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「KAMIKOU FESTIVAL」感想~一番の推しはシナリオライター~


2021年、あけましておめでとうございます!
去年はプロセカの妄言noteをたくさんの方にお読みいただき、本当に嬉しかったです。今後とも何とぞよろしくお願いします。

さて、新年一発目のnoteですが、めちゃくちゃ今更の「KAMIKOU FESTIVAL」感想をしたためたいと思います。

いや~「KAMIKOU FESTIVAL」よかったですね……私としては、2021年1月現在、ステライベント(雨上がりの一番星)に次いで好きなストーリーです。

これからプロセカ始める人に、シナリオの素晴らしさを伝えるうえでぜひおすすめしたいイベントですね。

具体的に言うと、ユニットを超えたキャラクター同士がうまく噛み合って、とても楽しかったです。彰人が瑞希と会ってはじめは余所行きの態度をとっていたのが普段通りになるのとか、冬弥が司のことになるとずっと真剣で敬意が溢れてるところとか。こんな関係性なのだろうとエリア会話でうっすら見えていたものが、ボイスと絵つきで展開されて嬉しかった。

特によかったのは瑞希まわりですね。ということで、その辺を中心に語っていきたいと思います。

「お揃いになれるから言えるんだよ」の凄み

個人的には、5話のクラスメイトA/Bと瑞希の会話が、「うおおおおここまで踏み込むのか、プロセカ!!」と感動しました。
瑞希がクラスメイトから文化祭のクラスTシャツを着ないのか、と言われたときの会話ですね。

クラスメイトA「別に面倒なら着なくてもいいんじゃない?文化祭でお揃いのTシャツっていうのもベタすぎてダサいしね~」
クラスメイトB「だよねー。せっかくあるから着てるけど、ちょっと恥ずかしいもん」
瑞希「……」
(中略)
瑞希「お揃いはダサい、かぁ」
瑞希「そんなの――お揃いになれるから言えるんだよ」(5話より)

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ここ!!!!!!
いやーーすごいです。「あなたはあなたらしくあればいい」という肯定で終わらせない、容赦のなさ。そもそも お揃いになれる=大衆/多数派 であることへの無意識の甘えがあることを突きつけるこの台詞よ……。普通だったら、みんなと同じクラスTシャツを着ないことを良しとして終わりだと思うんですが、そこから踏み込んで、さらりとこの場面を流すか……。(しかも、クラスメイトA/Bにはそこまで悪意がない)


自分は大衆ではなかったというやるせなさ。瑞希はこのクラスメイトA/Bに八つ当たりすることなく「大人」な態度をとり続ける強さがあり、自分が所謂多数派ではないことをわかっているうえで、自分らしく生きることができている人です。そんな人でも、「お揃いになれる」前提に思いをはせてしまう。
大げさかもしれませんが、そこまで理解して、そういうこともあることをわかってはじめて、多様性のある社会になるんだろうなと私は思います。

ここから、類と瑞希の屋上のシーンへと移行し、多数派から外れてしまったもの同士の会話となる流れがとても美しいですよね。うーん、本当にいいイベントストーリーだな……。瑞希と類がつらそうにせず、前を向いて話しているから深刻になりすぎず(ギャグ展開もちょこちょこも入っているし)、けれどさらっとしすぎない感じ……。キャラクターたちの立ち振る舞いも然る事ながら、このストーリーをつくったプロセカにいたく感動しました。このイベントでの推し、シナリオライターですね、もはや……。

蛇足ですが、このように多様性についてとても細やかに寄り添ったイベントシナリオを打ち出してきたプロセカが、「チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダッ!」をワンダショで追加してきたことには、正直なところ、色々考えましたが、私としては苦しく思います。「不都合な人間を消していく」という、多様性から真逆にある歌詞の曲を、エンターテインメント性のあるワンダショに歌わせることは、ちょっと配慮が足りないのではないでしょうか。
元々、あのポップな感じと歌詞のギャップが好きで何度も聴いていた曲だったので追加自体は嬉しいのですが、ユニットに所属する曲としてゲームの一要素にするうえでは、歌詞を考えると首を傾げてしまいます。
おそらくプロセカ運営のターゲットは、若い人=10代・20代ではないかと思うので、提示する要素については、気を遣っていい、むしろ気を遣うべきではないかと思います。ゲームをする側は、与えられたコンテンツはやっぱり楽しみたいから肯定的に捉えるでしょうし、pro-con考えるとかは(一般的には)社会人以降にできることかと思うので。


