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【ゲストハウス】初対面の方との3時間半のおしゃべりを経て、「靴」の課題解決へのわくわくを強く感じた日

ゲストハウスでの交流が好きで、旅に出るとき、居住地とは別の場所に行くとき、よくゲストハウスを利用している。

今回宿泊したゲストハウスでは、偶然ではあるが僕を含め2人しかゲストがいなかった。
その出会いが、最近疲れていた僕をとても勇気づけてくれるものとなった。
初対面なのに寝るまでの3時間半、起きてから出発するまでの2時間。ずっと話題に事欠かず話せていたのも、ゲストの人柄と情熱の強さからだと思う。

1,

これまでに宿泊したゲストハウスでは、オーナーさんがいて、宿泊者の方が数名いて、自然と3-4人ほどで話す、ということが多かったように思う。
たわいもない話をして、時間がきたら寝て。自分の時間も取って。
一期一会の出会いだからこそ、いろいろな相談をしたりしてもらったり。
その関係性は浅く緩く、おだやかな時間が流れるように思う。

しかし今回の場合は違った。
今回はメインとしてシェアハウスを運営されているが、短期滞在も受け入れているところに宿泊した。
いろいろなキャリアを歩む大人と交流できる、話を聞いてもらえると聞いていた場所。しかし、実際行ってみると雰囲気はやや違っていた。

もともとは多くの社会人の方が住んでいたものの、最近入れ替わりも多く、情勢的な事情もあってか空室が目立つようになっていた。また、2年ほど前までは多くの学生を受け入れていたようだが、このご時世もあって受け入れ人数は減少しているようだ。

キャリアに悩む僕に何かヒントがあるのではないかと考え予約したため、そうした事情を理解し正直やや落胆した。しかしたまたまこのシェアハウスの内見に来て、交流をした一人の学生が、その落胆をはるかに上回るワクワクを届けてくれた。

2,

彼女は僕の1つ下の代で、最近は長期滞在を受け入れる某ゲストハウスで暮らしていると言っていた。
僕自身も名前を知っていたがまだいけていない有名なゲストハウスであり、そうした興味から、お互いにいろいろな話をした。

その中で、確か就活や進路の話になって。

「私、起業したんですよ。これは私がやらなければいけないと思って。」

自分自身が感じたペインを基に、昨年の秋に起業したらしい。
とはいえ、まだ製品もなく、メンバーも彼女一人という状態。ただ行動はずっと続けていて、今は業界関係者の方に自分のアイデアをぶつけてフィードバックを仰いだり、ブランドコンセプトを決めたり、情報収集をしたり、投資家を探したりと、リリースまでの準備の段階らしかった。

彼女がやろうとしていることは、おそらく多くのニーズがあるであろう「女性の靴擦れ」問題の解決だった。

「自分は幅広の足だと思っていたが、実はそれは靴の形状的な問題による誤解で、幅狭の足が正解だった」
「周りに聞いたりネットで調べたりすると、同じような悩みを持った方が多い」
「今のデザインでは中高年向けが多く、もっと若い子向けのかわいいものを作りたい」
「足元の健康は体全体の健康。足から健康を支えていきたい」
「これは絶対にニーズがあるから、なんとしても実現させたい」

「自分にしかできないこと」「自分がやりたいこと」。
使命感を持って前に進んでいく彼女は、とてもかっこよかった。

「なんでこれはこうなの?」「こここういう考えもできるんじゃない?」
「じゃあさ、これはこうなの?」「なるほど、だからこうなのか!」

普遍的な指示語に置換したが、聞けば聞くほど彼女の事業アイデアにワクワクしていった。これが実現するのは難しいかもしれないけど、その姿を心から応援したくなった。

3,

ただ、彼女の周りには、あまり応援してくれるひとがいないようだ。
周りに話した時にされるのは心配ばかり。「変わってるね」と言われたり、「君は僕とは違うから」と言われたり。自分を理解してくれないことに苦しみも感じていたみたいだ。

また、「起業した」というだけで色眼鏡をかけられ、建設的な議論や深めることもせず、ただ「すごいなあ」で終わる人や何も考えずに「いろいろ教えてください!」だけ言われて、何とも言えない気持ちになったと聞く。

そういう意味では、好奇心旺盛で情報収集が趣味なな僕はとことん聞いたり自分の知っている団体や会社を紹介したりと、興味や業界が違うなりにも多少は彼女の視野の拡大に貢献できたようだ。いいなと思ったアイデアはすぐにメモを取る姿勢も印象的だった。

自分のワクワクすること、そしてこんな自分でも人を少しでも支えられることを、改めて知ることができた。

挑戦する人、挑戦すると決めた人が、挑戦しやすい環境づくりをしたい。
そしてその一歩を後押しできるような存在になりたい。
そんな夢が、どこからかふと湧いてきた。
今までの当たり前は別の人の当たり前でもなくて。

翌朝もいろいろな話をした。もう昨日会ったばかりとは思えないほどだった。彼女のいるゲストハウスにも、泊まる日を決めた。その日はまたお互いワクワクできるといいな。

この3時間半と2時間の出会いが、いつか僕を後押ししてくれるようなものの一つとなる気がする。やっぱりゲストハウスはおもしろい。

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