難しいです。なぜかというと、親が子どもに株を譲るときは一方通行なんですよね。下手をすると子どもはいらないと言います。そうすると私はせっかくお盆に時間を割いて伺っても何もできず時間だけ経って帰ることになります。
だから、①の申し出があったときはお客様にお子さんにもらっていいよっていう確約をもらうように言います。こう言っても半分ぐらいのお客様は子どもと話ができていません。ホント困ったものですね。双方の意見を聞いていると、高額のものを譲るんだから黙ってもらっとけと言う親と訳のわからない株なんていらない、くれるなら現金をくれと思っている子どもなんですよね。子どもにとってお盆に実家に帰ってきて、証券会社の営業マンに会うってかなりのストレスだと思いますよ。
 でも、そんなことも言ってられないのでしっかりと話をつけてもらいますが、話が通じない方もいらっしゃいますので来年に持ち越しになります。前回書きましたが、こんなお客様ばかりなので1件に1時間ぐらいで予定を立てます。

どうすれば節税や得になるか?

 これに関しては、お客様から基礎控除額の110万円の話が出ますので110万円は貰う側なので孫にも上げれば良いですよとお話します。例えば子ども2人、孫が3人で合計5人で550万円分の贈与ができます。子どもの配偶者にも譲ってあげればいいんですが、私の経験上、子どもの配偶者にも譲った方は2、3人ですね。やっぱり血の繋がりは大事なんですね。
話は逸れますが、農家さんの婿に入ると大変ですね、お嫁さんやお孫さんの預かり資産はたくさんありますが、お婿さんは10分の1や20分の1しか預かり資産ないんですよね。
お婿さんに話聞くと、「俺に用事はないか?ないよな、俺金ないからなぁ」とか「お、今日は俺に用事か?会社でも潰れたか?」と自虐的な方が多いイメージですね。
話は戻りますが、特にお得な方法ってないんですよね。だから子ども、孫まで贈与するぐらいしかありません。

まとめ

 お客様から相続絡みで株を譲りたいというご相談をいただくと手続きは上げる方ともらう方との話がしっかりできていないとできないことを伝えます。双方の意思疎通ができていないことも多いのでしっかりと話し合ってほしいものです。前回の子どもからでもこの手の話は一方通行になりがちなのでしっかりと話ができてから私を呼んでほしかったです。
 少しでも誰かの役に立つと嬉しいです。

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