多様性を考えるという点では、中学時代の類くんが瑞希に言った、下記の台詞もとてもよいですね。

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でも、僕にとっては、誰だってショーのネタだ。君に限らずね(7話より)

類くん、マジで大人だな~……。


「孤独」の肯定

今回のイベントでシナリオライターを推す理由はもう一つあります。
それは、中学時代の類と瑞希が屋上で話すシーンで、「孤独」をも肯定していることです。
プロセカはあらゆる感情を「肯定」してくれるところが好きなのですが(上記の「そんなのお揃いになれるから~」もそうですし、「雨上がりの一番星」の咲希の焦り、レオニユニストで穂波が幼馴染みよりクラスメイトを選んだことなど)、ここで「孤独」をも肯定してくれるプロセカのことが大好きになってしまった……。

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類「孤独は、そこまで悪いものじゃないんじゃないかな」(7話より)

プロセカはあらゆる感情を「肯定」すると書きましたが、それは過去に生じた感情も同様です。過去、瑞希も類も外れた存在であり、文化祭の日は屋上で皆を眺めるような学校生活を送っていました。しかし今は、瑞希も類も、仲間ないしはそれに準ずるものに出会いました。少なくとも中学時代に比べたら、孤独ではないでしょう。では、孤独であった中学時代は「黒歴史」なのか。今回のイベントでは、それを静かに否定します。孤独も教えてくれるものがある、と。孤独だったときも悪くないけど、仲間と出会った今はもっといいよね、それだけだよ、と。それは8話で屋上に皆がくるあたりの穏やかなシーンにも繋がるでしょう。
私自身、仲良しの友達といることも大好きですが、一人で本を読んだり映画を見たりするのも大好きな人間なので、プロセカが「孤独」を悪くないと言ってくれて、とても嬉しかったです。

(戯れ言:「雨上がりの一番星」感想で書いた、下記あたりとも繋がってくるかも知れないなあ。)

“プロセカは本当に、失敗した後の未来に対してめちゃくちゃ優しいんだよな……。(甘いのではなく、優しい)”


余談1:「仲間」差分

あと、瑞希はニーゴのみんなを「仲間」とあまり認識していないのに対して、類はワンダショのみんなを「仲間」としっかり認識しているところが好きです。ニーゴは作りたいものは別々でプラットフォームだけともにする関係性なのに対して、ワンダショは「ショー」という一つの作品を皆で作り上げる関係性だという違いが出ていて。


余談2:彰人かわいかった

冬弥から「司先輩は恩人なんだ」と聞いたとき、彰人が笑顔で「それなら、オレも感謝しねえとな」って言ったところ、彰人の素直さが出ていてとても好きです。

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それなら、オレも感謝しねえとな(4話より)

かわいいよ……良い奴だな、お前は……。


余談3:天馬司はいつでも最高!!!!!!!!

クラスのなかの天馬司が見たいって上記noteで言いましたが、そんな急にくると思わないじゃないですか!! 運営!! どうした……オタクはいつでも供給を欲しているが、供給がありすぎると死んでしまうんですよ……出された食料はすべて食べるのが礼儀なので……(面倒くさい人種すぎないか?)
Twitterで私のフォロワーがみんな「2話……」と言って死に絶えてゆくのを見て、「?」と首をかしげていたのですが、実際に2話を見て「理解」しました。いや~もうこれだけでストーリーやった甲斐がありましたわ……。さっき2話見直したけど、やっぱり意味わかんなかったもんな。ありがとう。課金したからおいしいものでも食べてくれ。生姜焼きとかアクアパッツァとか。

しかし、天馬司、ずっと明るくていいですよね。ワンダーランズ×ショウタイムのなかではツッコミ役の彼ですが、ショー以外のところではちょっと面白いハチャメチャ少年という感じが強く出ていて、面白いです。
好きだ!!!!!!!!!! 一生ハチャのメチャしていてくれ!!!!!!!! そのせいで世界が犠牲になったとしても、私はお前を肯定して世界を敵に回してみせるよ!!!!!!!!!

