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「ただ、真摯に話を聞く」こと①

ただ、相手に話してもらうだけで。
ただ、話を聞くだけで。
次の一歩を踏み出すことができるとこともある。
そしてその最初の一歩は、案外勇気のいることらしい。

久々に大学時代の友人の話を聞く中で、「聞く」ことの重要性を改めて感じた。
前回・前々回と続けてきた焚き火の話にも一部つながる部分があるため、
一度、「聞く」ことに対して感じたことを記しておこうと思う。

1,友人からのチャット

久々に声をかけてくれた友人は、ひどく悩んでいるように見えた。
仕事に悩むなんて、社会人2年目ともなると1度は経験すること(と思う)。
ただ、今回はいつものパターンではなさそうだ。
はじまりはLINEのチャットだったが、僕は文面からアラートを感じ取った。

いま、話をきいたほうがいい。
これは、早いほうがいい。

そう思わせるような内容だった。
これはチャットよりも直接声を聴いたほうがよい。
急いでチャットを返信し、電話の打診をした。
相手も自分も、たまたま翌日が空いていたため、翌日に話すこととなった。

このときの即時的な決断は、今後も変わらず続けたいと振り返って思う。

2,友人と話す中で

その友人は、あまり自分から話すほうではなかった。
どちらかというと、人の話を聞くのが上手なタイプ。
そして、優しさからつらい時も人に頼れない一面もある、そんな人間だった。

卒業後はSE、その中でも上流を担っていると聞いていたが、
やはりその性格は変わっていなかった。

友人の悩みは大別すると2点。
① 職場環境
② 人間関係
だった。

詳細は伏せるが、ざっと記述すると下記のとおり。

クライアント先常駐だが、クライアントが多忙なためレビューが遅い。
何度か改善を依頼したようだが、現場都合上仕方ない一面がある。
その社風は所属する社内でも耳にしていたようだが、なかなか変えることは難しいという。
友人はきちんと仕事をしているのに、次第に残業が増えていく。
最初は割り切ろうと思っていたようだが、次第に難しくなってきたらしい。

それだけなら、まだ耐えられたかもしれない。
しかし、さらに友人は直属の先輩の言動にも辟易していた。

その先輩は友人の1つ年上だそうだが、
とにかく高圧的、パワハラまがいの言動も多かったらしい。
しかしながら、仕事である以上はその人と関わるしかない。
性格が合わない中、何とかうまくやろうといろいろ試してみるものの、
こちらもなかなか改善できない。

そんな状況で仕事をする中で、次第に疲労がたまっていったようだ。
自分で抱え込んで、余裕がなくなっていった。

電話先の友人は、そう語った。
大学時代は穏やかな友人だったが、話す中で所々熱が入る部分もあり、
葛藤の中、苦労していることが伝わってきた。

そしてそれを、僕はだまって聞いていた。
時々、相槌を打ち、
時々、反復し、
時々、共感する。

ただ、それだけだった。

僕が話したのは、相手に聞かれたときくらい。
自分の会社のこと、境遇のこと。
ふたことみことを話した。

一通り1時間半ほど話を聞いていると、ある程度状況が飲めてきた。
また、友人も話をする中で、少しずつ頭の整理ができてきたようだ。

そこで、最後に少しだけ、アドバイスをした。
「一度、上司に相談してみたら?」
「頼ることは身を守るために必要なこと」

趣旨としてはこの2点だけ。シンプルだ。

特に大きな解決策を提示したわけではないけれど、
ほとんどの時間を聞いていただけだったけど、
友人にとっては、とても良い時間になったようだ。

その1週間後、僕らはもう一度話した。
そのときのことは、また次回で。

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