見出し画像

20代後半で脳底動脈解離した話

正直書くのめんどくさかったのですが、せっかくなので残しておこうと思い至りました。

これは体験談であって、前兆とか治療法とかを参考にして貰うものではないので、なんかおかしいなと思ったら救急車呼ぶなり病院行くとかしたほうが良いかと思います。







10月某日、1週間ほど頭がなんかずっと痛いなぁと思ってましたが、偏頭痛持ちなので今回のもいつものそれだと思い、痛み止めを飲んでやり過ごしてました。



そしてある日の就寝前、寝ようと横になってると突然頭が超痛くなりました。しかも局所的に。ここ!ここが痛い!!!とピンポイントで痛かった、左側の後頭部です。しかもありえないほど。なんかうなじも痛かった。

私はあまりの痛みにベッドから転がり落ち、痛いを連呼して文字通り泣き叫びました。母と同居しているので母がすっ飛んできて、どうしたいのか尋ねてきますが私は判断が出来ませんでした。ごめんなさい鱗滝さん

体感では救急車なんです。「あ、これあかんやつな気がする」という気持ちはあるのですが、本当に救急車を呼んでいいのかという迷いが心のどっかで拭いきれませんでした(たぶん救急車でも良かった)

なので母が救急医療情報センターに連絡し、夜間に診てくれる病院を見つけて、そこに駆け込みました。その間もずっと激しい頭痛でした。歯をくいしばるほどのやつが、短い間隔で波を打つように襲ってきます。

病院でMRIを撮って、その病院には7年前MRIのデータがあったのでそれと比べると脳底という真ん中の動脈が明らかにサイズが異なってました。画像で見た感じ、普通のストローくらいだったのがタピオカ用のストローくらいなってて、素人目でも「すごく大きいです」と思わず口にしそうなほど拡張していました。ちなみに、7年前の画像がなかったら、身体的特徴として見過ごされた可能性が高いようです。あと、血管って三層になってるみたいなのですが、解離した箇所から層と層の間に血が流れ込み、血の塊が出来ていました。(最終的に解離は4箇所ありました)

すぐに入院になりました。診てもらった病院の隣に大きめのグループ病院?が8時に開くのでそっちで入院の手続きをしなさいと言われました。そのときは夜中の1時か2時くらいだった気がします。点滴をされて、横になってました。眠いのに頭痛がそれどころじゃありませんでした。8時まで待って入院しました。

画像1

全然ピースできる気持ちではなかったのですが、自分の頭の血管に異常があるって普通に怖かったし入院したことを連絡した友達に元気だよアピールするために。


入院中にした主なことは血圧管理です。手術はしていません、下手に手を出さないほうがいい状態なようです。上の血圧が150を超えないように管理されました。血圧を頻繁に測らないといけないので、腕が鬱血してしまいました。一度だけたまたまトイレに立ち上がったときに160を叩き出して震えましたが、もう一度測ってセーフだったので降圧剤は免れました。

私はこのとき、なんで血圧管理をしなければならないのかよく分かってませんでしたが、後から聞いた話と自分で調べた感じ、血の塊にまた血が流れ込むと血の塊が大きくなって血管が枝分かれしているところにまで到達すると脳梗塞を引き起こす可能性がありました。それだけではなく、血の塊を保っている層が破れて脳内に血液が流れ出ると今度はくも膜下出血になる可能性もあります。

血圧を管理していたら絶対防げるというわけではないようですが、高いと最悪が起こる可能性が高いため血圧コントロールが必要なようです。



私はこの病院に2週間ほど3食きっちり食べて21時くらいには寝て、たまにお風呂入って、最悪が起こることもなく無事退院しました。



ですがまだ頭痛は残ってました。



そして気になる事があったので大学病院のほうで診てもらうことにしました。

そっちでもまた入院となり(退院後翌々日)束の間のシャバは一瞬でさよならになりました。午前に受診したのでお昼に行こうとしてたスシローも夢になってしまいました。

病室で不安そうにしていると、諦めて大人しく過ごしてもらうのが目的なので、あまり心配ばかりし過ぎないように、と担当医師に言われました。その通りだと思いました、病は気からという言葉もあるので、あっけらかんとしてたほうが案外大丈夫だったりするのでは、という気持ちに切り替えられました。


入院後にしたことはほぼ同じですが、血圧の管理が厳しくなりました。上が110を超えたら3アウトで降圧剤投入です。このボーダーが中々厳しかったので降圧剤を投入されたこともありますが、こちらも2週間とちょっとで退院することができました。

10月末に頭痛を感じて、ちゃんと退院できた頃には12月になってました。





両院の医師や看護師の方々には本当に感謝です。

そして心配してくれた友達も。

迷惑をかけた会社の同僚や先輩や上司。

入院の世話をしてくれた母にも。





なんか今まで1番死が近かった感じがします。パーソナルスペースくらい。パーソナルスペースに死が侵入してました。正直ちゃんと怖かったです。

私は特に日常的に酒を飲んだり、喫煙をしているわけもなく、いわゆる不摂生をしていたわけではないので、なるときはなるんだなぁと思いました。運動不足はあったかもしれないので、退院後にリングフィット始めました。




再発は滅多にないようですが今後も通院して、MRI撮って、定期的に診てもらう感じになります。




今回の入院で、病院には絶対フリーWiFi置いといて欲しいなと100回くらい思いながら東野圭吾の本をたくさん読むことができました。

それでは皆さんもお身体にはお気をつけて。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?