あと、「ロミオ・ザ・バトルロイヤル」を悲劇として書いたのに、みんなに喜劇として受け取られていたのも興味深かったです。元々の「ロミオとジュリエット」が悲劇だから、それを踏襲した劇だし人が死ぬし悲劇だろうという認識だったんだと思います。あと、やっぱり人が死ぬということは、入院生活の長かった咲希がそばにいた司にとっては、一般より怖さの深さが違うのかなと思いました。


余談4:そして事件は起こった

(ここからは完全に頭がおかしい内容がはじまるので注意してね!)
(本イベントの星4KAITOと星4司のサイスト前編ネタバレあります)


はい。神山高校のイベント、そして文化祭……文化祭といえばクラス別の出し物……
そう!

クラスメイトが出るのである!!

っていうか、神高の文化祭の様子がわかる=一年のときの文化祭の雰囲気もわかる=一年のときの司(&クラスメイト)の様子もわかる=祝福の宴
と一人で情報出た段階で大盛り上がりでした。
正直なところ、このときは「どーせ出ないだろうし、実質イベント自体が供給って感じですわ、わはは」って思っていました。

ですが私はなめていたのです、公式のことを……。


そして訪れた運命の時……同居人(※類くん推し)の元へやってきたKAITO★4のサイストを見せてもらっているなかつは見てしまったのです。

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なあ司。

は?


え?

お前、司のこと、呼び捨て……? まさかお前、

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お前なのか……………?(ワンダショユニスト5話参照)


いや。
まさか。
出るとは思わないだろうがちで。

うん。

もういろんなものがよかったんですが、本当にもう色々とだめですありがとうございます正直なところ私のなかで未だにKAMIKOU FESTIVAL終わってないです、冗談でTwitterの名前を「KURASUMEITO FESTIVAL」にしてたら、本当にFESTIVAL始まってしまってどうすればいいかわからなかったよ何? いや運営落ち着いてくれ……っていうか他のモブ、「天馬」呼びなんですけど、え? この機に及んで、「司」呼び捨てする男子、一人だけなの? なんで? お前? もうわからない私には世界のことが!! ただ祝福を与えよということだけはわかるありがとう(課金)

おそらく、星4司のサイストに出てくるクラスメイトAも、こいつのことなんじゃないかなと思うんですよ、そうなると、星4司の初期絵において後ろに倒れている男子生徒のどちらかがおそらくクラスメイトA=「よう司」のクラスメイトモブという仮説が成り立ってしまうわけで。

つまりは。

実装。

ということですね。

は? いや意味がわからないが(意味が分からないのはなかつの頭だと思う) モブ実装されたの? えっ、全然わからないフェスティバルじゃん。宴じゃ~~~~~~~!!!宴の準備をせい!!!!!!!!!!

ということで色々上記で偉そうに語ってきたんですけど、最終的には「司」呼びのクラスメイトのモブが出たというところですべて吹っ飛びまして、感想はすべて「モブいた」になってしまうんですよねKAMIKOU FESTIVAL……いや、モブ、お前……

ちなみにモブ視点で見ると、同じ劇を作る=司と同じステージにいることができた! という希望からの、後夜祭というステージにおいて、やはりモブと司は「観客」と「演者」という関係であるっていう地獄シナリオになるので大変美味でございました。ごちそうさまです。ありがとうございます。いえ~~~~~~いここが地獄!!!!誰も悪くない地獄、最高~~~~~~~~!!!!(性癖の現住所が地獄の民の本領発揮)

最後に、星4司サイストで私が一生忘れられないシーンのスクショを貼って終わりにします。

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夕方なのエモすぎでしょ💢💢💢💢💢💢💢💢

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