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「誤字」のある書籍への違和感

誤字に気が付きやすいほうだ。

友人が共有してくれたインターネット記事。
確認を求められた同僚のプレゼン資料。
他者が気づかないときでも、自然と見つけてしまう。

プライベートなもの、世に出ていないものであればその影響範囲は小さい。
しかし、プレスリリースや書籍として、
パブリックの形で世に出てゆくものであればどうだろうか。
取引先からのメールが常に誤字ありで送られてきたらどうだろうか。

個人的には、漸次違和感が蓄積されてゆくように思う。
今回はそんな、身近にあるが案外怖い、そんな「誤字」について考えてみる。

1,前提:誤字はだれしも起こり得ること

前提として、誤字が起こること自体はごく自然なことだと思っている。
1度打つべき変換キーを2度打ってしまった。
手が滑って小文字のiを押し、「い」の文字が入ってしまった。
このような経験は、だれしもしたことがあると思う。

そして、時間がない時や長文で送りたいとき、そのミスを振り返る余裕がないことが多い。
僕も急いでチャット返信する際、誤字をしてしまったことも一度二度ではない。
(そして送信後に気づき「編集済み」の文字が付与されることも多い)

人間だからミスもする。
誤字は誰しも起こり得ることなのだ。

2,誤字を防ぐ方法

一方で、ほぼ全くと言ってよいほど誤字がないものもある。
それも、ほぼ毎日膨大な文章を以て刊行されているにも関わらず、だ。

その代表例の一つは「新聞」だろう。

なぜあれだけの文字が入っていながら、ほとんど誤字がないのか。
答えは簡単で、「何重にも確認しているから」だ。

多くの人の目に触れる新聞記事は、社会への影響が非常に大きい。
そのため、誤った情報を発信することに対して非常に慎重だ。
もしそれが起こってしまった場合、場合によっては
読者からの信頼を失いかねない。

だからこそ、編集、デスク、校閲…と何重にもチェックするそうだ。
何人もの目で時間をかけて(とはいっても限られた時間だが)チェックすることで、誤字があれば世に出る前に修正されているはずだ。

※ やや余談だが、毎日新聞校閲グループが以前、「校閲」の仕事について
書籍を出版されていたようだ。この際、一度読んでみたい。
https://mainichibooks.com/books/business/post-466.html

誤字のない文章は、丁寧で信頼を生む。
逆に誤字を見つけてしまうと、内容に対しても信頼できなくなる。

3,実際の事例

出版物の場合も同様に、複数回チェックが入っていると思われる。

無料のインターネット記事と比較して有料の書籍のほうが一般に信頼できる理由として、十分な事実確認が行われているからという説もある
(と、大学時代にメディア論の授業で学んだ)。

そこには、想像ではあるが、
「文章を書くもの、発信するもの」としてのプライドもあるのではないか。

出版物に誤字があると(しかも後から正誤表も公開されていないと)、違和感を覚えながら読み進める。
そして、さらに同一出版物中に複数誤字が確認された場合、
その著者、編集者に対しても完全には信頼できなくなっていく。

それが「教える側」の書籍の場合にはなおさらだ。

本日見つけた誤字はまさに、「ビジネス文書の書き方」や「契約書の書き方」などを示したハウツー本に含まれていた。

教える、教わる、という行為は前提、教える側を信頼できないと身に入ってこない。
そのような重要な場面で誤字をするということは、
「ビジネス文書で誤字をしてもよい」と誤った解釈(?)を与えかねない。
※ 百歩譲って筆者が「反面教師」として該当ページを執筆したのならわかるが、その旨も書いていなかったということはその意図もなかったのだろう。

読む前は期待感にあふれていた僕だったが、
途中からはその期待値も徐々に下がり、
気づけば目的が「誤字発見」に変化していた
(該当書籍からは、少なくとも4か所の誤字を発見した…なかなかだ)

4,上記を踏まえての備忘

世に出るものについては、誤字一つが期待値の低下につながる場合もある。
もちろん、あまり気にしないという人もいるだろうが、気にする人は気にする。
(友人に該当書籍を見せたが「想像以上」とのことだった)

出版社や新聞社のように、ここまでの時間・労力をかけて誤字をチェックすることは難しいかもしれない。

しかしながら、例えば世に出る特に重要な文章については
・一度書いた文章を、時間をおいて確認する
・第三者に見てもらう
だけでも、誤字ははるかに減るように思う。

僕自身、今後、広報やライターとして活動していきたい思いもある。
また、ありがたいことに社内のマーケティング部の先輩から、
「shinくんはいつも誤字気づいてくれるから、原稿段階で確認してくれない?」
という依頼もいただいた。

だからこそ改めて、誤字には十分気を付けたいと強く思った。
(noteの過去記事には誤字ないだろうか…誤字チェックをしなければ…)



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