スタンダード
「スタンダード」
標準。規準。また、標準的であるさま。 出典:デジタル大辞泉
こちらの記事をご一読ください。
「教育現場に広がる「標準」とは? 〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く」
吉谷光平
この記事では上手く"混乱"を描き、表し、意見は特に開陳されていません。読者が読み取る、如何様に解釈するかに委ねている感じがします。
この記事を吉谷さんが書く元ネタは朝日新聞のこの記事から。
「授業・生活指導…「一律に」 学校現場で広がるスタンダード:朝日新聞デジタル」
ただ、私はこの"スタンダード"という言葉が気になりました。
競技現場でもそうですが、この"スタンダード"は曲者。
一律やっていけるものではないにしろ、土台になる部分→共通項を基礎基本と呼んで実施する。もちろん、運営にも所属連盟などにより規定される部分がある。それをスタンダードと呼ぶなら良い。トレーニングでもセオリーがある。
けれど、今回の学校ごとに"スタンダード"を作って、場面ごと、対象ごとに作っていくならそれは多様的で、「スタンダードではない」と思う。そんなに沢山の"スタンダード"があるわけもなく、成立するわけない。結局、学校ごとの独自性で、かつ現場を縛るものでしかないのでは?
また、「学校で決めた」と、統一することも大事だが、先生の無責任体質を育むだけでは?そして、それで将来AIなどにどう立ち向かうのか?
文中では、若手に「指導能力を高めるために」とあったが、それのどこが指導能力向上になるのか?
むしろ、大事なのは共通項は徹底的に教え込み、そのあと、個別対応能力、臨機応変能力を高めることが"指導能力向上"ではないか?
最近は下火になったが、一時期"エビデンス"という言葉が独り歩きしていたような感があった。
エビデンス デジタル大辞泉
1 証拠。証言。
2 医学で、臨床結果などの科学的根拠。その治療法がよいとされる証拠。
恐らく、ランニングの世界では「根拠」もしくは「科学的根拠」の部分が意味として認知されていたのであろう。
しかし、医学と違い、例えば陸上競技ならばある程度の仮説と論証、有名選手などを分析したり、結果を出したチームから参考にするケーススタディはあるが、決定的な根拠というのは少ない。同じ中距離、長距離というだけでも文化や背景、環境など様々で、参考にするのは大切だが、「エビデンス」と言えるものではなく、あくまで「ケース」。経験則もどうしても増える。
もちろん、アスリート、競技を成立させていく上で、上の"専門"部分が核としたら、その周りを固める医学、栄養学、物理学、生理学・・・そういったものはエビデンスが大事になるのは論を待たない。
なので、エビデンスを重要視した指導は共通項として、指導者としての「土台」として誰でも指導できるように構築していくのは大切だろう。(もちろん、全てを一人に負わせることではなく、指導者=指導スタッフチームと置き換えても良い)
ただ、共通項だけでなく、プロフェッショナルとして大きく差異が出るのがそこから奥に掘り進んだ部分となる。そこはやはり個人としての能力が大きく左右することとなる。
つまり、2層式と言えば良いのか、2階建てと表現すれば良いのか、というようなイメージである。
リンク先の記事で描かれた、例えば先生と保護者の行き違いはまさにそこで生じる。対立概念として捉えているから。1階と2階は別フロアなのに、同じものとして議論するからややこしい。1階もあって、2階もあって、必要なのはそれを連結する「階段」部分をどうするか?なのに。
エビデンスも必要で、指導者独自の経験や勘も大事。
どちらか一方だけでは不足ですよ!
というのが本筋だと思っていた。
多くの議論が「誰でも出来るエビデンス指導が大事!」「いや、素人は黙っていろ!」のような感じでしょうかね?もしくは、声の大きい方、勢いのある方に押されて現場が委縮していくパターン。結局、良き声、提案も無視してしまったり。
こういう形での推移は非常に多い。
せっかく新しい概念が出てきたリ、有効な策が出てもこれでは活かしきれない。
上手く融合し、理解し、取り入れ、役立てれればすごく変わってくるし、自分の武器として昇華していけると思う。
言葉で表現するのは非常に難しいし、取材先での細かいニュアンスを伝えていくのも難しい。継続的に取材、紹介し、また多数の、とことん詳細な追いかけが必要になる。そうなると、現場見学や講習会、セミナーなどなど形を変えていくしかないか?
それともネットメディアではとことん堀り進めていけるか?
考察を加えるにも、情報が圧倒的に不足している。
情報源からネタを紹介する記事、次はそれを掘ったり、考察していく記事。
そうして進めていかないと、早い段階で批判殺到!となると、結局議論にならないのは困る。
ということで、ここまで長い独り言。
この問題を考える時の参考程度に読んで頂けたら幸いです。
この段階ではこの程度の考察しかできないので、もっともっと情報が出てくることを期待しています。
良いモノはどんどん参考にして、自分も活用したいので。
いつもご訪問、お読み頂きありがとうございます。 すき(ハートマーク)を押して頂いたり、コメントやSNS等にシェア、サポート頂けると励みになります。サポート、応援頂いた分は必ず、活動する中でみなさんにお返しして行くことが出来ると思います。今後もお付き合いを宜しくお願い致します。