七年目の春
フィルムカメラを使いはじめてもうすぐ6年。
初めて買ったフィルムカメラはCONTAX T2だった。
いつの間にか10万円を遥かにこえる超高級コンパクトフィルムカメラになってしまったT2。
2018年に高円寺にあるお店でデータバック付の完動品を見つけ、今よりもかなり安い値段で手に入れた。
この写りさすがだな~と思う時もあれば、ピントが中抜けしてがっかりした時もあったり(でもそれもまた良い)、一度も壊れることなくあっという間に7年目の春を迎えようとするこの相棒を、今手放そうかどうか悩んでいるところである。
理由はいくつかあるが、まずは手持ちのフィルムカメラがここ数年で増え、T2の出番が減ったこと。
メインで使っているNikonF3に加え、重いけど写りは最高だよねで有名なPENTAX67、買った時の倍まで高くなっているもはや資産のCONTAX T3、その他色々気が付いたら三段ある防湿庫がいっぱいになるほどまで増えていた。
そして近年フィルムや現像代が高騰し、安易にフィルムで撮ることが難しくなってきてしまったこと。
「それデジじゃないよ」と言われるほどシャッターを切ることも、週末に何本も撮り切ることも、毎週現像に出しに行くことも、もうほとんど無くなってしまった。
フィルムで撮ることをやめるつもりは今のところないけど、もっと日々写真を撮りたい気持ちもあるので、GRⅢxを買うか検討している。
一年以上前から定期的に欲しいと呟いてるのでいいかげん買った方がいいのは分かっているのに踏ん切りがつかない。だってコンデジなのにいい値段するから。
宝くじが当たったら絶対買おうと思っているのにに全く当たらない。
去年鳥のフンが頭に落ちてきた時に最強の運の持ち主だ!と意気込んで買ったサマージャンボも年末ジャンボもかすりもしなかった。
もうT2を手放す代わりに、GRⅢxを買おう。
これがT2のラストロール、と思いながらフィルムを装填した。
camera : CONTAX T2
film : Lomography 800
うん、やっぱりいい写りする。
……これが最後???
そう思うとなんだか寂しくなってしまい、今までの写真を見返したりしていたら愛着があるのも相まって、やっぱり手放すのが惜しくなってしまった。優柔不断発動。
もうしばらく葛藤は続きそう。
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